西武−ソフトバンク 8回無死、右翼席に勝ち越し本塁打を放つ栗山=西武ドームで(冨永豊撮影)
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◇西武2−1ソフトバンク
西武が3連勝。1−1の8回に栗山が勝ち越しソロを右翼席に運んだ。牧田は7イニング1/3を1失点と好投し、8回2死三塁を抑えた3番手のサファテが8勝目。ソフトバンクはファルケンボーグが手痛い一発を浴び、連勝が3で止まった。
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頼れる主将が、大一番で輝いた。タカ党が陣取る右翼席へと伸びていく打球を見ながら、西武・栗山が力強くガッツポーズを繰り出した。「とにかく塁に出ることだけ考えて、コンパクトに振り抜いた」。1−1で迎えた8回無死。ファルケンボーグの甘く入ったフォークを捉えた。値千金の勝ち越し12号ソロに、西武ドームが沸いた。
今季は中島が抜け、中村と片岡も負傷で長期間戦列を離れ、栗山にかかる負担は大きかった。9月は5日間で2度も頭部に死球を受け、打率も1割7分1厘と不振に陥った。その時期、苦楽をともにしてきた2008年V戦士の片岡と中村がチームに勢いをつけた。「渡辺監督になってから一緒に頑張ってきたメンバー。何よりも心強い」と感謝した。
昨季のこの時期は死球で左尺骨を骨折し、戦線離脱していた。「何の力にもなれなかった。打てなくてもグラウンドに立てていることに、喜びを感じている」。この日は片岡も3回に流れを呼び込む先制打を放ち、9回には好守を連発。栗山とともにお立ち台に上がり「残り試合、負けられない」と気合を入れた。
本拠地でのソフトバンク戦連敗を5で止め、3連勝で3位ソフトバンクに1ゲーム差に迫った。渡辺監督は「とにかく結果として勝てればいい」と前だけを見据えた。逆転でのCS進出へ、ついにライバルの背中を捉えた。 (山田孝人)
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