豪中銀:政策金利を2.5%に据え置き-過去の利下げ効果見極め
10月1日(ブルームバーグ):オーストラリア準備銀行(中央銀行)は1日、政策金利 を過去最低水準に据え置くことを決めた。これまでの利下げの効果がまだ経済に浸透中で、既に資産価格を押し上げつつあると判断した。
同中銀は政策金利であるオフィシャル・キャッシュレートの誘導目標を2.5%で維持すると発表。ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト33人を対象にまとめた調査では全員がこの結果を予想していた。トレーダーの間では年内の追加利下げの観測が後退している。
シティグループのシニアエコノミスト、ジョシュア・ウィリアムソン氏(シドニー在勤)は「今回のメッセージは中立的なスタンスに完全に合致している」と指摘。「これまでの利下げの効果が十分経済に浸透するには時間がかかることを人々に想起させるのに若干重点が置かれ、中銀は経済指標が反応するまで時間をかける姿勢であることを示唆している」と述べた。
豪中銀は不動産相場の一段の上昇には慎重になる可能性もある。RPデータ・リスマークの住宅価格指数によると、豪大都市の住宅価格は7-9月(第3四半期)に3.7%上昇。2011年11月から開始した計2.25ポイントの利下げが追い風となっている。
スティーブンス総裁は声明で、「11年終盤以降の金融緩和が金利に敏感な支出や資産価格を支えてきた」と指摘。「このような決定の効果はまだ完全には行きわたっておらず、今後しばらくは広がり続けるだろう」と説明した。
豪ドルの先月の上昇率は4.7%と、月間ベースではここ1年余りで最大だった。米金融当局が資産購入ペースを維持したことが背景にある。
スティーブンス総裁は「豪ドルは最近上昇したが、依然として4月の水準を約10%下回っている」と指摘。「ここ1年の豪経済の拡大ペースはトレンドをやや下回っている。経済が鉱業投資の減少に適応する中で、短期的にはそうした状態が続くだろう」との見方を示した。
原題:RBA Holds Key Rate at Record-Low 2.5% as House PricesClimb (2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シドニー Michael Heath mheath1@bloomberg.net
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更新日時: 2013/10/01 16:03 JST