高島のオスプレイ訓練、市長が安全対策を要請
滋賀県高島市の陸上自衛隊饗庭野演習場で7日から始まるオスプレイ参加の日米共同訓練について、福井正明市長は30日、安全対策の要請を陸自今津駐屯地(同市今津町)や近畿中部防衛局(大阪市)など関係する防衛機関4カ所に行った。
要請書では、「訓練に反対しない」とした先の表明に触れる一方、オスプレイが使用されることで「住民の不安が完全に払拭されていない状況にもある」と指摘。市民生活に支障がないよう、万全の措置を講じることを強く要請する、としている。
その上で、特に配慮を求めることとして、(1)今後の日米共同訓練実施の公表時期の再検討(2)オスプレイ飛行ルートを判明次第公表すること(3)不測の事故・事件発生時、日本政府の責任による対応と、必要な情報の速やかな連絡-の3点を挙げた。
福井市長は1日にも防衛省と陸上幕僚監部へ同様の要請を行う。
一方この日、訓練に反対する高島市の市民団体「あいば野平和運動連絡会」は、福井市長の事実上の訓練容認表明に対し抗議を申し入れた。
抗議書では、「市民の安全を守る立場にある市長の責務を放棄し、国の方針に追随した」などと批判。安全を守る具体的措置として、オスプレイの飛行ルート把握や、騒音などの市職員による監視活動など3点を求めた。同会などは6日に同市で反対集会を開催予定。
【 2013年09月30日 23時00分 】