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福島沖で試験的な漁 あすにも出荷へ
9月25日 18時53分

福島沖で試験的な漁 あすにも出荷へ
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東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題で一時中断していた、福島県沖での試験的な漁が、25日から再開され、ミズダコや毛ガニなどが水揚げされました。

福島県沖での試験的な漁は、福島第一原発の汚染水問題で今月初めから一時中断していましたが、福島県漁連は、魚介類や海水のモニタリング検査で汚染水の影響はみられず、安全が確認できたとして、再開しました。
漁の対象となる魚介類はこれまでの検査で放射性物質が検出されないか、基準値を大きく下回っているミズダコやヤリイカなどの16種類に限られ、海域も福島第一原発から50キロ以上離れた水深150メートル以上の沖合に限定されています。
福島県相馬市の松川浦漁港では25日午後2時すぎ、沖合での漁を終えた底引き網漁船21隻が次々と帰ってきました。
そして、水揚げされた魚介類を漁協の関係者たちが専用の籠に移し替えていきました。
漁を行った相馬双葉漁協によりますと、25日の漁では、ミズダコやヤリイカ、それに毛ガニなど、合わせて11種類、5200キロ余りが水揚げされたということです。
水揚げした魚介類はサンプルを抜き取って、25日夕方から港にある漁協の施設で放射性物質の検査が始まりました。
検査は25日夜遅くまでかかる予定で、漁協では、国の食品の基準値を大幅に下回って安全が確認された場合は、早ければ26日にも出荷を始め、地元のスーパーや鮮魚店などで販売が始まる予定です。さらに漁協では、東京や仙台など県外にも出荷することにしています。
福島県漁連は、来月には、原発事故後一度も漁が行われていない県南部のいわき市沖の海域でも試験的な漁を始めることにしています。

漁業者「久しぶりに仕事」

漁を終えた、底引き網漁船の船長の1人、三春智弘さんは、「久しぶりに仕事をしたという感じです。早く多くの魚種が取れるようになってほしい」と話していました。別の漁船の船長、菊地昌博さんは、「あすやあさっての市場や消費者の反応がとても気になります。結果がよければやりがいも出ます。みんな頑張っているという気持ちを受け止めてもらいたいです」と話していました。
船長の松本浩一さんは、「魚は少ないですが、取れたので、あとは消費者に受け入れてもらえるかが課題です。3か月待ちに待ったので、うれしかったです」と話していました。
相馬双葉漁協の佐藤弘行組合長は、「取れた魚は、生の状態と出荷する前の段階で二重の検査を行い、安全なものだけを出荷するので、福島の魚だけを特別扱いするのではなく、ほかの県の魚と同じく安全な魚だと消費者には理解してほしい。あすから出荷になるが、ぜひとも多くの人たちにおいしい魚を食べてもらいたい」と話していました。

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