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2011年12月19日 (月)

2回戦目

おはようございます。
こんにちは。
こんばんわ。

本日のブロガーは加藤です。

(前回同様長いです。
本当にお時間ができたときに見ていただけたら幸いです。)

前回私がアップしましたブログのタイトルは
『Round1』だったのですが、
よく考えてみたらRound1だと
同じ相手になってしまうことに気が付きまして、
今回は2回戦目にしました。

ま、どうでもいいんですけどね。(みつまJAPAN)

対戦相手は、小便器フランジです。
この小便器君です。

Dsc_0006_2

床の接合部から水漏れしてます。
連続で間髪入れずに3回くらい水を流すと漏れてくるんです。
普通に使用している分にはあまり間髪入れずに流すことはないと思います。
リピートメンテナンスしているから気付いた不具合なんです。
(日常清掃している清掃員の方は気づいていなかったらしいです)

この不具合、
最初は、Pシールガスケットの劣化
→Pシールガスケットの交換が必要だと判断しました。
そう、最初は。(伏線)

因みにPシールガスケットとは、
小便器の排水する穴と床とか壁とかの接合部に付ける大きいパッキンです。
下の画像は
Pシールガスケットとフランジです(新品)

P_2
Pシールガスケット(以下Pシール)の交換をするために、
便器をはずします。
(上:床  下:小便器下部の裏)

Dsc_0014_3

Dsc_0015_4 

付いていたPシールを取りまして、
新しいPシールを付けまして、

Dsc_0020_2

小便器を位置がずれないよう慎重に設置します。

そして、水を連続で流して水漏れがないか確認します。

水漏れします。

なぜっ!!!

だってPシール交換したのに!

ここで、閉店時間になってしまい、
管理人の方から明日でもいいですよという
終了のゴングがなり、
この日はあえなく敗北してしまいました。
修理内容と結果をお伝えして謝罪して。

ぐ、ぐやじい・・・

その日の帰社後、写真を見て熟考。
写真見て気づきました。
どーーーも、このコーキングの穴が怪しいと。

Dsc_0019_2

Dsc_0068

そもそも何故こんなところにコーキング?

こいつをなんとかすれば水漏れに勝つる!
明日は負けられない!
「漢(おとこ)には負けられない戦いがある」
と決意して翌日になります。

【Round2】

現場に行き、
まず怪しい穴を確認しました。
肉眼でもよくわかりませんがやはり穴が開いている気がします。
ただ、鉛管には穴がありません。
では、どこから水が漏ってるか。

ここで、結論から言います
水漏れの原因は2つありました。

まず1つ目、
よく排水管の奥を確認してみると
鉛管の先は塩ビ管です。
なぜ?
だんだんコーキングしている理由が分かってきました。
要するに過去に小便器を設置した業者は
塩ビ管に鉛管を刺して
隙間を埋めるためにコーキングしたわけです。
そのコーキングが経年劣化して穴が開き
水の通り道を作って水漏れしたわけです。

Dsc_0069

2つ目、
塩ビ管の径が小さすぎて毛などのゴミが絡まりやすく
水をいっぱい流すと
少~しだけ排水不良状態になります。
でも普通なら完全に詰まっているわけではないので
間もなく流れていきます。
しかしこの小便器君には水の逃げ道が出来てしまっています。
そうです、コーキングの穴です。

この2つの原因により不思議な水漏れが起こったのです。

この水漏れを直すため
まず穴を塞がなくてはなりません。

本当なら配管の工事が必要なところですが、
この時そんな大掛かりな工事は出来ません。
このような工事をされて可哀想な小便器君ですが
今できることはパテで穴を埋めるしかありません。

Dsc_0012

そして、排水の悪さも本当は配管を工事したいところですが
ワイヤー洗浄と簡易高圧洗浄をしました。

排水も良くなり、穴も塞ぎ、
ようやく設置。

出来た!!!

頼む!
お前の水漏れしている情けない姿は見たくない!
勇姿を見せてくれ!

と、念を送りつつ
流水。流水。流水。

・・・・・。

み、水漏れなし。。。

「や、やった。

勝った!

とうとう俺は勝ったんだ!!!
エイドリアーン!!
 エイドリアーン!!!」

「水漏れしないことがこんなに勇ましいことだったなんて。(涙)」

昨日の敵は、今日の友。俺とお前と大五郎。

完全勝利ではないですが
ようやく勝利報告をすることが出来ました!

そしてその夜、ふと考えました。

なんで私がやる工事は稀な事象が多いのだろう、と。
今年だけでも難なく終わった工事の方が少ないです、
でも、今回は小便器を脱着しなくては解らないことでした。
そこである仮説が思い浮かびます。
私がやると稀な事象が起こるのではなく
稀な事象が私を呼んでいるのだと。
私に直させようとしている。
きっと神様が私を育てようとしている。

そしてサンタさんが今年は久々にやってくるのだと。(結論)

今年は車が欲しいです。新車でお願いします。

サンタさん・・・。


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コメント

よ~し、いい子には
誰も遭遇したことのない
最も稀な事象を届けてあげよう。
ほ~ら、メリークリスマス!ボキッ(笑)

投稿: 北陸サンタ | 2011年12月19日 (月) 23時20分

素晴らしい労作ですな。こういうのって本人もそうだけど、読んでる方も勉強になるよね。

投稿: ホンナム | 2011年12月20日 (火) 07時17分

長い!けど良かった!!お客様へこのレポートで出してみる?
脳内で「俺とお前と…大五郎~」のソングが流れてます。

投稿: 鈴木雪隠 | 2011年12月20日 (火) 08時53分

コメントありがとうございます。

>北陸のサンタさん
 やめてください。
 給水管が折れるのをフルのはやめてください。
 ちがう、そうじゃない。

>ホンナムさん
 ほんと勉強になります。作ってて復習になりまして
 変な言い方になりますが、簡単に直らなくて良かったかもしれません。
 ブログでは割愛しましたが、本当は脱着を4回やりましたから。

>鈴木雪隠さん
 ほんと、このブログで報告した方がお客様に
 苦労が伝わるかもしれませんね。
 大五郎とガンダーラは朝聞いてしまうと1日中流れることを保証されます。
 耳地獄です。


投稿: 加藤 | 2011年12月20日 (火) 19時18分

スイッチON!

勉強になるし、文章も読んでいて楽しかったです!

勝利、おめでとうございます!

投稿: 東山惣雪隠 | 2011年12月20日 (火) 19時53分


凄いぞ!君!トイレ診断士合格したばかりでは?
しかも、2級だったよね?
仮説も凄い!
1級のトイレ診断士でも、見逃してしまいそうな…
僅かな穴と…細い塩ビ管とガスケット下の鉛管の接続の様子を、ここ迄解説出来るとは……!凄い!
以前の工事業者も、ここ迄暴かれては、「恐れ入りました。仰せの通りです。」
と謝るか!「当時の便器交換はこんなもんじゃい!」と開き直るか?だろうね!

営業ストップさせるような派手な漏水工事で、一躍、加藤の名を上げたのも、このためだったのか!
銀三

投稿: 銀三 | 2011年12月21日 (水) 08時34分

>東山惣雪隠さん
スイッチおん!
コメントありがとうございます。
次は完全勝利目指します。

>銀三さん
あの~ぅ、
所々地雷踏んでるんですが・・・
ってゆーか踏み鳴らしているような。

診断士試験も漏水事故も
「加藤の乱」と今は語られていますが、
後々、「加藤の卵」に字が変わって伝説になるよう頑張ります。
コメントありがとうございました。

投稿: 加藤 | 2011年12月22日 (木) 19時19分

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