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【芸能・社会】三津五郎 膵臓がん切除していた 年内療養、復帰は年明けか来春2013年10月3日 紙面から
膵臓(すいぞう)の腫瘍の治療で療養中だった歌舞伎俳優の坂東三津五郎(57)が2日、東京・コートヤードマリオット銀座東武ホテルで会見、腫瘍は悪性のがんで、9月に切除する手術を受けたことを明らかにした。この日、午前に退院した。年内は通院しながら体力回復を図るため、11月に出演予定していた全国巡業と12月の歌舞伎座公演は休演する。復帰時期については「年明けか春」との見通しを示した。 三津五郎は会見の冒頭、立ったままで「このたびはお客さま、共演者の方々、関係者に多大なご迷惑、ご心配をかけたことを深くおわび申し上げます」と頭を下げた。軽快な足取りで登壇し、やつれた様子もなく「今日に至るまで術後の経過は非常に良好です」と笑顔もみせた。 病名は「膵臓膵体尾部腫瘍(すいぞうすいたいびぶしゅよう)」で、「残念ながら悪性腫瘍でした」と衝撃発言も飛び出した。 しかし、毎年受けていたがん検診を当初予定の10月から7月中旬に変更。「予定が立て込み、(亡くなった)勘三郎さんや団十郎さんのこともあったので早めに行っとこう」との判断が、早期発見につながった。自覚症状はなく「怖いと思った。膵臓がんは自覚症状がないまま発見が遅れ、手術できない状況の方が多い。早期切除できる20%以内の確率と医者から聞いて希望を持った」と当時を回想。8月の出演舞台千秋楽まで周囲にも病気を明かさず、同月末に入院し、9月3日に切除手術を受けた。 腫瘍は膵臓の真ん中にできており、膵臓の半分と脾臓(ひぞう)も併せて切除。へそから真上に向かって12センチほど切り、手術は約3時間半かかった。「術後10分ぐらいで麻酔が切れて痛みもありましたけど、オシッコの管を尿道に突っ込まれていた方が不愉快だった。その後は病院の廊下を回遊魚のように歩いていた」とユーモアたっぷりに順調な回復ぶりを説明した。 三津五郎は「最初の肉親との別れが小学5年生の時で、かわいがってくれた祖母を膵臓がんで亡くした。以来、憎い病名として残っていたので最初は“えっ”という気持ちだった」と当初の心境も告白。一方で「次に向かって最善を尽くすことが大事と心を切り替えた。50年間舞台を休まずに務めてきたので、しばらく休んでという“天の啓示”があったと思い、何も考えずに療養に努める」と率直に語った。 入院中のお見舞いでは家族の絆にも感謝しながら「自分が出られなかった9月の公演が無事に終わりましたと、息子(巳之助)が報告した時が一番うれしかった」と話した。いま一番したいことは「家に帰りたい」とキッパリ。食べたいものは「たぶん卵と鳥そぼろごはん」と答え、腫瘍発見後やめた酒とタバコについては今後も「たぶんやらないでしょう」と誓っていた。 11月の全国巡業の演目「野崎村」は坂東彌十郎が代役。「江島生島」では尾上菊之助が代役を務め、菊之助の役を尾上右近が務める。 <膵臓(すいぞう)膵体尾部腫瘍> 膵臓は胃の裏側、体のほぼ中央にある。十二指腸に近い部分から頭部、体部、尾部と呼ばれる。尾部腫瘍は左上腹部や左背中の痛み、胃の痛みなどを感じることが多い。黄疸(おうだん)などの症状が出にくいことから、進行して発見されることも少なくないという。 PR情報
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