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【プロ野球】

マー君23連勝

2013年10月2日 紙面から

◇楽天11−2日本ハム

今季23勝目を挙げ、星野監督(左)とタッチを交わす楽天の田中=札幌ドーム

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 楽天が大勝で今季80勝目を挙げた。1−2の3回にジョーンズと嶋の3点二塁打で計6点を奪って逆転。5、6回にも2点ずつ加えた。田中は序盤に苦しみながらも6イニング2失点で開幕23連勝。日本ハムは投打に精彩を欠いた。

 楽天の田中将大投手(24)は1日、札幌ドームでの日本ハム最終戦に先発し、6イニング7安打2失点で開幕からの連勝を23に伸ばした。昨年8月26日からは27連勝で、ともに自身が持つプロ野球記録を更新した。田中はチームの優勝が決まった9月26日に救援登板し、セーブを挙げた。規定で投手の連勝記録は黒星が付かない限り中断しないため継続している。

 耐えた。田中が無敗伝説を継続した。イヌワシ戦士にまん延する「優勝ボケ」にも、絶対エースは止まらない。胴上げ投手の大役を務めてから中4日。6イニングを2失点で踏ん張り、開幕23連勝を飾った。

 「全然ダメでした」。勝利のハイタッチ。苦笑いしか出てこない。変則調整で臨んだ先発は今季最悪に近い内容だった。「気持ち(の問題)というより調整が…」。そう言うと「いや、関係ないです」と自ら打ち消した。

 初回から球威、制球ともに不安定。2イニング連続適時打を許し、リードを奪われた。星野監督も「田中も神様じゃなかった。人間だよ」と苦笑いを浮かべる。1978年の鈴木啓示(近鉄)、東尾修(クラウン)以来となる23勝目。それでも、この日に限って言えば、「普通のエース」だった。

 ただ、田中が投げれば打線が援護する−の「楽天あるある」はこの日も健在だった。リーグ優勝決定後は3試合連続無得点だった攻撃陣が眠りから覚め、11点の猛爆。連勝をサポートした。

 調子が悪くても試合をつくり、チームに白星をもたらす。大黒柱は言う。「しんどい中ですけど、こういう状況は、今後、もっと大事な場面でもあるだろうと言い聞かせながら投げました」

 クライマックスシリーズでも、日本シリーズでも、エースには重要な任務が託される。優勝の翌日、指揮官は「またストッパーをやってもらう可能性はあるわな」と明かしていた。

 田中も分かっている。胴上げの直後に「これで終わりじゃない。これからが本当の戦い」と日本一を見据えた。無敗を継続し、そのまま短期決戦へ−。日本の頂に到達するまで、絶対エースが足を止めることはない。 (井上学)

 

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