2013.10.2 05:03(2/2ページ)

桧山トドメ打で阪神2位王手!勢揃いナイン見守るお立ち台

桧山のお立ち台を見つめるナイン

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 聖地に響き渡る桧山コール-。それに応えるように、ベテランは小走りで、勝利のお立ち台に上がった。すると、一度はベンチ裏へと下がったナインが、次々と一塁ベンチに戻ってくる。鳥谷が、新井が、西岡が、福留が…。後輩たちが、桧山の今季初となるヒーローインタビューを嬉しそうに“見学”だ。

 「正直、(お立ち台は)ないかな、と思っていたんですけど。なんとかラスト甲子園でお立ち台に上がれました。僕が締めでよかったと思います!! でも、ここでしゃべりすぎると、5日にしゃべることがなくなるので…」

 感動のスピーチは5日の引退試合(巨人戦、甲子園)までお預けだ。今季139試合目にして初のお立ち台-。出番は2点リードした六回一死二塁だ。代打で登場すると、1ストライクから中日3番手・小熊から右越えの適時二塁打。代打でのセ歴代2位の通算打点を「111」と伸ばした。

 「本来なら3安打の(西岡)ツヨシ、トリ(鳥谷)、中継ぎの投手がお立ち台にいかないといけない内容。チームの計らいで立つことができた。最後、地元、甲子園で上がれてよかった」と桧山。インタビューを見守ってくれたナインには「自分の気持ちを和らげてくれる雰囲気を一塁ベンチで作ってくれた」と感謝感激だ。スタンドに残った虎党をたっぷり沸かせてお立ち台を下り、ベンチ前で西岡らと歓喜のグラティポーズを決めた。

 八回終了後のイニング間には、右翼手の柴田とキャッチボール。「最後となる球場、地方もそうやし、やろうと思っていた。(今季限りで引退の宮本)慎也もやっていた」と、聖地の雰囲気も味わった。試合前には、同じく現役引退を表明している山崎武司(中日)に阪神を代表して花束を贈呈。9月28日の中日戦(ナゴヤD)で、引退セレモニーを受けたお返しもした。ラストデーにむけての儀式が、クライマックスに近づいていく。

 久しぶりに打線も爆発し、連敗は「4」でとまり、シーズン5割以上を確定させた。中日とは12勝11敗1分けとなり、5年ぶりの勝ち越しを決めた。2日の広島との直接対決に勝つか、引き分ければ2位が決定する。和田監督は「スタンドも盛り上がるし、打つとより盛り上がる。あと2本も3本も打って有終の美を飾ってほしい」と賛辞を贈った。

 「あした(2位を)決定して、ここ甲子園で(CSを)やりたいと思います」

 涙はまだ見せない。引退試合が終わっても打席にたつ。背番号24はCSを勝ち抜き、悲願の日本一までバットを振り続ける。 (西垣戸 理大)

■桧山引退試合概要

 ★日時 10月5日午後6時開始の巨人戦(甲子園)。開門は午後4時。入場券はすでに完売。雨天順延の場合は振替試合(未定)で実施する
 ★プレゼント 試合開始1時間30分後までに来場したファン全員に「桧山進次郎メモリアルフラッグ」を贈呈する。
 ★セレモニー 試合終了後、桧山のダイジェスト映像の放映、桧山によるあいさつ、花束贈呈などを行う

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(紙面から)