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カネボウ白斑 3商品併用で発症率3.6倍

(2013年9月23日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

重ね使い、高発症率

 カネボウ化粧品の白斑(はくはん)問題で、美白成分ロドデノールが配合された化粧水と乳液、クリームの3種類を併用していた人では、1種類だけを使っていた人より発症率が3.6倍と高くなっていることが分かった。カネボウが取材に明らかにした。

 特定の商品を購入した万単位の顧客のデータを基に、肌がまだらに白くなる症状が出た約600人の使用状況を分析した。同社は「重ね使いと白斑発症の傾向を把握するための暫定的な調査で、結果は確定したものではない」と説明している。

 カネボウは7月に同社と子会社が販売する54製品の自主回収を発表。これまでに1万人近くの白斑発症を訪問調査などで確認。今後、発症者数を最終的に確定させた上で、あらためて複数商品の併用と発症率の関係を調査するか検討する。

 カネボウによると、自主回収対象となったシリーズの商品を、2011年4月~今年6月に購入した顧客のデータを社内のシステムから抽出。(1)化粧水だけ購入(2)化粧水と乳液を購入(3)化粧水と乳液、クリームを購入-の3グループに分けて白斑を発症した人の割合を算出、グループ間で比較した。

 その結果、「化粧水だけ」の場合と比べ「化粧水と乳液」での発症率は1.7倍、「化粧水と乳液、クリーム」では3.6倍だった。

 カネボウは11年ごろ以降、化粧水や乳液、クリームなどのシリーズ商品を展開するようになり、美白化粧品の出荷数が拡大した。

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