千葉県茂原市で7月11日から行方不明になっていた県立高3年の女子生徒(17)が26日、市内の神社で保護された。けがはないものの、体重は行方不明になった当時から半減し、軽度の脱水症状と衰弱がみられるという。県警は事件に巻き込まれた可能性は低いとみているが、猛暑も台風もあった約2カ月半、女子生徒はどのように過ごしていたのか。
女子生徒が発見されたのは自宅からわずか約400メートルの距離にある神社だった。
県警によると、26日午後0時10分ごろ、同市本納の日枝神社の社内で女子生徒がうずくまっているのを近所の男性(70)が発見。男性は22日に境内で行った草刈りの様子を確認するために神社を訪れ、「お供え物のお餅がなくなっているのでは」と社(やしろ)の中をみた際、うずくまっていた女子生徒をみつけた。制服姿のまま疲れた様子で、シャツやかばんは泥まみれだった。
神社には、室内が約3畳の板張りになっている社があるだけ。「普段は立ち寄る人もほとんどいない」(近所の住民)と、ひっそりした場所だ。女子生徒はここに出入りしていたと説明。22日の草刈りで近所の住民らが訪れたときには誰もいなかったという。
神社の近くの畑には野菜がある。捜査員の「野菜を食べていたのか」との問いかけに、女子生徒はうなずいたという。ただ、体重は行方不明になった当時の45キロから、半分程度まで減少しているらしい。
女子生徒は経過観察のため入院した病院で、母親が差し入れたアイスクリームを口にした。県警は回復を待って、約2カ月半の間の行動など事情を聴いていく。