元関脇・貴闘力:格闘家転身! 急襲された大仁田に「100倍返し」だ
2013年10月01日
大相撲の元関脇・貴闘力の鎌苅忠茂氏(46)が、格闘家に転身することが30日、分かった。鎌苅氏は飲食店を幅広く展開し事業家として活躍中だが、28日のリアルジャパンプロレスの後楽園大会を観戦中に突然、プロレスラーの大仁田厚(55)らの邪道軍に椅子などで暴行を受け、病院送りにされていた。長男・幸男(19)が、今春格闘界に入ったことにも刺激を受けており、大仁田への「100倍返し」で格闘のリングに殴り込みをかける。
腹は決まった。都内にある自らの焼き肉店「ドラゴ」でスポニチ本紙の取材に応じた鎌苅氏は、闘志の塊と化していた。「(後楽園大会を)観戦していたらいきなり襲われて、腕と腰の筋肉が切れて痛い。必ず大仁田をつぶします。いつでもどこでも戦ってやります」と“打倒大仁田”を宣言した。
きっかけはさ細なことだった。親交のある初代タイガーマスクの佐山聡が大仁田と抗争中で、鎌苅氏が佐山に「俺が大仁田をやっつけてやる」と発言したことを大仁田が人づてに聞きつけ、リングサイドで元メジャーリーガーの佐々木主浩氏とともに観戦していた鎌苅氏を急襲。大仁田ら邪道軍に有刺鉄線バットや椅子で暴行された。「大仁田をボコボコにして倍返しではなく、100倍返しくらいにします」
鎌苅氏は大相撲時代に貴闘力のしこ名で関脇まで昇進。00年春場所では前頭14枚目で史上初の幕尻優勝を果たした。02年秋場所限りで引退し、元横綱・大鵬の納谷幸喜氏の婿養子となり大鵬部屋を継承。大嶽親方として活動していたが、10年に野球賭博騒動の責任をとり角界から離れていた。その後は、焼き肉店やフレンチレストランなど幅広く飲食店を展開。しかし、米UFC参戦を目標に掲げる長男・幸男が3月に格闘団体「リアルジャパン」に入門したことが転機になった。幸男とともに都内のジムでの練習に参加し「子供と練習していて、だんだんと戦う気力が復活してきた」という。
鎌苅氏のケガの状態を考えると12月12日のリアルジャパン後楽園大会での対戦の可能性が高い。リングネームも「貴闘力」で上がるつもりで、大仁田との対戦後は「まだ考えていないが、格闘技に挑戦してもいい」と幸男とともに総合格闘技のリングに上がることも示唆。力士時代は強烈な張り手で曙らを震え上がらせていた大物キラーが格闘界で復活する。