いよいよ消費税が増えますね。
最低いくらあれば生きていけるのか?
こういうときは、家計、お金について考えるタイミングです。
音楽プロデューサーとして活躍したのち独立し、今はニュージーランドの湖畔に暮らす四角大輔さんは、著書「自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと」で「ミニマム・ライフコスト」という概念を提唱しています。
お金から自由になるために、”ミニマム・ライフコスト”という発想を持とう。一年間生活する上で、最低限必要なランニングコストはいくらか。
自分ひとり、または家族が健康的な食事をして、快適に眠る場所を確保する。そのためだけにいくらあればいいのか。それさえ把握しておけば、ここぞというときに思いっきり攻めることができる。
四角さんは絢香、Superfly、平井堅、CHEMISTRYなどなど、名だたるアーティストたちをプロデュースしてきたプロフェッショナル。
さぞかし年収も高かったと思いますが、ニュージーランドに移住するという夢のため、なんと15年間、「生活水準はまったく変えなかった」そうです。敷地内にお墓がある築40年の部屋に済みつづけ、弁当を持参しランチ代も節約していたというから驚きです。著書では「生活水準を上げる、という発想を捨てよ」という言葉が記されています。
同じような話は、連続起業家の家入一真さんも著書の中で書かれています。
お金と向き合うために絶対やっておかなければいけないことは、まず最低限の生活維持コストを知るということ。例えば給料18万円で就職しても、自分の必要なコストがわからないままだと、収入と支出のバランスがおかしいことに気付かない。
(中略)「今は一人暮らしです。家賃はいくらで、食費はこれぐらいかかっています」
「じゃあ、実家に引っ越せば家賃はいらなくなるよね。実家に戻れば食費もそんなにかからない。だったら月5万ぐらい稼ぐところから始めてみたらどう?」
そして、一緒にできる仕事を模索していく。月5万だったら、個人が稼ぐにはそんなに難しい金額じゃないからね。
自分の本の宣伝でアレですが、ぼくも「年収150万円で僕らは自由に生きていく」のなかで、最低限の生活コストを明らかにせよ、と書いています。ぼくの計算と調査によると、年収150万円(手取り)あれば、都内でも人ひとりなら生きていけます(年金などは必要に応じて減免)。
実際、ぼく自身も人形町でサラリーマンをやってた当時、150万くらいで生き延びてました。ワープアを推奨するわけではありませんが、「150万くらいあれば生きていけるのか」という前提があれば、四角さんの言うとおり「ここぞというときに思いっきり攻めること」ができます。
最低限の生活費がいくらか、なんて当たり前に考えていそうな話ですが、意外と計算していない人は多いです。これ、精神の安定のためにも大切な作業だと思います。
ぼく自身もちょいと見直してみましたが、家族三人(ぼく、妻、幼い娘)、本当に切り詰めれば250万円くらいあればなんとか生きていけることが分かりました。共働きも可能ですし、まぁ、250万円くらいなら稼げそうです。ということは、まだしばらく、売文業は続けられます。
ちなみに、「年収500万円の4人家族」のケースだと、消費税増税+物価上昇によって、年間18万円の負担増になるとか。ミニマム・ライフコストを計算する上での参考にぜひ。アベノミクスの流れで、賃金がちゃんと上がればよいですが…。
「消費税が8%になると年間約7万円の負担増となります。また、国が目標としている物価上昇率2%アップを想定すると、さらに約11万円のプラス。つまり今より約18万円、余分にかかるという計算です」
というわけで、今週末あたり、じっくり時間を取ってExcelとにらめっこしてみてください。恐らく、「色々切り詰めれば、思ったより生活コストは低くできそうだ」と安心できると思います。