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汚染水問題 雨水の排出基準を示す
10月1日 4時14分

汚染水問題 雨水の排出基準を示す
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東京電力福島第一原子力発電所でタンクの汚染水が漏れた問題に関連し、大雨のたびにタンクの周りのせきにたまった雨水を排出するかどうか判断を迫られることから、東京電力は、これまで定めのなかった雨水の排出基準を原子力規制委員会の作業部会に示しました。

福島第一原発では先月16日、台風に伴う大雨で汚染水のタンクの周囲に作ったせきに雨水がたまり、せきの外にあふれ出るおそれがあったため、東京電力は、たまった雨水の放射性物質の濃度を測り、濃度の高い水はタンクに移し、一定の濃度以下の水は排水溝に流す措置をとりました。
こうした措置を想定した基準の値はなく、今後、大雨のたびに水かさが急速に増すなかで、排出するかどうか迅速に判断する必要があるため、東京電力は、30日夜の原子力規制委員会の作業部会で、せきの雨水を測定する手順と排出する基準の案を示しました。
それによりますと、せきの水を専用のタンクに移して測定し、ベータ線という種類の放射線を出す放射性物質のうち、トリチウム以外の合計の値を1リットル当たり10ベクレル未満としています。
これはベータ線を出すストロンチウム90の海への排出基準を参考にして理解が得られやすいよう、その3分の1の値にしたもので、先月16日に排出した水と同じ程度だということです。
案では、放射性セシウムの値も海への排出基準の3分の1としていますが、トリチウムは測定に時間がかかるため、ほかのベータ線を出す放射性物質とセシウムのデータで、排出を判断するとしていて、今後、作業部会で検討されることになりました。
一方、タンクから汚染水300トン余りが漏れた問題の原因の究明に時間がかかっているため、作業部会では、タンクの底を剥がしてコンクリートの基礎の部分を調べ、漏えい場所を特定するよう東京電力に求めました。

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