【ワシントン=大島隆】在韓米軍高官は1日、憲法9条の改正などを巡る安倍首相の発言や日本国内の議論について「この地域の役に立たない」と批判した。記者団に語った。
この高官は「憲法と自衛隊(のあり方)の見直しの議論について、ここ数カ月の安倍首相の発言をすべて読んだが、率直に言ってこの地域の役に立たない」と話した。また、「憲法9条改正が非生産的だという意味か」と問われ、「(この地域で)そのように見られるかもしれないことは明らかだ」と話した。
この発言を受けて、米国防総省のリトル報道官は「米国は日米韓協力の拡大を期待している。歴史的な緊張はあるが、民主主義など共通するつながりに基づく未来があることも認識している」との談話を発表した。
また、太平洋軍のロックリア司令官は同日の会見で、日本の憲法9条改正の動きについて「コメントする立場にない」としながらも、「日米韓がそれぞれの能力を最も効果的に使うため協力することが重要だ。(そのためには)政府の構造や法律、憲法を変えることについて議論や検証が必要になるだろう」と述べ、日本国内の議論に一定の理解を示した。
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朝日新聞国際報道部