橋下氏　敗北会見で朝日新聞の取材拒否「直前に断られたため」

堺市長選で西林克敏氏の落選を受け、記者会見でうつろな表情を見せる日本維新の会共同代表の橋下大阪市長 Photo By 共同

　日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は２９日、堺市長選での敗北を受けた記者会見に、朝日新聞記者の出席を拒否したと明らかにした。橋下氏は「政党広告の新聞掲載が市長選直前に断られたため」と説明した。

　橋下氏は「仮契約まで決まっていたのに、投開票日の直前に連続して出すのは選挙運動にあたるとの理由でキャンセルされた」と述べた。維新側は経緯について朝日新聞に説明を求めたいとしている。

　上智大の田島泰彦教授（メディア法）は共同通信の取材に対し「広告掲載の問題を取材拒否に結びつけるのはあまりに短絡的で筋違いだ。政治家の対応としては乱暴と言わざるを得ず、取材機会を制限することにより、知る権利の侵害につながる恐れがある」と指摘した。

　橋下氏は３０日以降も維新共同代表に関する朝日新聞記者の取材は受けない考えを示した。ただ定例会見など市長としての取材は受ける方針。幹事長の松井一郎大阪府知事も同様に対応する。