福島第1原発:放射性物質含んだ雨水4トンあふれる
毎日新聞 2013年10月01日 17時57分(最終更新 10月01日 21時02分)
東京電力福島第1原発の汚染水問題で、東電は1日、放射性物質を含んだ水が仮設タンクから約4トンあふれたと発表した。東電はあふれた水は周辺の土壌に染み込んだとみている。汚染水の貯蔵タンク周りのせきにたまった雨水を仮設タンクに移送する作業中だった。
東電によると、1日午前11時50分ごろ、4号機南西側のタンク周りをパトロールしていた作業員が、仮設タンク上部のふたから水があふれているのを発見した。約20分後に雨水の移送を止めた。
原子力規制庁によると、この雨水は、本来は別のエリアのせきの中へ移送する予定だった。予定と異なる仮設タンクへ移送していた経緯を調べている。
あふれた水に含まれる放射性物質の濃度は調査中。9月の台風による大雨でこの区域にたまった水は、ストロンチウムなどの放射性物質が1リットル当たり160ベクレルの濃度で含まれていた。【鳥井真平】