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【モータースポーツ】

【WGP】遺恨勃発!? マルケスVSペドロサ 接触でケーブル切断〜ペドロサは転倒リタイア

2013年10月1日 8時46分

第14戦アラゴンGPモトGPクラス決勝

切れたスピードセンサーの配線(写真上、ドルナ提供)リアタイヤに設置されている(同下、カメラ=遠藤智)

写真

 【アルカニス(スペイン)遠藤智】ロードレース世界選手権(WGP)第14戦アラゴンGPの決勝が9月29日、当地近郊のモーターランド・アラゴンで行われ、モトGPはマルク・マルケス(20)=ホンダ=がポールtoウインで3戦ぶりに今季6勝目を挙げた。だが、レース中にチームメートのダニ・ペドロサ(28)と軽く接触したことでペドロサが転倒。両者に遺恨が残り、大きな波紋が広がっている。

     ◇     ◇     ◇

 接触は、6周目の12コーナー(左の90度近いタイトコーナー)で起きた。ここは高速から強いブレーキをかける所で、3番手のマルケスがブレーキングをミスして、2番手のペドロサのアウト側にかぶさる状態になった。映像では接触があったことさえ分からなかったが、マルケスは「バランスを崩し、ちょっとだけ左腕がタイヤに接触した」と振り返る。

 だがこれが大きな事故につながった。マルケスの腕がペドロサのマシンの配線に当たって断線した。これは、トラクションコントロール(ホイールスピンを防ぐ制御システム)に接続するスピードセンサーと言われる計器の配線。これで電子制御が利かなくなったペドロサはコーナーの立ち上がりでハイサイド(タイヤが急激に接地力を回復する挙動)で転倒した。この日28歳の誕生日を迎えたペドロサにとって不運としか言いようのない事故だった。

 マルケスはこのあと首位を走るJ・ロレンソ(ヤマハ)を逆転して優勝。対するペドロサは地面にたたきつけられた上にノーポイントに終わり、マルケスとの差を59ポイントに広げられ、チャンピオン争いから事実上脱落してしまった。

 「マルクの走りはアグレッシブだった。ぶつかってきたことは感じたけれど、最初はマフラーか何かと思った。でも次の瞬間、僕は宙を舞っていた。けががなくて良かったけど危ない転倒だった」とペドロサは怒り心頭。一方、マルケスは「接触したときに僕のひじが当たってトラクションコントロールのケーブルが切れたと言われている。確かに接触の責任は僕にあるが、危険な行為はしていない。だって、それを避けるために僕はコースアウトしたんだから」とレーシングアクシデントをアピールした。

 審査委員会は、今回のペドロサの転倒事故について、原因が接触にあるとの情報を聞いて審議を開始した。これでマルケスに非があるとされれば、リザルトに変更はないが、すでに反則点数2点のマルケスにさらに反則点が上積みされ、次戦マレーシアGP(13日決勝)は最後尾グリッドのペナルティーが科せられるかもしれない。

 マルケスは謝罪。ペドロサはそれを受け入れたとされているが、2人の関係にヒビが入ったことは間違いない。そして審査委員会の判断は…。一瞬の接触がマルケスとペドロサに重くのしかかっている。

 

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