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氷上の美学(杉田秀男)

ソチ五輪はプログラム勝負に 重要性増す振付師

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2013/10/2 7:00
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 選手やコーチらの戦略は様々だろう。音楽は替えていないけれど、去年のプログラムを一層グレードアップして内容は替えているというケースもあれば、新しい曲で選手の引き出しを増やして、ジャッジに対してまた違ったイメージで評価させようという狙いもあるだろう。SP、フリーの両方とも新たにプログラムを作り直すのは、技術に加え、表現力や音楽の解釈が優れている選手でないとなかなかできることではない。

羽生結弦は昨季と同じSP「パリの散歩道」で勝負=共同
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羽生結弦は昨季と同じSP「パリの散歩道」で勝負=共同

同じ曲でも工夫あればプラス評価

 ただ、戦略は思惑通りにはいかない面もある。ジャッジの目から見ると、選手が慣れているからといって、同じ音楽で過去と同じプログラムを滑ればすぐにピンとくる。仮に去年と内容も同じだったなら、「もうちょっと何とかならないのか」と思うもので、結果的に去年と同じ評価になるだろう。

 だからこそ、同じ音楽で基本的には内容はそれほど変わっていなくても、何らかの工夫が絶対必要になる。「昨年と比べて変化があって、よくなっているな」とジャッジをうならせることができれば、それはプラス評価となる。

 一方、プログラムを一新する場合にもリスクがつきまとう。プログラムは自分の技術の最高のものを入れて一番いい状態のときを想定してつくるものだが、シーズン初めはエンジンがかかりにくく、なかなか思った通りには滑れないものだ。特に今の選手は大会以外のイベントなども増えてオフが少なくなっているから、新プログラムを滑り込む時間も足りない。

シーズン終盤へステップアップ必要

 だから、最初の試合で結果が出なくても全く気にすることはない。たとえ失敗をしても、何が原因で失敗したのかを冷静に分析することが大切だ。滑り込むたびに動けるようになり、内容は濃くなっていく。そうすると、やりたいプログラムと同じ形にほぼ持っていける。シーズン終盤へ向けて、いかにステップアップしていけるかが重要だ。

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