死ぬほど嫌だった検察庁のお仕事  RSSを登録する

20年間勤務した検察庁を辞めた元検察事務官です。
検察庁の仕事が死ぬほど嫌だったので、コツコツお金を貯めて辞職しました。
今は民間企業で契約社員として働いていますが、40代のうちに隠居予定です。
テーマは、公務員の世界のこと、捜査機関である検察事務官の仕事のこと、辞職後に必要なお金のこと、仕事のストレスなどです。
ブログでは書けなかったことについて書きます。

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2013/09/30

多彩な仕事とストレス2 ~うつ病者は50人に1人

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【死ぬほど嫌だった検察庁のお仕事】第19号
<多彩な仕事とストレス2 ~うつ病者は50人に1人>
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 私は職員数200人規模の地方検察庁と100人規模の地方検察庁の2か所で仕事をしています。

 200人規模の地方検察庁では、うつ病となって入退院を繰り返している人は5人くらいでした。
 また、100人規模の地方検察庁では2人いました。

 つまり、50人に1人くらいの割合でうつ病者が発生しています。

 私の元上司の40代後半の検察事務官もうつ病になりました。

 この元上司は、本来、課長補佐程度のポストが与えられる年齢ですが、責任ある役職を与えることができません。

 通常、課長補佐以上の役職になると椅子が変わります。
 背もたれの高い高級な椅子に座ることができるのです。

 しかし、うつ病となった元上司は役職を外され、椅子もヒラの若手職員と同じ椅子に変えられました。

 自分の息子のような年齢の若手職員と同列になるというのは、メンツを気にする人ならつらい現実です。

 周りの人も自分の仕事だけで精いっぱいですから、うつ病者に気を使っている余裕もありません。
 うつ病者本人もつらいのでしょうが周りの人たちも大変です。

 自分が継続的に行っている仕事の引き継ぎもしないままいきなり具合が悪いと言って数日間休むうつ病者もいましたので、周りの人も非常に困ることがありました。

 しかし、仕事に対して強いストレスを感じ、精神的にひどい状態だった私ですらうつ病にはなっていません。

 うつ病になるというのは想像を絶するほどひどい精神状態のはずです。
 いつ自殺してもおかしくないような精神状態だと思われますが、今思うとなぜそうまでして検察事務官を続けるのだろうかという素朴な疑問がわいてきます。

 辞めないというより本人が辞められないと思い込んでいるから辞めないのでしょうけど・・・・。

 私が勤務していた職員数約100人規模の地方検察庁の2人のうつ病者のうち1人は自殺しています。

 うつ病は死ぬほどつらいはずです。

 うつ病になり生きる気力をすべて奪われてまで検察事務官として生きていくことに何の意味があるのでしょうか。

 お金のことや社会的立場を失うことなどは、うつ病に比べれば大きな問題ではないはずです。
 そんな根本的なことに本当の意味で気づきさえすれば、どんな生活状況であろうが辞められるはずです。

 検察事務官は国家公務員ですので、身分が強く保証されています。
 うつ病になって入退院を繰り返していて、上司や人事担当者が「こいつはもう使い物にならん」と考えたところで辞めさせることはできません。

 必要最低限の日数分の出勤さえしていれば辞めさせられませんので、辞めるには本人が決断するしかないのです。
 うつ病者の役職を外してヒラの身分にしても管理職手当がなくなるくらいですので、給料の額は役職を外す前とほとんど変わりません。
 つまり、入退院を繰り返してまともに仕事をしていなくても、40代後半くらいになれば月40万円程度の給料がもらえるわけです。

 私ならお金がたくさんもらえても周りから「お前はだめだ、使い物にならん!」などと思われてまで検察事務官を続けることなど考えられません。
 しかし、うつ病になったからといって辞めた人はほとんどいません。

 ましてや私のように係長という役職もあり、うつ病にもなっておらず、さらに辞職後の仕事のあてもないまま検察事務官を辞めた人はいません。
 こういう人は私だけでした。

 しかし、私から見ればうつ病になってまで検察庁の仕事を続ける方がどうかしているとしか思えません。

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