規制改革会議:音楽や画像のクラウド保存 緩和を検討
毎日新聞 2013年09月30日 20時48分
政府の規制改革会議の「創業・ITワーキンググループ」(WG、座長・安念潤司中央大院教授)は30日、音楽や画像などをインターネット上に保存できる「クラウドサービス」に関する規制緩和の検討を始めた。音楽CDなどを個人で楽しむ場合、クラウドに保存しても著作権法違反にならないことを明確にし、利便性を高めたい考え。文化庁などと協議し、年内に一定の結論を出す方針だ。
著作権法は私的利用に限ってCDなどの複製を認めている。しかし、近年急速に普及したクラウドサービスについては明確な規定がなく、多くの事業者が利用を制限しているとされる。例えば、米アップル社の場合、同社のインターネット音楽配信サービス「アイチューンズ」で購入した楽曲は自社のクラウドに保存され、パソコンやスマートフォンで共有できるが、以前買ったCDに入っている曲はクラウドに保存できない。
WGは著作権法の運用見直しを求めるとともに、違法コピーへの対抗策も議論する。【宮島寛】