テープカットに臨む鈴木英敬知事(左から3人目)と歌舞伎役者の中村福助さん(同4人目)ら=東京都中央区日本橋室町で
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三重県の情報を首都圏で発信する拠点となる「三重テラス」が二十八日、東京都中央区日本橋室町の商業ビル「ユイト・アネックス」内で開業した。食品や伝統工芸品など千点を並べた物販コーナーと、松阪牛や伊勢湾の魚介などの地元食材を提供するイタリア料理のレストランで、誘客と県産品の販路拡大を図る。
アンテナショップにとどまらず「三重県そのもの」を売り込む営業拠点として、鈴木英敬知事の肝いりで準備を進めてきた。多目的ホールを備え、県内自治体や商工団体などが行事や商談会にも活用する。
ビルの一、二階部分約四百五十平方メートルを賃借し、運営は民間に委託。県の投資額は五年間で約六億円。二十八日の式典で鈴木知事は「豊かな文化に触れてもらうおもてなしの場にしたい」と語った。
東京・日本橋で二十八日開業した県の首都圏営業拠点「三重テラス」。地元と都内の関係者らを招いた式典で、鈴木英敬知事は「旬の三重を発信する。おいしい食や歴史ある文化を予感できる旅の入り口にしたい」と抱負を述べた。
◆伊勢神宮をテーマに展示や対談企画
江戸歌舞伎が誕生した日本橋にちなんだゲストとして、歌舞伎役者の中村福助さんが招かれ「三重と日本橋の文化が融合した素晴らしい場所。大勢の人でにぎわって」と祝った。
開場のテープカットは午後三時すぎ。三重テラスが入居するビル周辺には二百人近い行列ができ、一階の物販エリアでは入場制限をした。洋菓子や伊勢エビ風味のせんべいなどを買い求めた都内の女性会社員(30)は「品数が豊富で、伝統工芸を使った内装もおしゃれ。今度はゆっくり訪ねたい」と話していた。
二十九日以降、二階多目的ホールを中心にイベントを開催する。十月十三日までは伊勢神宮をテーマにした浮世絵や写真の展示や対談企画などがあり、誘客に向けた情報発信を本格化させる。
地下鉄東京メトロ銀座線・半蔵門線「三越前」駅に直結。年末年始を除き無休で、営業時間は物販が午前十時〜午後八時、レストランが午前十一時〜午後十一時。問い合わせは三重テラス=電03(5542)1035=へ。
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