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夕張市 人口が1万人割り込む
10月2日 18時16分

夕張市 人口が1万人割り込む
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財政が破たんし、全国で唯一の財政再生団体になっている北海道夕張市は、増税や行政サービスの縮小などによって住民の減少が続き、先月末の人口は9968人と1万人を割り込み、財政再生団体となってからの6年余りで21%減りました。

北海道夕張市は、石炭産業の衰退後、力を入れた第3セクターによる観光施設のずさんな経営などで財政が破たんしました。
平成19年に全国で唯一の財政再生団体となり、300億円を超える借金を20年近くかけて返済するため、国の管理の下、財政の建て直しを進め、税金や下水道料金などの住民の負担が増し、市立病院が診療所になるなど行政サービスは縮小されました。
こうした対応に伴って住民が減り続け、人口は財政再生団体となった平成19年3月末は1万2631人でしたが、先月末には9968人となり1万人を割り込みました。
財政再生団体となってからの6年余りで人口の21%、2600人余りが減ったことになります。
夕張市は点在する集落を集約して効率的な運営を進めようとしてますが、人口減少は想定を上回る早さで進んでいて、石炭に代わる産業の育成などが大きな課題になっています。

市長「深刻な問題」

夕張市の鈴木直道市長は「財政破たん後、人口減少が止まらず急激に1万人を切ってしまったのは深刻な問題として受け止めている。企業誘致など人を増やす対策とともに、人口減少を前提にまちの集約化を進め、まちを維持していかなければならない。しかし、かつて10万人を超える規模であった、まちを一気に再編していくことに難しさも感じている」と話しました。

「人がいなくなりさみしい」

人口が1万人を下回ったことについて、夕張市に長く住む91歳の女性は「夜とか人が見当たらず、きつねしかいない。若い人がどんどんいなくなるし、さみしいです」と話していました。
また、夕張市に60年以上住む85歳の男性は「私の子どもも孫もみんな夕張から出て行ってしまった」と話していました。
このほか、夕張市の青果店に勤める64歳の女性は「大きな病院がなくなてしまったから何かあっても夕張市内の病院で見てもらうには限界があるから不便です。若い人もみんな市外に行ってしまうので、寂しいなって思います」と話していました。

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