堺市長選:「足元」で敗北 沈む橋下維新、「大阪都構想」に暗雲
2013年09月30日
維新は昨年の衆院選で、公明候補のいる関西6小選挙区での擁立を見送ることで大阪で協力関係を築いてきた。選挙の強さが維新のカードだった。しかし、退潮傾向をみて地元の公明関係者は「橋下氏は民意を大事にしてきたはずだ。我々も民意を受け止めて動かないといけない」とクギを刺す。
堺市長選投開票を3日後に控えた26日、公明は大阪市議会で不祥事を巡り維新の議長の不信任決議案を自民、民主とともに可決させた。都構想に「慎重」姿勢を取り協議には応じる公明だが、維新との距離をさらに広げ始める可能性は高い。
維新結党の原点である都構想について、橋下氏は29日夜の記者会見で「大阪のためでなく、日本のために必要だ。もう一回訴えていく」と強調した。
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■ことば
◇大阪都構想
大阪・堺の両政令指定都市を解体、大阪府と統合・再編し、府に代わる「大阪都」と10程度の特別区に再編する構想。大阪維新の会の橋下徹代表(大阪市長)が府知事だった2010年1月に提唱した。住民サービスは特別区が担い、成長戦略など広域行政の権限・財源を都に集約することで二重行政の解消と都市経営強化を目指す。