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【社会】

傷痍軍人会 歴史に幕 「解散 平和の証し」

2013年10月3日 13時56分

日本傷痍軍人会の創立60周年記念式典=3日午前、東京都渋谷区の明治神宮会館で(戸田泰雅撮影)

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 戦争で負傷し、障害を負った元軍人らでつくる日本傷痍(しょうい)軍人会(日傷)の創立六十周年を記念する式典が三日、東京都渋谷区の明治神宮会館で、天皇、皇后両陛下、安倍晋三首相らを迎えて開かれた。日傷は十一月末の解散が決まっており、式典後に関係者で開いた解散式で、活動に事実上の終止符を打った。

 記念式典は、戦傷病者特別援護法の制定五十周年を兼ねて行われ、会員や妻、家族ら約千人が出席。天皇陛下は「戦傷病者とその家族が歩んできた歴史が、決して忘れられることなく、皆さんの平和を願う思いと共に、将来に語り継がれていくよう切に希望してやみません」と述べられた。

 日傷は一九五二年に発足し、五五年に財団法人化。会員らの生活改善や福祉相談などを行ってきたが、会員の高齢化と減少が進み、事業の継続が困難になってきたことから、昨年三月の役員会で今年十一月末での解散を決めた。

 財団法人となった昭和三十年代には約三十五万人だった会員数は現在、約五千人。平均年齢は九十二歳に達している。事業を引き継ぐ組織などもなく、会員からは「寂しくなる」などの声も寄せられているという。

 日本傷痍軍人妻の会も、日傷とともに解散する。都道府県ごとに置かれていた地方組織も、解散が相次いでいる。

(東京新聞)

 

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