集英社ハピプラニュース 9月29日(日)17時3分配信
じゃんけん大会に33rdシングルの発表と盛り上がるAKB48。いまだ記憶に新しい32ndシングル「恋するフォーチュンクッキー」では、HKT48の指原莉乃さんがセンターを射止め、話題になりました。そのタイトルである「フォーチュンクッキー」が、実は日本から海外に広まった歴史あるお菓子だということは、ご存じだったでしょうか?
別名おみくじクッキーは、主に欧米のチャイニーズレストランで、デザートとして出されるお菓子。軽く四つ折りにした薄いクッキーの中におみくじが入っているというもので、テーブル会計の際に請求書のトレーに載っていることもあるとか。海外の映画で見たことのある人も多いでしょう。
このフォーチュンクッキーは、江戸時代ごろから石川県の金沢市近郊で親しまれてきた「辻占煎餅」というお菓子から派生したもの。金沢では、お正月の時期にだけ食べる縁起菓子として風物詩となっています。この「辻占煎餅」がアメリカへ渡ったのは1894年のこと。萩原眞という日本人庭師が、米・サンフランシスコのゴールデン・ゲート・パークで開催された国際見本市で、日本庭園を訪れた客にお茶菓子として出したのが始まりです。
第二次世界大戦後、その日本庭園は中国人の手に渡ったものの、フォーチュンクッキーの製造技術と文化は残り、現地のチャイニーズレストランに取り入れられた結果、今では多くの欧米人がすっかり中国の習慣だと思い込んでいるのだそう。
アメリカでは年間30億個もの数が作られているフォーチュンクッキー。そんな歴史を感じながら「恋するフォーチュンクッキー」を聴いてみると、面白いかもしれませんよ。
集英社
最終更新:9月29日(日)17時3分