巨大与党は言いたい放題
安倍総理と、その仲間たち「オフレコ発言」をすべて書く
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| ■オバマについて語る |
■習近平に話しかける |
| ■昭恵夫人は正直すぎる |
■いまや完全に有頂天 |
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| 政府の機密を守るため、秘密保全法案を秋の国会に提出するとしている安倍政権が、これほど不用意に口を滑らせているとは驚きである。この政権に「スパイ防止法」を語る資格などあるのだろうか。 |
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オバマについて語る
「アメリカでも、日本は理解を得られたことが分かったろう」
9月23日から27日までのカナダ、アメリカ訪問を終えた安倍晋三首相は、爽快な気分で帰国した。
9月25日、安倍首相は、ニューヨーク証券取引所で、取引終了のベルを鳴らし、“Buy my Abenomics!”と「日本買い」をアピール。ウォール街の金融関係者たちは、いまや英語としてもすっかり定着した「アベノミクス」の主人公を、まるでヤンキースのスター選手が来場したかのような歓声で出迎えたのだった。
思えば、昨年末に安倍政権が発足した際、米オバマ政権は、極めて冷淡だった。安倍首相は一日も早く訪米して、オバマ大統領に挨拶しようとしたが、オバマ大統領は首をタテに振らない。外務省トップの河相次官(当時)や、岸田外相まで訪米して説得に当たったが、玉砕して帰国した。
ようやく2月22日の会談にゴーサインが出たが、条件は「1時間以内で主要議題は日本のTPP参加問題」だった。その後、直前に北朝鮮が3度目の核実験を強行したことから、「北朝鮮問題を協議するため45分のランチタイムを加える」とアメリカは通告してきた。会談後に安倍首相は、周囲に漏らしたという。
「オバマってのは、冷たい男だなあ」
その後、6月にオバマ大統領が中国の習近平主席と2日間で計8時間以上もの米中首脳会談を行ったことで、安倍首相は焦燥感にかられた。同月の英国サミットでは、安倍首相とオバマ大統領は同じホテルに宿泊していたにもかかわらず、日米首脳会談を拒否されてしまった。
安倍政権の高官によれば、潮目が変わったのは、9月5日と6日にロシアのサンクトペテルブルクで開かれたG20サミットだったという。シリアの化学兵器使用疑惑を巡って米ロが激突したことで、アメリカの同盟国である日本の重要性が再認識されたのだ。
「当初オバマは、(G20)2日前の電話会談で済むと、(安倍首相を)軽く見ていた。安倍首相がその直前に中東訪問した時、『アサド大統領は直ちに退陣すべきだ』と発言した。それでオバマは、『日本とは電話会談で十分』と判断したのだ。
だが安倍首相はオバマとの電話会談で、『国連安保理で(シリア空爆を)決議すべきだ』と言い出したので、オバマとしては、安倍首相ときちんと会談して説得しなければと思い直した。その辺の首相の嗅覚は、抜群だった。
オバマはロシアでの日程はギッシリ詰まっていて、2ヵ国との首脳会談が精一杯だった。それを『日本だけと1時間会談する』とホワイトハウスから連絡が入ったのだ」(同高官)
この時は、世耕弘成官房副長官も、同行記者とのオフレコ懇談で、辛辣なオバマ評を論じている。
「オバマはね、弁護士なんだよ。プーチン、オバマと立て続けに首脳会談をやったけど、プーチンの方が政治家だなと感じた。プーチンは、こちらからシリア問題について切り出しても、『そんなことは分かっている』という感じで、日本からロシアへの経済協力について強調してきたんだから」
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