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関西テレビ 2012年3月11日 16:00 ~ 17:25
放送地域
東日本大震災から一年。福島第一原発の事故は、周辺地域のみならず、農作物や水産物を介して、今や全国的な問題となっている。今こそ、放射能を正しく怖がる知識を身につけなくてはならない。番組では、放射能が及ぼす健康被害や、食品の安全性といった関心の高いテーマを取り上げ、放射能の基礎知識をイチから分かりやすく伝える。
司会を務めるのは、関西テレビの夕方のニュース番組「スーパーニュース アンカー」のアンカーマン・山本浩之アナウンサーと、同番組で進行を務める村西利恵アナウンサー。パネラーに、高木美保、たむらけんじ、山口もえの3人を迎え、放射能についてイチから学ぶ。
「放射能」とは、誰もが耳にしたことのある言葉だが、果たして、どれだけの人が正確な知識を持っているのか? スタジオに招かれたパネラー陣からも「体に悪いということは理解できるんですが…」(山口)、「レントゲンを撮るときにでる光のことですよね?」(たむら)など、一般的な認識はあるものの、正確な知識となるとあやふやな言葉が聞かれる。
そこで、まずは放射能を身近に感じてもらうべく、スタジオに工藤博幸先生(奈良学園)を招き、“放射線の飛跡”を見る実験を行う。普段は意識しない放射線が、身の回りにも飛び交っている様子を目の当たりにし、スタジオでは驚きの声が上がる。さらに、工藤先生はろうそくを使い、昨年の東日本大震災からよく耳にする放射線量の単位「ベクレル」と「シーベルト」を解説。
スタジオ解説を務める今中哲二先生(京都大学原子炉実験所)とともに、分かりやすく放射能の基礎知識や、被ばくを防ぐ方法を解説。
また、東北大学加齢医学研究所の福本学教授を招き、放射能が人の体に及ぼす健康被害や、食の安全性を解説。とくに、世間の関心が高い「食」については、震災から一年がたった今、その安全性を証明するために福島の人々が取り組んでいる数々の実験を紹介し、食物を取り巻く情報の何が正しくて、何が間違っているのか、徹底検証。
自身も農業をおこなっている高木からは「植物の賢さと、福島の方たちの努力を改めて痛感した」という言葉や、現在子育て中の山口は「放射能汚染された食物の話題だけではなく、“安全な食物が収穫された”というニュースもしてほしい」と話すなど、うわさに振り回されるのではなく、しっかりとした知識を持って放射能と付き合っていくことの大切さが語られる。
さらに、現在のチェルノブイリの様子を取材したVTRを紹介。1986年4月、大きな原発事故が起きたその国は今日、放射能をどのように考えているのか? 今もなお、廃炉作業が続く小さな町で、人々はどのように生きているのか? 26年という月日が流れたにも関わらず、今も放射能と戦い続ける人々の現実から、私たち日本人が学ぶべきこととは?
【司会】山本浩之、村西利恵
【ゲスト】高木美保、たむらけんじ、山口もえ
【解説】今中哲二(京都大学原子炉実験所)、工藤博幸(奈良学園)、福本学(東北大学加齢医学研究所)