1回、ジペリン・デリーマ(左)にパンチを浴びせる高野=後楽園ホールで(中西祥子撮影)
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9頭身のモデルボクサー、高野人母美(ともみ、26)=山上=が30日、東京・後楽園ホールでプロ第3戦目となるスーパーフライ級4回戦で、ジペリン・デリーマ(29)=フィリピン=と対戦。1回43秒、レフェリーストップによるTKO勝ちで3連勝を飾った。
「えっ!?勝ったんですか!?」。勝った瞬間、高野はポカンだ。デリーマはデビュー戦。同じ体重ながら身長が25センチ低いその相手を、上からボコ殴り。危険と見たレフェリーが試合を止めた。あっけない結末だ。
「前回の試合をバネにした。でも、反省点も多い。大振りのネコパンチになって、あごも上がってた。リングに上がると余裕がなくなる。自己採点は42点。でも、一歩一歩階段を上がって、頂点(世界王者)を目指して頑張ります」
4月のプロデビュー戦は32秒の鮮烈KO勝ち。しかし、7月の2戦目では判定勝ちしたものの、顔へのダメージを恐れるあまり、消極的なファイトに終始。「早く結婚して、子供を産みなさい」と痛烈ヤジを浴びせられた。しかし、この日は「進歩してるよー」と温かい声援が降り注いだ。
日本人離れした9頭身の体形を武器に、タレント&モデルとしても活動。某テレビ番組ではレギュラー出演。10月末にはタイで行われるミスコンテストに出場予定。しかし、ボクシングも本気だ。
山上哲也会長は「カンが良いし、生まれ持ったスピードがある。ミットでパンチを受けても、威力は男と変わらない。後は慣れ。まだ実力を出してない。あと3勝したら、東洋王者を狙わせる。これは確約します」とキッパリ。異色ボクサーの今後が楽しみだ。 (竹下陽二)
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