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【巨人】怪物156キロ左腕・辻内、引退 けがに泣いた8年間、1軍登板ないまま

スポーツ報知 10月2日(水)7時2分配信

【巨人】怪物156キロ左腕・辻内、引退 けがに泣いた8年間、1軍登板ないまま

11年2月21日、宮崎キャンプのブルペンで95球を投げ込んだ辻内。10年オフから背番号98になった

 巨人の辻内崇伸投手(25)が1日、現役引退を表明した。この日、球団から戦力外通告を受けた左腕は、度重なる肩と肘の故障により、現役生活を続けることは困難と判断。2005年に大阪桐蔭高から、高校生ドラフト1巡目で鳴り物入りで入団したが、一度も1軍での登板機会がないまま、ユニホームを脱ぐことになる。

 戦力外通告を受けた辻内に涙はなかった。ナインへのあいさつを終えると、穏やかな表情で心境を語り始めた。

 「球団には『野球をやめようと思います』と伝えました。ようやく、この肩と肘の痛みから解放されて、ホッとしているというのが、正直なところです。こんな僕を8年間も世話してくれた球団には、本当に感謝しています」

 プロでの8年間はけがとの闘いだった。大阪桐蔭高3年時に、05年夏の甲子園で最速156キロをマークし、同年の高校生ドラフト1巡目で巨人に入団。だが、2年目の07年に左肘内側側副じん帯の再建手術を受けるなど、度重なる肘痛、肩痛に悩まされてきた。

 昨シーズンはイースタン・リーグで中継ぎとして43試合に登板。その活躍が認められ、今年2月の宮崎キャンプでは1軍スタートを果たした。だが勤続疲労から左肘が悲鳴を上げ、3月にクリーニング手術を受けた。

 全治3か月の見込みだったが、思うように状態は上がらなかった。実戦復帰したのは、8月31日の帝京大とのプロ大学交流戦(G球場)。直球は120キロ台しか出なかったが、1イニングを1安打無失点。これが最後の実戦登板となった。

 一番の思い出として挙げたのは、昨年8月16日に初めて1軍に昇格したこと。同22日に登板機会がないまま登録を抹消されたが、「1軍の先輩方によくしてもらいましたし、プロのトップの選手たちと戦うことができたのは、今後の人生の財産になると思います」と胸を張った。

 今後については、「まだ具体的には決めていませんが、野球から離れて、就職活動をしようと思っています。これまで野球で培った経験を、次の人生に生かしていきたい」と話した。けがに泣かされた左腕が、ようやくその闘いを終えた。

 ◆辻内 崇伸(つじうち・たかのぶ)1987年12月5日、奈良県生まれ。26歳。大阪桐蔭高3年夏の甲子園で、1試合19三振を奪うなど4強に導く。05年高校生ドラフト1巡目で巨人入団。昨年8月16日の中日戦(ナゴヤD)でプロ7年目で初めて1軍昇格したものの、登板機会がないまま同22日に抹消された。1軍出場はなし。185センチ、88キロ。左投左打。背番号98。既婚。今季年俸は550万円。

最終更新:10月2日(水)7時2分

スポーツ報知

 

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