2013.10.1 05:02(2/2ページ)

阪神・西岡、初の休日返上!「流れを変えたい」

阪神入団後、初めて休日を返上して練習に参加した西岡。この明るさがどん底の虎を勇気づける(撮影・岡田亮二)

阪神入団後、初めて休日を返上して練習に参加した西岡。この明るさがどん底の虎を勇気づける(撮影・岡田亮二)【拡大】

 よどんだ空気を振り払うように、快晴の甲子園で汗を流した。勝つためにじっとしていることができなかった。西岡が初めて休日を返上。がむしゃらにバットを振った。

 「チームがいい状態なら僕がこういう練習に来るなんてあり得ない。あしたは雨じゃなくて、雪が降るんじゃないかっていうくらい、いつもと違ったこと。必死になるとか、引き締めるとかじゃない。流れを変えたい、ということで来た」

 自ら異例を強調した。1日の中日戦(甲子園)から、2日の広島戦(マツダ)、3日のDeNA戦(横浜)、4日のヤクルト戦(神宮)、5日の巨人戦(甲子園)と移動しながらの試合が続く。そのため、首脳陣はマートン、鳥谷、新井、福留ら主力選手にはこの日の練習を免除していた。上本、坂ら若手の控えメンバーの練習に加わり、ロングティー、フリー打撃などを行った。

 9月は6勝16敗2分けと苦しい戦いが続いた。打線が決定力不足に陥る中、西岡は9月は打率・341と攻撃をけん引した。「いまさら1日だけ練習したからといって打てるわけじゃない。僕自身の状態は悪くない。ただその中で、チームの流れは確実によくない」と不振の現状を痛感している。苦境に陥っているからこそ「流れを変えたい」と休むよりも動くことを選んだ。和田監督も「みんながそうやって流れを変えようと必死」とリードオフマンの動きを見つめた。

 チームはリーグ優勝を最大のモチベーションにしてきた。新天地で貢献することにかけていた。巨人の優勝が決まった後、ズルズルと負けが込んで歯止めが利かなくなっている。それでもレギュラーシーズン、プレーオフは続く。プロとして、観客が多く入る球場で全力を尽くすのが責務だ。

 「あしたは雪で中止になるかもね」。今季初めてで珍しい“休日出勤”を少し自嘲気味に笑った。異例の休日返上が、ムードを変えるキッカケになってほしいと虎党は願っている。 (山田 結軌)

(紙面から)