柏崎刈羽原発「申請」 安全性の確認は9月27日 12時29分
新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所の2基について、東京電力は、運転再開の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請しました。
東京電力は、新潟県の求めに応じて、放射性物質の放出を抑えながら格納容器の圧力を下げる設備を、地元の了解のあとに使用することを盛り込みました。
東京電力は、担当者が27日午前9時半に原子力規制委員会を訪れ、柏崎刈羽原発の6号機と7号機について、運転再開の前提となる安全審査を申請する書類を提出しました。
地元の新潟県は26日、安全審査の申請を条件付きで承認していて、事故の際に放射性物質の放出を抑えながら格納容器の圧力を下げる「フィルターベント」について、住民の被ばくを避けるため、県や自治体と協議して了解が得られないかぎり使用を認めないとしています。
これを受けて東京電力は、ベントを行う際の手順について、今後、自治体と協議し地元の了解のあとに使用するという方針を盛り込むとともに、使用の前に住民の避難を確認するとしています。
東京電力の姉川尚史常務は「申請書に盛り込んだ内容は、新潟県の了解を得られなければ『フィルターベント』は使わないという趣旨になると思う。事故の当事者として教訓は身にしみているので、対策や知見を社会や世界と共有することはわれわれの義務だと思って対策をまとめた」と話しました。
一方、今回の申請では、原子炉建屋の直下などにある敷地内の断層について、東京電力は「追加調査の結果、いずれもおよそ20万年前以降の活動は認められず、活断層ではない」としています。
安全審査の申請は、福島第一原発と同じ「沸騰水型」の原発では初めてで、柏崎刈羽原発は、すでに審査を受けている6つの原発とはタイプが異なっていて、規制委員会は、異なるタイプの原発の安全性を、事故を教訓に、いかに確認するのか問われることになります。
泉田知事「内容確認したい」
柏崎刈羽原子力発電所の6号機と7号機について、東京電力が運転再開の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請したことについて、新潟県の泉田知事は「申請されたばかりで、新潟県が求めていたことが確実に反映されているかどうか詳しい内容が分からないので、まずは確認をしたい」と述べました。
「関係者の理解に努力を」
菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、東京電力が新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所の2基について、運転再開の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請したことについて、「今後、審査が行われていくことになるだろうが、東京電力は、これに適切に対応し、引き続き自治体関係者の理解を得られるよう努めていただきたい」と述べました。
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