【ローマ=共同】イタリアのレッタ首相は27日夜の閣議で、上下両院に政権の信任投票を求める考えを表明した。脱税事件で実刑が確定したベルルスコーニ元首相の上院議員資格剥奪を阻止しようと、元首相率いる自由国民が連立政権内で圧力を強めており、政権離脱の動きを封じ込めて介入を排除するのが狙い。
両院で信任を得られなければレッタ政権は崩壊する。イタリア政局は一気に緊迫、ユーロ圏の信用不安を再燃させる恐れもある。
地元メディアによると、信任投票は30日か来月1日にも実施される見通し。レッタ首相が属する中道左派の民主党は、中道右派の自由国民の支持がなければ上院で過半数を得られない。
一方、上院委員会は4日以降に元首相の議員資格剥奪を投票にかける見通し。民主党は賛成票を投じる方針で、自由国民が翻意を迫っている。
ベルルスコーニ氏をめぐっては、8月1日に最高裁で実刑判決が確定して以来、自由国民は同氏の失職を回避しようとレッタ首相に圧力をかけている。首相は不動産税廃止など、自由国民が求める政策を丸のみするなど懐柔を試みてきた。
しかし、自由国民は今月25日、上院が同氏の議員資格剥奪を決めれば所属議員全員が辞任する方針を決定。国連総会出席のため渡米中だった首相は不意を突かれた。
27日夜の閣議では10月1日に予定される付加価値税(日本の消費税に相当)の引き上げ中止などを決める予定だったが、政権の信任が得られるまであらゆる政策決定は凍結された。
政権が崩壊すれば、連立政権で自由国民が進めてきた政策もつぶれてしまうため、レッタ首相側には、自由国民が不信任票を投じることはないとの期待もあるようだ。
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