今日の国内市況(10月2日):株式、債券、為替市場
(ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。
●日本株下落、米情勢懸念や政策一巡で売り-チャート崩れ一段安
東京株式相場は下落し、日経平均株価は1カ月ぶりに投資家の短期売買コストを示す25日移動平均線を下回った。米国の財政・経済動向への警戒に加え、国内面では来春の消費税率引き上げと経済対策の発動が決まり、目先の材料一巡感が広がった。非鉄金属など素材関連、金融株中心に幅広い業種が安い。
TOPIXの終値は前日比18.28ポイント(1.5%)安の1175.16、日経平均株価は314円23銭(2.2%)安の1万4170円49銭。
●債券続伸、長期や超長期債に投資家の買い-日銀オペや株安・円高も
債券相場は続伸。2013年度下期に入ったことで投資家が長期や超長期債などに買いを入れたとの見方が出ていた。日本銀行の国債買い入れオペの結果や株安・円高基調も買い手掛かりとなった。
東京先物市場で中心限月の12月物は前日比1銭安の144円22銭で開始し、直後からプラスに転じた。午後に入ると上げ幅を拡大し、一時は144円42銭まで上昇。結局は12銭高の144円35銭で引けた。
岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、長期や超長期債には下期入りで買い需要がにじみ出ていると指摘。「利回り水準自体は低いと認識しつつも、買わざるを得ない投資家の需要は旺盛だ」と説明した。日銀による国債買い入れオペ実施も需給を引き締めていると言う。
●円が全面高、日本株安でリスク回避の買い優勢に-米債務問題を警戒
東京外国為替市場では円が全面高。米債務問題に対する警戒感と日本株の大幅安を背景に、リスク回避の円買いが優勢となった。
午後3時38分現在の円は主要16通貨すべてに対して前日終値比で上昇。対ドルでは一時1ドル=97円63銭と前日の欧州時間に付けた円高水準を上回った。この日の円の安値98円09銭から40銭以上円高が進んだ。日経平均株価が一時350円を超える大幅安となる局面では、円買いが一段と強まった。
バークレイズの門田真一郎為替ストラテジストは、「日本株が下落基調となっており、ドル・円の下落につながっている。昨日に米政府機関が一部閉鎖となり、共和党から部分的なつなぎ法案が提出されたが、可決のめどは立っていない。不透明感が強いことが背景にある。仮につなぎ法案が可決されても、米政府債務上限問題もある」と説明した。
更新日時: 2013/10/02 15:52 JST