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【プロ野球】

大竹10勝 広島4人目の2桁

2013年9月30日 紙面から

◇広島4−0巨人

巨人−広島 7回裏2死二、三塁、長野を二ゴロに打ち取り雄たけびをあげる広島・大竹=東京ドームで(吉澤敬太撮影)

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 広島の大竹が7イニング無失点の好投で2年連続の2桁勝利をマークした。打線は1回にキラの2点中前打で先制し、9回は石原と代打岩本の適時打で2点を加えた。巨人は淡泊な攻撃で零敗を喫し、6イニング2失点の小山を援護できなかった。

 こん身の117球目。広島・大竹は長野を二ゴロに打ち取ると、グラブをたたき雄たけびを上げた。「あの回は投げ抜きたかった。踏ん張れてよかった」。ピンチをしのぎ、安どの表情を浮かべた。

 2−0の7回2死二、三塁。長野への3球目、ファウルとなった三塁線への打球にマウンドを駆け下りた。その瞬間、左太もも裏に異変が起こった。「つった感じ」。治療のためベンチ裏へ直行した。

 一発が出れば逆転される局面だった。それでもマウンドを譲るつもりはなかった。最後は144キロのシュートで勝負。左足がけいれんする中、腕を振り抜き詰まらせた。

 6回も2死満塁をしのいだ。「ピンチばかりだったけど気合を入れて投げた。勝ててよかった」。7イニング6安打無失点。自身初の2年連続2桁勝利となる10勝目を手にした。

 これで前田健、バリントン、野村に続きチームで4人目となる2桁勝利を達成した。広島で2桁勝利を挙げた投手が4人いたのは過去8度。87年の大野、川口、北別府、川端以来、26年ぶりだ。「3人でもすごいですけどね。でも1桁と2桁では違う」。目尻を下げ、節目の1勝を喜んだ。

 今季は投手陣の兄貴役としてもフル回転した。今年で30歳。若手が多くを占める中、練習中には今井などに積極的にアドバイスを送った。自身は過去に黒田(ヤンキース)に教えを請うたことがある。「自分も聞きに行ったら教えてもらった。今は自分がそういう立場」。投球以外でも鯉投をけん引するという自覚が芽生えた。

 チームは97年8月以来の月間15勝を達成。借金は2に減った。さらに2位・阪神が中日に敗れたためゲーム差は3。8月13日に広島が3位になってから最少ゲーム差となり、本拠地でのCS開催に望みをつないだ。

 ヒーローインタビューでは「ぜひ、ここ(東京ドーム)でプレーしたい」と声を張り上げた。阪神とのCSファーストSを勝ち抜くことを鯉党に誓った背番号17。右腕の言葉が頼もしい。 (市尻達拡)

 

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