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【芸能・社会】

夢は地元・岐阜でロックフェス cinema staff

2013年10月1日 紙面から

cinema staffの(左から)久野洋平、飯田瑞規、辻友貴、三島想平

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 「岐阜出身」の誇りを原動力に躍進するロックバンドが注目を集めている。人気アニメ「進撃の巨人」のエンディングテーマ「great escape」が初のオリコンチャートトップ20入りを果たした4人組cinema staff(シネマスタッフ)。夢の一つは、東京でステップアップした成果を持ち帰り、故郷で音楽フェスを立ち上げること。その第一歩として今月26日に、岐阜で自主イベントを初開催する。 (石井知明)

 8月21日発売の「great−」はオリコン週間シングルチャートで初登場12位を記録した。スピード感あふれる激しいギターに、ボーカル&ギター飯田瑞規(26)の澄んだ歌声が乗る“シネマ”ならではの情熱的なサウンド。「進撃の巨人」(TOKYO MX、テレビ愛知、福岡放送など)のタイアップで知名度が急上昇し、初週売り上げは前作の約8倍に。発売1カ月で2万5000枚を突破した。

 4人のうち3人が岐阜県出身だ。03年、岐阜市の県立加納高校の同級生3人で前身バンドを結成。06年にベース三島想平(26)が南山大学で出会ったドラム久野洋平(25)を誘い、4人がそろった。名古屋と岐阜を拠点に活動し、10年末に上京。だが3カ月後、アルバムのレコーディングを終えた3日後に東日本大震災が起きた。

 三島は「さあこれからというときなのに、もう音楽は無理か、岐阜に帰るのかな…と一瞬は考えた」。それでも翌月に敢行したツアーはチケット完売。ファンに「これが楽しみだった」と声を掛けられ、飯田は「音楽をやる意味を考え直した。バンドを続けられていることに感謝しなきゃ、と実感した」という。

 家族や友人のサポートのありがたさ、故郷という存在の大きさをかみしめ、今年5月発売のメジャー初アルバムを「望郷」と名付けた。ジャケットは金華山から岐阜市街を望んだ風景。タイトル曲の歌詞には「高校時代の通学路で原風景。岐阜の人なら誰でも使う道」(三島)という国道「21号」を入れた。ライブは毎回、三島の「岐阜県から来ました、シネマスタッフです!」という熱い叫びで幕を開ける。

 東北の地元愛がテーマだった「あまちゃん」にも「めちゃくちゃ共感する」と三島。「岐阜って『これだ』というものが見つけにくい。だから自分たちが広告塔になりたい」と真顔で語る。

 目指すのは、ロックバンド「くるり」が京都で開催した例があるバンド主催の音楽フェス。「岐阜市の協賛を取り付けたい。町おこしになる」。

 その第一歩として10月26日、岐阜市のライブハウスCLUB Gで自主企画「OOPARTS(オーパーツ)2013」を初開催する。出演7組のうちシネマを含めた3組が地元バンド。「まず自分たちが有名にならないと」。“岐阜の星”がキラリと輝き始めた。

◆大の竜党・三島のお気に入りは関川さん

 三島はプロ野球・中日の大ファン。「99年の優勝で本格的にはまりました」。

 自分のサインに必ず添える「23」は、先頭打者として活躍した関川浩一さん(現阪神コーチ)の背番号。「ガッツあふれるプレーが大好きでした。僕はサッカー部でしたが、体が小さかったので、小兵でも渋く生き残れるというお手本でした」。岐阜出身の選手には特に愛着があるそう。

 「姉は東邦高校で朝倉(健太)選手の同級生。去年の英智選手の引退は大泣きしましたよ…」と、語り出したら止まらない熱烈ぶりだ。

 ◆cinema staff(シネマスタッフ) 1987(昭和62)年生まれの4人で構成するロックバンド。岐阜県羽島市出身のギター辻友貴、岐阜市出身のボーカル&ギター飯田瑞規、岐阜県瑞穂市出身のベース三島想平、愛知県犬山市出身のドラム久野洋平がメンバー。12年6月メジャーデビュー。バンド名は三島が言葉の響きを気に入って付けた。

 

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