【個別銘柄】非鉄株下落、京セラや日写印が大幅安、ソフバンク高値
10月2日(ブルームバーグ):きょうの日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は以下の通り。
非鉄金属株:住友金属鉱山 (5713)が前日比4.4%安の1356円、大平洋金属(5541)が6.2%安など。非鉄金属 は東証1部業種別下落率1位。きのうのニューヨーク銅先物相場は前日比1.2%安、金先物相場は3.1%と下落。市況高への期待が後退した。メリルリンチ日本証券では金やニッケル市況見通しの引き下げを主因に住友鉱、ニッケル市況前提引き下げから大平洋金の業績予想をそれぞれ減額した。
京セラ (6971):5.2%安の4975円。マッコーリーキャピタル証券では、投資判断を「アウトパフォーム」からを「中立」に引き下げた。個人向けデジタル機器需要の予想下振れや7-9月利益低調で2014年3月期は会社計画未達の恐れがあると指摘。14年3月期営業利益予想を1287億円から1230億円(会社計画1400億円)に減額した。目標株価は5850円から5100円に下げ。
日本写真印刷 (7915):7%安の1504円。みずほ証券では14年3月期営業利益予想を従来の70億円から28億円(会社計画40億円)へ減額修正した。大手顧客向け売上高が弱含みで推移し、4-9月期については営業赤字37億円で着地したと推定。来年1-3月の業績見通しも不透明だと指摘した。
ソフトバンク (9984):4%高の7240円。一時は7270円と52週高値を更新。ゴールドマン・サックス証券では、iPhone(アイフォーン)5Sの品薄が想定以上に影響し、NTTドコモ(9437)の9月の月次数字はあまり改善していない可能性があると指摘。10月中(場合によっては11月も)もこの状況が続く可能性があるとしており、競争激化への懸念が後退した。
ジーエス・ユアサコーポレーション (6674):3.9%高の611円。SMBC日興証券では新規に投資判断を「アウトパフォーム」とした。環境規制を追い風に鉛蓄電池、リチウムイオン電池ともに業績が拡大傾向にあると指摘。14年3月期営業利益は169億円(会社計画160億円)、来期は273億円と予想した。目標株価は750円。
パナホーム (1924):4.8%安の615円。ドイツ証券では投資判断を「買い」から「ホールド」へ引き下げた。消費税率が来年4月から8%へ上がることで、高額商品である住宅投資は10月から最低でも1年程度厳しい状況に陥ると予想。政府の住宅支援策は効果なしとして、同証券による新設住宅着工の前提を下方修正した。
オリエントコーポレーション (8585):5.6%安の255円。経済産業省は1日、みずほ銀行が暴力団構成員などに融資していた問題に関連して、提携ローンの審査や保証を受け持っていたオリコに割賦販売法に基づく報告命令を発令した。
伊藤忠テクノソリューションズ (4739):4.4%安の3300円。野村証券では投資判断を「買い」から「中立」へ引き下げた。通信向けネットワーク機器需要の低迷や粗利益率の悪化から、14年3月期営業利益予想を会社計画と同じ280億円から230億円に減額。中期的にもシクリカル性が強い通信投資がピークアウトした影響から、利益成長はセクター平均をやや下回ると予想した。
良品計画 (7453):2.2%安の8610円。3-8月(上期)営業利益は前年同期比2.3%増の97億2200万円と、計画値の102億8000万円から下振れた。ゴールドマン・サックス証券では、為替影響や什器投入などで経費がやや上振れたと分析。足元の国内売り上げは堅調だが、今後下期秋冬物の付加価値化と単価アップが顧客訴求できるかどうかに注意、などと指摘した。
フェリシモ (3396):5.3%安の1036円。14年2月期営業利益見通しを7億1300万円から1300万円へ下方修正した。12%増益予想が一転、98%減益となる。3-8月の売上高が想定を下回るほか、広告費が予算を上回ったことなどが響く。年間配当予想は15円から5円に引き下げ。
ダイハツ工業 (7262):1.5%安の1880円。シティグループ証券では7-9月営業利益は前年同期比44%減の200億円と試算し、会社計画147億円に対しては円安効果などで上振れを見込むが、コンセンサスを下回る水準になろうと予想。さらに足元の急激なインドネシア・ルピア安が懸念材料だとしたほか、インドネシアの需要に対する不透明感も拡大しているとした。
ダイセキ環境ソリューション (1712):7.2%高の1814円。14年2月期営業利益予想を従来の7億3200万円から10億900万円に上方修正した。前期に比べた増益率は24%増から71%増へ拡大する。首都圏中心に不動産の動きが活発化してきたことや受注案件の進行が前倒しとなっていることが貢献する。
ミクシィ (2121):1.5%安の1229円。14年3月期営業損益予想を16億円の赤字に下方修正した。従来予想は10億-20億円の黒字だった。スマートフォン向けゲームの課金売上高が計画を下回って推移していることなどが要因。期末配当予想は12円から無配に変更した。野村証券は投資判断を「中立」から「ウエート下げ」へ引き下げ。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 長谷川敏郎 thasegawa6@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net
更新日時: 2013/10/02 15:33 JST