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9月13日をもって、このブログの更新を止めたいと思います

5月24日にこのブログを開設して、2013年9月13日の金曜日で113日目となりますが、
この日をもって、このブログの更新を止めたいと思います。主な理由は以下5点、
①今は亡き息子の「足跡・記録・成果を残す」という当初の目的を、ほぼ達成することができたから
②息子ネタを出し尽くしたため、ブログを続けて行く熱意がかなり冷めてしまったから
③期待したコメント投稿が思った以上に少なく、もう需要がないだろうと思えたから
④学校・教育及び受験カテゴリに属しながら、それ以外の記事の方が遥かに多くなってきたから
⑤2006年4月に(息子の大学1年時に)購入したPC(現在私が使用)の寿命が、もうすぐ尽きかけているから


長きに亘って閲覧していただいた方には、心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

過去113日間で嬉しかったことを5点挙げると
①「能ない鳶は能ある鷹をうめるか」を読みたいと申し出てくれた方が2名いたこと。
1名はPDFファイルをメールで送付し、もう1名は「書籍の形で欲しい」と言われましたが冊数が少ないので、
2006年暮れに出版社に送った原稿を(料金は不要と)お送りしましたが、「タダで貰う訳にはいかない!」と、
後日¥1,000を送ってくださいました。読んで頂けるだけで有り難いことなのに、
この方にはどんなに感謝しても感謝し切れない思いです。
※ブログ開設前の5月に、E-juku1st.Comの妹尾正之様と、「大学受験合格大作戦」様に、大変お手数お掛けして
全頁(300頁)掲載して頂いた時も非常に嬉しかったですが、自ら読みたいと連絡していただけた方なので、
とても感激致しました。

②DLmarketで販売していた電子書籍「能ない鳶は能ある鷹をうめるか」が、8月12日にはじめて売れたこと。
煩わしい手続きをして購入していただいた方には、心から御礼申し上げたい気持ちでいっぱいです。
このブログを通して連絡して頂ければ、無料でお送りできたのですが、
わざわざご購入していただき申し訳ない気分です。
僅か¥200の電子書籍ながら、2年7ヶ月の間全く売れず、もう永久に売れないだろうと諦めておりましたので、
DLmarketからメール連絡があった時は、奇跡が起きたかのように嬉しかったものです。

③8月25日に、このブログが受験カテゴリで7位、学校・教育カテゴリで34位になったこと。
一日に数百、数千近いカウントを記録される人気ブログに比べれば少ないですが、
これが過去最高位となりました。8月26日には過去最高の338カウントを記録しました。
ブログ開設初日はカウント3でしたから、多くの方に閲覧して頂き心から嬉しく思います。

④21人の方からのべ37件の貴重なコメントを頂けたこと。
ブログ開設115日で37件なので、平均すると約3日に1件という頻度になります。
正直なところ、もっと沢山のコメントを期待しておりましたが、
非常にコメントし難い「胡散臭いブログ」だったのではないか?と反省しております。
※36件のコメントには返信致しましたが、1件だけはどうしても承認することができませんでした。
質問者がどんな人なのか?全く分からない上、回答したくない(興味本位の)質問だったので、
敢えて無視させて頂きました。中には1人で11件もコメントして頂いた方もいましたが、
最後に書いた私の回答が気に障ったようで、その方からはもう二度とコメントは頂けませんでした。
私のことを色々心配して頂いたことに対しては、心から感謝しております。
見識のある方なので、今後も元気に活躍してほしいと心から願っております。

⑤引用記事が多かったと思いますが、自分の考えを盛り込み、259件もアップすることができたこと。
息子に関することは、何度も何度も視点を変えて反芻するような感じで、ほぼ書き尽くしたように思います。
自分ながら手前味噌な記事が多く、閲覧者の方々にはかなり顰蹙を買って来たことと忸怩たる思いですが、
19年間懸命に生きて逝ってしまった息子に免じて、どうか許して頂きたい。


以下カウンター数、カテゴリランキングその他、集計データ表を掲載しておきます。

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●カウンター数が多かった日ベスト6と、カテゴリ別順位
1位:9月14日土曜日 384 受験05位、学校・教育20位 (14:30~15:30の間に、98カウント記録)
2位:9月15日日曜日 343 受験08位、学校・教育33位
3位:8月26日月曜日 338 受験09位、学校・教育41位
4位:9月16日月曜日 336 受験10位、学校・教育44位
5位:9月07日土曜日 335 受験08位、学校・教育37位
6位:8月19日月曜日 334 受験11位、学校・教育47位
※1位と2位と4位は、ブログの更新を止めた後の記録というのが何とも皮肉です。

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●最後に、私が大変お世話になった E-juku1st.Com 妹尾正之様と、「大学受験合格大作戦」様には
ブログ特別功労賞」をお贈りしたいと思います。
●また、「能ない鳶は能ある鷹をうめるか」を読みたいと申し出て頂いた、トムヤム様と吉江宏司様には、
心優しき能ある鷹賞」をお贈りしたいと思います。
●そして、1人で11回コメントして頂いたせんとくん様には、
最優秀コメント賞」をお贈りしたいと思います。
賞品やトロフィーをお贈りすることはできませんが、5人の方には心から感謝しております。(鬱飲屋躁介)


FC2ブログを1ヶ月間更新しないでいると、勝手にスポンサー広告が表示され、新しい記事を書かなければ広告を消せません。ブログ上部に出る公告はかなり目障りで鬱陶しいものですし、閲覧者の方に見たくもない広告をお見せするのは大変申し訳ないと思うので、以下の記事を9月中に予約投稿しておきました。基本的に9月13日を持って記事の更新を止めましたが、広告に占領されることに対しては我慢できないからです。

※(再)というのは以前記事にして掲載たものを再度アップしました。10月と11月と2014年6月の記事は新規です。これで2014年9月末頃までは、バナー広告に占領されることなくこのブログを閲覧できる筈です。何度も過去記事を繰り返し掲載して不愉快かも知れませんが、どうかご理解して頂けますようお願い致します。

13/10/12 「学校に通うと却って貧しくなる」場合があるから辛い時代 予約(新記事)
13/11/10 日本人の労働、海外より生産性「著しく低い」? 予約(新記事)
13/12/09 このブログのカテゴリを 「図式化」して 分かり易くすると(再) 予約
14/01/08 このブログ記事の分かり易い検索方法(テーマ別 index)(再) 予約
14/02/07 息子の京大模試4回の詳細と、京大理学部二次試験本番について(再)予約
14/03/06 2006年度 京大入試カレンダー(1月~4月の予定表)(再)予約
14/04/05 息子は「大学までの人」、にょさんは「大学からの人」だった!(再)予約
14/05/04 06年度入試 息子の(センター&二次試験)成績開示得点(再)予約
14/06/03 なぜ韓国は歴史を書き換えたのか その動機と背景を考える 予約(新記事)
14/07/02 息子の中学~高校の5教科偏差値、センター&京大模試平均得点(再)予約
14/08/01 にょさんの 「京大受験-軌跡-」から 印象に残った箇所を抜粋(再)予約
14/08/31 にょさん対息子 高校3年時模試成績対決(再)予約

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サラリーマンの平均年収はどれ位なのか?

【安月給】自分が平均年収より多くもらっているのかチェックしよう!アンタの安月給どうにかしろよ!
ロケットニュース24 2013年9月12日の記事より抜粋

●平均年収をもらうことすら難しい
少なくとも、年齢にふさわしい年収は得ていたいもの。不景気な世の中、平均年収をもらうことすら難しいのかもしれないが、統計(国税庁平成23年民間給与実態統計調査結果/年収ラボ)では、以下のような平均年収の数字が出ている。あなたの年収と比べてどうだろうか?

●サラリーマンの平均年収
19歳以下 男 145万円 女 106万円
20~24歳 男 262万円 女 231万円
25~29歳 男 367万円 女 295万円
30~34歳 男 434万円 女 296万円
35~39歳 男 498万円 女 292万円
40~44歳 男 570万円 女 284万円
45~49歳 男 623万円 女 286万円
50~54歳 男 641万円 女 276万円
55~59歳 男 616万円 女 261万円
60~64歳 男 457万円 女 214万円

民間給与2年連続減=12年分、平均408万円―国税庁
時事通信 2013年9月27日の記事より 

民間企業で働く会社員やパート・アルバイト、派遣などの非正規従業員が2012年の1年間に受け取った給与の平均は408万円で、前年を1万円下回り、2年連続で減少したことが27日、国税庁の民間給与実態統計調査で分かった。役員を除く正規従業員の平均は467万円(男性520万円、女性349万円)。非正規は168万円(同225万円、同143万円)だった。同庁が正規、非正規を区別して調査するのは初めて。同庁が抽出した企業約2万社で働く約29万人の給与から全体を推計した。1989年の402万円と同水準で、ピークだった97年の467万円からは59万円減った。 

【躁介のコメント】
この年収数字だけでは月収がいくら?とか賞与はどの位か?分かり難いので、賞与と給与を分けてみたのが下表です。賞与額と毎月の給与額の比率等は企業によって全く違うでしょうから、凡その概算で設定しております。男性と比べた場合の女性の年収の低さには驚かされます。20歳~24歳では男性の88%ですが、年齢と共に比率はどんどん下がり、55歳~59歳では42%にもなってしまいます。まだまだ日本は男女平等社会ではなく、男社会なのだということを痛感致します。

私の年収を振り返ってみても、1989年~1990年の頃(所謂バブル経済の絶頂期)が一番高かったようです。固定給制でしたが、土曜、日曜、祝日などの休日出勤要請が多かったことと、(今の時代からは想像もできませんが)時給@3,100円つけて貰っていたので、8時間働くと24,800円の残業手当(それ以上働いても同じ額)が付きました。最高1ヶ月で8回の休日出勤があったので、残業手当だけで20万円近かったこともありました。世の中なんかおかしいんじゃないか?と思いつつも、そういう時代だったんでしょうね。

3,000万弱で購入した分譲マンションも、1年で最高7,000万近くまで値上がりし、当時の社長から「今売れば儲かるぞ!」と散々けしかけられましたが、儲けの為に購入した訳ではなく住む為に購入したマンションだったので無視しましたが、世の中本当におかしいと思っていました。1991年にバブルがはじけて、日本の経済は大変なことになりましたが、120万で株を購入した以外、浮かれたことはしなかったので被害はそれ程被りませんでした。

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年収が多いに越したことはありませんが、同じ収入でも使い方次第で堅実に貯金できる家庭もあれば、貯金など一切できずに借金を作ってしまう家庭もあるでしょう。子供の教育費に膨大な出費を強いられる日本にいる限り、貯めても貯めてもあっと言う間に底を尽いてしまいそうです。私自身母子家庭育ちで、母親の質素倹約振りを見て育ちましたし、一人暮らし時代月4.5万(家賃1.1万)程度で生活していたので、家賃が3万の公団住宅に引っ越した後も、月7万あれば充分生活できました。だから26歳になるまでに600万近く貯金できた訳です。年収が少なければ、贅沢をせず収入に見合ったやりくりをすればいいだけなのですが、それができない人も多いのでしょう。金銭感覚が堅実な奥さんを貰わないと、家計は大変になるでしょうね。

やはり日本で生活していると、どうしても同僚と年収を比較せざるを得ない状況を突きつけられるのは否めません。だから(デンマークなどの北欧の国と違い)幸せを感じられない人が多くなるのだと思います。きっと国民性がそうなっているのでしょう。何でも他人と同じでなければいけない(他人より上ならいいけど、下なら不満を抱いてしまう)...みたいな。他人と比較しない自分らしい生き方が(無意識に)自然とできる国にならない限り、永遠に「幸せな国の順位」は上がらないと思います。

他人とあらゆることを比べたがる国民性というのは、(貧富の差が大きく)根本的に幸せではない国民の方が圧倒的に多いからではないか?国民の8割が幸福・満足を感じているデンマークのような北欧の国民なら、他人の年収など全く気にしないのは当然だと思います。他人と比べてどうかという他人目線の生き方ではなく、きっと自分の生き方に自信を持っていて、自分らしさを貫いて行ける国民性なのでしょう。国民の「成熟度」では、とても日本は北欧の国には勝てないのではないか?と思います。

私は前の会社時代、社長が盛和塾生ということもあり、「仕事の成果(結果)=能力×熱意×考え方」という、稲盛和夫氏の経営哲学に基づく方程式を徹底的に洗脳されてきました。疑問を持つことなど許されません。疑問に思うのなら会社を辞めなければなりませんから。生活のためには疑問を抱いても面従腹背でついて行くより他ありませんでした。その方程式ですが、人間誰しも基本的な能力にはそれ程差はありませんが、熱意はかなり差が出るものです。しかし能力や熱意以上に大切なのは仕事に対する「考え方」だといことを表しているようです。

能力と熱意の数値は「0~100」ですが、考え方は「-100~+100」まであるとう設定らしいです。そしてその「考え方」というのは、働いている社員の幸福を第一に願う「考え方」では決してありません。会社を発展させ続けるためだけの典型的な「企業論理」に過ぎないのです。社員は如何に自己犠牲の精神で会社に貢献できるか?を常に問われる訳です。

そういう企業論理で我武者羅に尻を叩かれ、毎日サービス残業させられているような疲弊し切った社員に「本当の幸せ」が何かなど、考える余裕すらありません。企業経営者の多くがそういう考え方をする日本の国民と、余裕を持って生きているデンマークのような北欧の国民とでは、根本的な発想なり考え方自体が全く違うと言うか、次元が違うと言うしかありません。

「とにかく会社を発展させることが第一義で、社員の幸せなど(本音では)どうでもよく、優先順位はかなり低い」という日本。一方、「まず国民の幸せや満足を第一の目的として、企業の発展とかは重要だけど優先順位はそれ程高くはない」という北欧。その考え方の違いこそ、「日々の暮らしに満足し、幸せを感じているかどうか」というランキングで常に上位を占め続ける北欧と、世界順位が常に43位~80位に低迷している「経済優先国家日本」の差と言えるでしょう。

「デンマークのサラリーマンの平均年収はどれ位なのだろう?」と思って調べていると、以下の素晴らしいサイトがありましたのでご紹介させて頂きます。詳細は元記事をご参照ください。国の社会保障制度が隅々まで充実していれば、個人の年収の多寡など殆んど問題外なのだなと感じました。日本がデンマークに追いつくことなど永遠に無理なのではないか?と思いました。

年代・出身大学別 平均年収ランキング[1970年代就職組]
年代・出身大学別 平均年収ランキング[1980年代就職組]
年代・出身大学別 平均年収ランキング[1990年代就職組]
年代・出身大学別 平均年収ランキング[2000年代就職組]
PRESIDENT Online 2012年9月24・25・26・27日号 吉田典史氏の記事より
※内容はそれぞれの元記事をお読み下さい。(このブログでは転載致しません)

出身大学別年収ランキング-5.JPG

出身大学別平均年収ランキング.JPG

【躁介のコメント】
どの年代の就職組も、一橋大、東大、京大、上智大という4つの大学出身者の平均年収は概して高いようです。僅かながらも一橋大の方が東大や京大出身者よりも「平均年収が高い」とは意外でした。そして上智大出身者が慶應義塾代や早稲田大よりも「平均年収が高い」というのも意外です。英語力を実務で活かしているのでしょう。その他、東京外国語大、お茶の水女子大、東京工業大、筑波大、電気通信大、神戸大と続き、旧帝大系では東北大、阪大、北海道大、名古屋大と続きます(九州大はやや落ちる)。私立大ではやはり、慶応義塾大と早稲田大が(入試難易度同様に)強く、津田塾大、東京女子大、学習院大出身者の平均年収が高いようです。

同じ大学卒でも、就職した年代によって得られる年収は大きな違いがあるようです。いい時代に就職できればいいですが、そればっかりは自分の能力では如何ともし難いことなので運命を受け入れるより他ありませんね。私詩人この表にあるような名門有名大とは程遠い専門学校中退の学歴しかない者ですが、1982年に就職し紆余曲折はあったものの何とか生きて行くことができ、結婚し子供を育てることができたのは、偏に「時代に恵まれた」と感謝しております。今の時代に生きていたら、きっとどうしようもない人生を送っていたかも知れません。

1位~20位のランキングを見る限りでは、それ程年収差(55万~68万円)があるとは思えません。大学入試での難易度差(偏差値)はかなりあると思いますが、卒業して就職してしまえば、学力や偏差値などは関係のない実力の世界になるので、それ程の差は出ないのかも知れません。しかし一般サラリーマンの平均年収(最高で641万円)と比べると、日本のトップクラス大出身者の平均年収は、約200万~350万円位違いますね。単年度でこれだけの差がつけば、10年~20年のスパンで見れば、かなり差が出るのは言うまでもありません。

沢山年収があるに越したことはありませんが、それ以上に堅実な経済観念や考え方がなければ、いくら高年俸でも貯金や資産運用ができません。年収が少なければそれだけ出費を抑えるようにして生きていけばいいのですが、なかなか頭では分かっていても実践はできないものですね。私がなんとか生きていけたのは、26歳の誕生日までに必死に働いて600万の貯金をしたことに尽きる気がします。「20代半ばまでの働き方で将来はほぼ決まる」と、ワタミの渡邊美樹氏も言っているようですが、確かにそれは一理あるように感じております。


世界の税金~世界一高い税金国家『デンマーク』
久保川議道氏のブログより

デンマークは、所得税55%(市税21%・県税11%・国税23%)、消費税25%(食料品も全て25%)、車の購入は280%の税金です。400万円のレクサスを購入すると1120万円になるのです。日本のように完全な累進税率ではありません。全国民が税金をまず支払って、所得や生活内容によって『還付』されるやり方です。

ですから学生アルバイトでも、年間80万円以上収入があると税金を払います。日本のように全国民の2/3が税金を払ってない国のような『甘さ』は全くありません。冗談抜きで『世界一』の『税金国家』と言えるでしょう。しかし、教育費は大学まで『無料』。医療も全て『無料』。死ぬまで介護も『無料』。住宅も全世帯数の25%が国営ですから大体『無料』。ですから『老後の資金』も『生命保険』も『国民年金』も『厚生年金』も『預金』も必要ありません。

そして子供達は18歳で全て全員が家を出て『自立』しますから、家族には子供や『親の扶養の義務』はありません。親の介護があれば全て国がやってくれますし、子供が専門学校に行けば給料がもらえて、そのお金で国営の単身者アパートに子供は入って、食費を払って生活できます。親がお金を使う必要がありませんから生活は楽です。日本のように『私的年金』で頭を痛めることもありません。

政府は完全オープンで、全国民の信頼を得ていますから、日本のように『年金のお金』が消えることもありませんし、支払ってない人が半分以上の『国民年金崩壊』も、日本航空倒産で退職者組合の年金が消えてしまうこともありません。会社が倒産しても『厚生年金』がありませんから安心です。

国民一人一人が完全に『国の政治家』を『信頼』していました。こんな国は世界中どこにもありません。まず投票率がなんと90%以上。531万人口で国会議員がたった179人。その人達の給料も低く、利権もワイロも全くありません。全く国民のためだけに働いている人達です。その証拠に、これだけ税金が高いのに国民は口を揃えて、あなた達『政治家』が税金を上げる必要があると判断したら『上げて下さい』とみんなが言うのですね。それだけ政府が真剣にやっている事を『信頼』しています。

当然ですね。それは国会議員ではなく地方議員が2,725人いるのですが、『全員無給』の『ボランティア』です。そして皆さんが仕事を持っていますから、『地方議会』は朝7時までと夜7時以降でないと開催されません。もうここまでくると『日本の政治』で育った私達にはデンマークは別世界の『宇宙人』みたいで『理解不能状態』となってしまいます。

そして『相続税』なんて絶対にデンマークにはありませんでした。生活を見ていますとみんな『自転車』に乗って、車道と歩道の間に自転車専用道路を走っています。車は『高級品』ですから買えません。デンマークでは自動車産業はありませんから、輸入品には高税率です。香港の車の税率は200%で一番高いと思っていましたが、280%にはびっくりです。香港は道が狭く、土地が狭いので車の使用を制限するためですが、デンマークはどうも税金が欲しいからですね。

給料は凄く高いのですが、税金が高いので、デンマークには『お金持ち』と言われる人が少なくて、国民全体が自立して助け合って生活している雰囲気です。しかし生活は豊かです。土日休みで、それ以外に年間6週間の連続休暇がとれます。日本などのヘルパーさんは給料が安いのですが、デンマークは倍の給料でこの休日ですから、まあデンマークのヘルパーさんやナースの方が幸せでしょうか。デンマークは世界一の『介護先進国』です。

あなたは今の日本(アメリカ型)がいいでしょうか、それともデンマーク(北欧福祉国家)がいいのでしょうか?デンマーク人の平均的所得の人の場合が『55%』の税金です。日本の平均の人の税負担は『19.2%』で凄く低いのです。年収260万円以下の人は無税で、日本人の働く人の2/3は税金を納めていないのですから。しかし日本ではこの平均所得の個人で負担しているものがたくさんあります。生命保険・教育費・私的年金・医療費・年金・老後の貯金などです。その合計の負担率は税金も含めて収入の『51.7%』にもなってしまいます。

税金は19.2%でも、その他をデンマークを基準に計算すると51.7%になってしまうのですから、デンマークの税金の55%とあまり変わりません。50%税金を取られて、それ以外の生命保険その他は同じくらいかかりますから、デンマークの55%の税金を払った方がずっと『お得です』。そして相続税もありません。

こんなに税金が高いと、ヨーロッパからデンマークに移住したい人はいないと思いますが、なんとデンマークに移住したいお金持ちがいっぱいいるそうです。前の計算でも分かる通り、税金は高くてもそれ以外は全部『タダ』ですから、お得なわけです。デンマークでお金持ちになることは難しいですが、お金持ちがデンマークに移住することはヨーロッパの流行です。スイスなどは税金は安いのですが『物価』が異常に高いのです。

日本の政治家も、デンマークの政治家を見習ってもっと一生懸命働いてほしいものです。朝7時までと夕方7時以後の市議会・県議会を開いてくれるのであれば、私は今の『2倍』税金を払っても『大満足』です。要するにお金の話しではなくて、納得性・透明性と『正義とは何か』だと深く考えさせられます。

「幸せな国」番付トップのデンマーク人は、本当に幸せなのか?

「幸せな国」番付、トップ5は欧州が独占 日本は43位
CNN.co.jp 9月10日の記事より

世界各国の国民が日々の暮らしに満足し、幸せを感じているかどうかを調査した新たな報告書が発表され、ランキング首位のデンマークをはじめ、欧州北部の5カ国が上位を独占した。報告書は米コロンビア大学地球研究所が9日、昨年に続く第2弾として発表した。世界156カ国で2010~12年に調査を実施し、国民の幸福度を10段階で示した。(世界平均 5.158点/10点)

それによると、上位5カ国は1位デンマーク(7.693点/10点)に続いて2位ノルウェー、3位スイス、4位オランダ、5位スウェーデン。これに6位カナダ、7位フィンランド、8位オーストリア、9位アイスランド、10位オーストラリア、11位イスラエル、14位アラブ首長国連邦、16位メキシコなどが続き、米国は17位だった。その他主要国では英国が22位、ドイツ26位、韓国41位(6.267点/10点)、日本43位(6.064点/10点)、ロシア68位、中国93位(4.978点/10点)だった。

幸福度が最も低い5カ国(152位~156位)は、152位ルワンダ、153位ブルンジ、154位中央アフリカ共和国、155位ベナン、156位トーゴの順で、アフリカのサハラ砂漠以南に集中。北朝鮮は調査対象国に含まれなかった。幸福度の世界平均は過去5年間で僅かに上昇したものの、経済的、政治的問題を抱える国で下落が目立った。下落幅が最も大きかったのはエジプトで、07年の5.4から12年には4.3まで下がった。また、ユーロ圏債務危機の影響でギリシャやイタリア、ポルトガル、スペインが順位を下げた。

反対に中南米やアフリカ諸国では上昇が目立った。上昇幅が大きいのはアンゴラ、ジンバブエ、アルバニアの各国だった。報告書は国民が不幸を感じる要因として貧困や失業、家庭崩壊、身体疾患などを挙げた上で、特に大きな影響を及ぼしているのは慢性的な精神疾患だと指摘。各国政府による取り組みを促している。

世界で最も「幸福」なのは、北欧のあの国。アメリカは17位、日本は……
2013年9月15日のマイナビニュースより
国民の幸福度を10段階の数値で示した。幸福度の評価基準として、①「裕福度(一人当たりGDP)」②「健康度(健康寿命)」③「人生の選択に於ける自由度」④「困った時に頼れる人の有無」⑤「汚職に関するクリーン度や、同じ国に住む人々の寛大さ」などの要素が考慮された。上位10位までの結果は、以下の通り。

01位 デンマーク(7.693)
02位 ノルウェー(7.655)
03位 スイス(7.650)
04位 オランダ(7.512)
05位 スウェーデン(7.480)
06位 カナダ(7.477)
07位 フィンランド(7.389)
08位 オーストリア(7.369)
09位 アイスランド(7.355)
10位 オーストラリア(7.350)
17位 米国(7.082) ※GDP世界第1位
22位 イギリス(6.883)
25位 フランス(6.764)
26位 ドイツ(6.672)
43位 日本(6.064) ※GDP世界第3位
93位 中国(4.978) ※GDP世界第2位
156位 最下位 トーゴ(2.936)


デンマーク人は本当に幸せなのか?住んで初めてわかった「幸福感」の違い
ダイヤモンドオンライン 2013年2月28日 大本綾さんの記事より抜粋

●デンマーク人は幸せなのではなく満足しているだけ
デンマーク人は世界一幸せではないと思う。野心的でないから、失望することもないだけ。満足しているという言葉の方が合うかもしれない。英レスター大学の調査、米国の調査期間ワールド・バリューズの幸福度ランキングでは、デンマークはトップです。(日本はそれぞれ90位と43位)。25%の高い消費税を払っていても、個人が負担する量がフェアであること、必要な時に必要なものを手に入れることができる、というのが主な理由で80%以上のデンマーク人は満足していると言われています。

高負担の代わりに医療費は無料、小学校から大学まで無料で教育を受けることができます。更に、失業保険も4年間、現役時代の90%が保証されます。留学生でさえ、学生ビザを取得したら医療費は無料です。その上、デンマーク第二の都市オーフスは、長寿者が元気と活力のある生活を送っている社会「ブルーゾーン」の研究で知られる、アメリカのダン・ベッドナー氏の調査で、地球上でもっとも幸せな4都市の内の1つとして紹介されています(他3都市は、シンガポール、メキシコのモンテレイ、アメリカのカリフォルニア州にあるサンルイスオビスポ)。

●デンマーク人の幸せとは、毎日工夫をして心地よい生活を送ること
特に11月以降は基本的に毎日曇り空で、気分も落ち込み気味になりとても幸せな気分にはなれないからです。毎日健康に気を配り、余裕のある生活を心がけているようです。1日で多くのことを成し遂げるよりも、プライベートの時間を確保してリラックスすることを重視しています。他人と比べることで幸せを感じるのではなく、与えられた命は同じで自分自身の価値観で幸せを感じるのです。そんなことを感じたり考える時間を、オーフスの住民は日々の生活の中で意図的に作っています。また、寒い気候を逆に利用して特別な体験に変えてしまう、そんなデンマーク人の遊び心に幸せのヒントがあるのかもしれません。

心地よい空間を作るのが上手なデンマーク人は、褒めてもあまり喜びません。基本的にいつも落ち着いているのですが、そんな彼らでも普段からとても気にしていることがあります。ある女性は、「最高という言葉は、勝者と敗者を作ってしまうので問題ではないかと思う」と言います。「ベストという言葉は好きじゃない。ストレスだもの。十分という言葉が好き。最高にはなりたくない」とも言いす。

●デンマーク人が気にするThe Jante Law(ジャンテロウ)とは?
北欧の人、特にデンマーク人はThe Jante Law(ジャンテロウ)を気にしています。ジャンテロウとは、1933年にデンマークのライターのアクセル・サンダモセ氏が考えたコンセプトです。褒め言葉や「最高」という言葉がジャンテロウのメンタリティーに反し、平等ではない懸念すべき状況を作ってしまうようです。デンマーク人にとってもジャンテロウの平等に価値を置くのは国民性だと言うのです。

The Jante Law(ジャンテロウ)のコンセプト:
01. 自らを特別であると思うな
02. 私たちと同等の地位であると思うな
03. 私たちより賢いと思うな
04. 私たちよりも優れていると思い上がるな
05. 私たちよりも多くを知っていると思うな
06. 私たちよりも自らを重要であると思うな
07. 何かが得意であると思うな
08. 私たちを笑うな
09. 私たちの誰かがお前を気にかけていると思うな
10. 私たちに何かを教えることができると思うな
11. 私たちがお前について知らないことがあると思うな

●デンマーク人にとっての成功や幸せとは?
デンマーク人にとっての成功とは?幸せでいること。それって難しいことだから。どうやって幸せになるの?お金持ちで、世界一クールな仕事に就けるかもしれない。でも、幸せを感じられないなら、それは成功じゃない。成功と言えるのかもしれないけど、永遠に続くものではないし、いい人生を生きているとは言えない。

デンマーク人の幸せは、国が与えてくれる安心できる環境がベースにありますが、それだけではありません。悪天候や寒い冬でも、ネガティブなところをポジティブに変えてしまう遊び心のある聡明さで、肩書では得られない幸せがあることを知っています。ジャンテロウはデンマーク人の他人を気遣う心、落ち着いたエレガントな振る舞いを保つことにある程度貢献しています。一方で、ジャンテロウはデンマーク人が大きな夢を描いて、周りに伝えるときの行動の足枷になっていることが多いのではないかと思うのです。


人生を自分でコントロールする北欧の原点教育とは?
ダイヤモンドオンライン 2013年3月29日 大本綾さんの記事より抜粋

●大切なのは原点を見つけること
ストーリーテリングについての授業があり、講師からこんなことを学びました。人の心に響くストーリーを語る秘訣は、周りが期待する要素を足して元々の話を見た目よく美しく作り上げないこと。肩書きや外見、職歴や学歴、出身地などを気にしていると、本質的なポイントに到達できず人の心を動かすことはできません。

●クリエイティビティを支える原点と社会の関係
「クリエイティブな大人は生き残った子供である」これはアメリカの女性小説家でSF作家、ファンタジー作家でもあるアーシュラ・クローバー・ル=グウィンの言葉です。時間を忘れて夢中になれる原点を見つけたら、どれだけ長い間それを維持できるかがクリエイティビティを保つ上で重要でしょう。ただし日本の学歴社会では、これを維持するのは難しいのではないでしょうか。

シンクタンクのMPI(Martin Prosperity Institute)によるグローバルクリエイティブインデックスです。
82カ国を対象に、3つのT、つまり以下の観点から調査結果をまとめています。
・テクノロジー(R&Dへの投資と労働力、特許を取ったイノベーション)、
・タレント(進取の気性に富んでスキルのある人材の教育と確保)、
・トレランス(人材とテクノロジーによる経済的成長と繁栄)、

2010年の結果を見ると、1位がスウェーデン、2位アメリカ、3位フィンランド、4位デンマークと、北欧諸国が圧倒的にクリエイティビティに関して強いのです(日本は30位)。その秘密はどこにあるのでしょうか。

●デンマークの「フォルケホイスコーレ」
原点に気づくのは自分への問いと対話から、原点を維持するのもやはり信頼のおける他者との対話の場があるかどうかで変わるようです。そんな対話が生まれる場所がアートやデザインスクール、The KaosPilots(世界で最も刺激的なビジネススクール) 以外にも北欧にはある筈だと思いました。なぜか北欧の人は「対話慣れ」しているように感じたからです。

「フォルケホイスコーレ」は、デンマークの教育者で、神学者、歴史家でもあったグルントヴィによって19世紀中頃に築かれたデンマークの学校制度です。17.5歳の成人であれば誰でも入学することができます。4カ月間、半年、1年間と学校により期間は異なりますが、高校を卒業して大学に進む前に来る人が多いようです。プログラムは多岐に渡り、スポーツ、アート、音楽、デザイン、プロジェクトリーダーシップ、など伝統的なもの、趣味やスキルを磨くもの、現代社会の課題に取り組むものまであります。

基本的に「フォルケホイスコーレ」では、成績を決めるような試験はありません。したがって、失敗を恐れず思い切って好きなことに取り組めます。また取り組む問題に正解は一つではないため、様々なアプローチから問題を解決する能力を身につけることができます。全寮制で生徒が(時には教師も)寝食を共に過ごすこと、先生と生徒の関係が限りなく平等であることもユニークなところです。

自分とはまったく異なる価値観や原点を理解する内に、実際にグループでプロジェクトを進める際に彼らの原点を理解していることが、彼らの潜在能力を引き出すきっかけになるのです。多様性のある環境で集団がクリエイティビティを発揮するには、異なる性格の人の原点を理解する必要があります。そして原点を強みにするには他人の助けが時には必要です。

ポジティブな文脈で違う自分をお互い見せ合えた時、グループの間に簡単に崩れない強い信頼感が生まれます。あらゆる問題に対して最後まであきらめずにお互いのリソースを活かして取り組む文化がそこに生まれるのです。フォルケホイスコーレで学んだもっとも大切なことについて聞くと、「脳も体も意図的に形作れること、自分の人生はコントロールすると信じること」と答えてくれました。クリエイティビティがくれるのは、人生を自分でコントロールする力とその喜びを他人と分かち合える経験、そして彼らとの厚い信頼関係ではないでしょうか。


(Wikipediaより)
・デンマークの面積は約43,094km2(世界ランク130位、日本の約1/9位)
九州+沖縄の面積が約44,453km2なので、一番近いかも知れません。

・デンマークの人口(2013年)5,602,536人(世界ランク108位、日本の約1/23位)
日本で7位の兵庫県は約5,588,133人か、8位の北海道は約5,506,419人 (2010年)なので一番近いかも。

●国民の教育水準が高く、高齢者福祉や児童福祉も充実
イギリスのレスター大学の社会心理学者エイドリアン・ホワイトによって作成された「医療制度と健康」「教育」「環境」「経済的な 豊かさ」等100件以上のデータを基に表された「世界幸福地図」で、2006年のランキングでは世界178ヵ国の中で、世界一になっている。

しかし、医師・看護師の給料が低いことから、医療従事者の慢性的不足に悩んでいる。EU諸国やインドから医師や看護師を呼び寄せているが、診察や手術の予約待ちは数か月に及ぶことが普通。そのため、ガン患者などは中国で治療するケースが最近急増している。かかりつけ医に最初にかからないといけない規則があるため(私立病院に自費で行く場合を除く)、最初から医者にかからない患者がいて、結果治療が遅れることもある。

また、歯医者は補助が出るだけで、治療費はかなりの高額になる。そのため、隣国ドイツやポーランドで歯の治療を行う患者が非常に多い。とは言っても、世界最高水準の社会福祉国家で、国民の所得格差が世界で最も小さい。2010年からは、健康増進を目的の一つとして、食品に含まれる飽和脂肪酸の量に応じた課税制度(脂肪税)の導入が始まった。

●デンマークはデンマーク人による単一民族国家
2009年の統計によると全人口の90.5%をデンマーク人が占める。残りの9.5%、526,000人を移民とその子孫が占める。アジア、中東からの急激な移民増加を受けて社会問題が発生した影響で、欧州一とも言われる厳格な移民法が成立した。現在、デンマークへの新規移住は不可能ではないが難易度が高いとされる。

婚姻による移住も厳しい審査が実施され、居住許可が下りないことも多い。また、24歳以下、60歳以上の国際結婚カップルには居住ビザが原則として発給されない。永住権の申請はデンマーク在住7年後から可能だが、7年間の間に1回でも移民統合省が設定する基準や条件を満たさなかった場合はノーカウントとなり、1年目からのやり直しとなる。今後変わる可能性があるが、現時点では仕事やデンマーク社会への参加度により3年または5年で永住権を申請できる。

デンマーク人と結婚する場合、婚姻ビザを申請する前にデンマークに関するテストを受けて、合格しなければ配偶者ビザ発給自体を認めない法律が2010年から施行された。また、2010年5月から結婚等でデンマークに居住する者への永住権発給も、通算滞在期間の半分の就労期間、1年間の社会奉仕活動、最高度のデンマーク語試験への合格が義務付けられた。

●フォルケホイスコーレという教育制度
今日のデンマークの文化や政治のあり方に大きな影響を及ぼした教育者、ニコライ・グルントヴィが提唱して普及した教育制度にフォルケホイスコーレがあり、世界のフリースクール運動に大きな影響を及ぼしている。フォルケホイスコーレは民衆の民衆による民衆のための教育機関。ニコライ・グルントヴィが理念的なものを提案し、実際にはクリステン・コルが創始した学校。成人教育機関の一種でデンマークの民主主義普及に大きく貢献した功績がある。日本とデンマークでは教育システムが異なるので単純に比較はできないが、日本でいう大学の位置づけにある学校組織である。しかし大きな総合大学(ユニバーシティ)というよりは小さな単科大学(カレッジ)に近い。

・特徴 (地域により多様性があるが共通点は以下5つ) 
①学習科目の多様性 ②テストの廃止 ③学生の自律的学習の促進 
④国家や外部に支配されない独立した教育内容 ⑤数ヶ月から1年のコース

・基本概念 
①死んだ文字より生きた言葉―書物を利用した学習より、人間と人間による対話を重視する 
②学内平等―学生は指導者から学ぶが指導者もまた学生から学ぶ、立場に高低なし 
③地域とのつながりを重視―ファンドとなれば地域住民も学校運営に関わることができる 
④万人が指導者になれる―資格より経験を重視


「幸福大国デンマークのデザイン思考」ダイヤモンドオンライン 大本綾さんの記事
第1回 世界で最も刺激的なビジネススクール「The Kaospilots」の授業とは?(2013.01.31)
第2回 デンマーク人は本当に幸せなのか?住んで初めてわかった「幸福感」の違い(2013.02.28)
第3回 人生を自分でコントロールする 北欧の原点教育とは?(2013.03.29)
第4回 デンマーク人はなぜ、家具のセンスが良いのか?(2013.04.30)
第5回 デンマーク人にとって食とは何か?「食べる時間」を共有する豊かさ(2013.05.31)
第6回 デンマーク人に学ぶ最高の結婚と、最高のパートナーの見つけ方(2013.06.28)


【躁介のコメント】
デンマーク人は世界一「足るを知る」国民なのかも知れません。日本も昔はその精神性を持っていたと思いますが、いつの間にか激しい競争社会になり、「足るを知る」なんて言葉自体、今や死語になってしまったように感じます。「足るを知る」とは、身の程を弁えて無闇に不満を持たないこと。老子の言うように「現状に満足すれば精神的に豊かになれる」という意味。「足るを知る者は富む」とは、満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福であるということ。

「足るを知る」は、聖書にもありその解釈によると、不満を持ってはいけないという意味ではなく、強欲になって不満な状態が続くと、あなた自身が不幸だから程々で満足できる心を養う方が、望むもの全てを手に入れるよりも、早く幸せになれますよという意味。デンマーク人は「毎日健康に気を配り、余裕のある生活を心がけている」「他人と比べることで幸せを感じるのではなく、与えられた命は同じで自分自身の価値観で幸せを感じる」「勝者と敗者を作りたがらず、平等に価値を置く国民性」...今の日本人が学ぶべき点は多いと痛感致します。

人生で最初で最後だと思いますが、デンマーク映画を嘗て家内と観たことがありました。以下Wikipediaより、
『バベットの晩餐会』(英題: Babette's Feast)は、1987年に公開されたデンマーク映画。アイザック・ディネーセンの同名小説の映画化で、同年度のアカデミー賞最優秀外国語映画賞を受賞した。

●あらすじ: 時代は19世紀、重苦しい雲と海を背景にしたユトランドの片田舎が舞台。マーチーネとフィリパは美しい姉妹だったが、牧師である父に仕える道を選び、清廉な人生を過ごしながら年老いていた。やがて姉妹のもとにフランスから亡命してきた女性バベットが転がり込み、家政婦として働くようになる。牧師の死後、村人の信仰心が衰えを見せていたため、姉妹は父の生誕100年を記念したささやかな晩餐会を催して村人を招待することを思いつくが、バベットは姉妹に対して晩餐の企画を一任して欲しいと願い出た。実はバベットには様々な秘密があったのだ。

●評価: 映画前半は辺境の村を淡々と描写し、また後半は主人公バベットの調理と晩餐会の様子を詳細に映像化しているが、単なるグルメ映画ではなく状況描写を通して人生の幸福を表現した佳品として、批評家や映画愛好者の間では評価が高い。上述のオスカー受賞のほか、1989年の英国映画テレビ芸術アカデミー賞(BAFTA)最優秀外国語映画賞をはじめ、世界各国の映画賞で作品・監督・主演女優賞を得た。

余程の通でもない限り、ほぼアメリカ映画しか日本では観る機会がありませんが、この映画を観た時は国民性というか、人間としての根本的な「精神性」が全く違うことに衝撃を受けたものです。個人的にはアメリカ映画独特の(どんな危機的状況でも冗談をかます)会話には、正直ついていけない嫌悪感を抱くことが多いのですが、この映画では言い様のない崇高さを感じたものです。新大陸アメリカとヨーロッパの違いなのでしょうか?

ドイツ映画で「暴走エレベーター」を観た時も、アメリカ映画にはない(一切余計な会話を挟まぬ)緊迫感に驚かされました。この映画を観た時も、自分の精神性はアメリカより遥かにドイツやデンマークの国民性により親近感を抱くと感じたものです。もし人生を選択できるのであれば、日本やアメリカより、ドイツやデンマークという国に生まれて生きたかったと思っております。半世紀以上生きてきて、日本にはどうしても合わないものを感じます。


豊かなはずの日本人が、どうして幸せになれないのか
幸福度ランキングトップの北欧3か国に行って、 幸せについて聞いてみた。
【第1回】ダイヤモンドオンライン 2012年6月15日 本田直之氏の記事より要点のみ抜粋

北欧諸国があらゆる「幸福度ランキング」で上位を占めているのはなぜか、世界的に見ても豊かなはずの日本が、どうして81位(2010年 ギャラップ「世界幸福度調査」より)なのか??。キーワードは「自由に生きること」。ハワイをベースにノマドライフを実践する本田直之が幸福度ランキングトップの北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の人たちと幸福について語り合って得た確信とは?

●アメリカ的物質至上主義が幸福感につながらなくなった?
ギャラップの2010年の調査によれば、日本の幸福度は81位。そのランキングで上位を独占しているのは、北欧の国々です(デンマーク1位、フィンランド2位、ノルウェー3位、スウェーデン4位)。北欧の国々は、税金と社会保障を合わせた国民負担率は6~7割近く。使えるお金も多く、モノも豊富にあって豊かなはずの日本人が、なぜ幸せを感じられないのか。それは、アメリカ的な物質至上主義が幸福感に繋がらなくなったからではないか。

●モノやお金に振り回されず、精神的・体験的なものに重きを置く
幸福度ランキング上位の国々で生活をする中で、強く感じたこと。それは、古い価値観のままでライフスタイルをつくっていくと、幸せではなくなってしまうのではないかということでした。ハワイやニュージーランド、オーストラリアには、モノが少なく暮らし自体はシンプルですが、豊かな自然や旅をはじめとしたライフスタイルがありました。モノやお金に振り回されるのではなく、精神的・体験的なものに重きを置く。見た目は質素でも、そのほうが実は豊かなのだ。私はそう確信するに至ったのです。

●「Less is more(より少ないことは、より豊かなことだ)」は時代の流れを象徴するキーワード
付け加えたり飾り立てたりするよりも、減らしたり、シンプルにすることのほうが難しいもの。これはライフスタイルにもいえることです。シンプルに暮らしたいと思うのであれば、真剣に自分の生活や人生を考えなければなりません。しかもそれを、「自分の意志」で選んでいくことが重要です。モノだって減らさなければなりませんから、よりクリエイティブに生きることも求められるでしょう。もともと、こうした考え方は日本人の根底にあったもの。しかし、高度経済成長期をはじめとする物質至上主義の影響を受けて、徐々に変わってしまいました。

●「自ら選ぶこと」が、幸せな人生を送れるかどうかの決定的な差
物質至上主義とは、言い換えるならば、車や家などモノや場所などさまざまな制約に縛られて生きることでもあります。そうした制約から解放され、自由に生きること。「Less is more」は、人生を楽しむために、とても重要な思想だと思うのです。今の世の中は、過去の幸せの価値観やストーリーを追い求めていくと、ハッピーではなくなってしまう時代です。

サブプライムローンの例はアメリカの話ですが、けっして他人事ではありません。給料が下がる、会社がなくなる……当たり前だと思っていたストーリーが崩れてしまうことは、今や日本人の誰にでも起こり得る問題です。まずは、その事実に気づかなければなりません。広告やCMなどに影響されてライフスタイルをつくるのではなく、本当に自分にとって大切なもの、幸せはなんだろうと考え、自ら選ぶこと。それが、幸せな人生を送れるかどうかの決定的な差です。

●幸せになるために、今しなければならないこと
重要なのは、見た目は質素でも、中身は豊かであること。世の中の状況に合わせて、フレキシブルに収入源や成活・ビジネスのスタイルを変えていくこと。自由で流動性のあるシンプルなライフスタイルといってもいいでしょう。


「幸福度ランキングトップの北欧3か国に行って、 幸せについて聞いてみた。」の最新記事
第3回~第6回は【北欧現地インタビュー編】です
第2回 自由に生きるための「新しい幸せ」10の条件(2012.06.18)
第3回 [幸福観とモノ編]物質的なモノから幸福度を感じられる時代は終わった(2012.06.20)
第4回 [お金と仕事編]バブルを生きてきた日本人は、「満足の閾値」がムダに上がってしまっている(2012.06.22)
第5回 [ライフスタイル編]「衣」「食」のニーズが異常に低く、「住」「旅」が高い(2012.06.25)
第6回 [社会保障と制度編]北欧が世界幸福度ランキングでトップにいる理由(2012.06.27)

50歳前後のサラリーマン。会社の本音は「もう辞めてもらいたい」

危うし! 50歳前後のサラリーマン。会社の本音は「もう辞めてもらいたい」!?
ダイヤモンドオンライン 2013年9月10日 河合起季氏の記事より ※詳細は原文参照

以下大まかな内容を要約すると、いずれ定年退職を迎える40代~50代のサラリーマンは、会社を出た後何を目標に働き、どう社会と繋がっていけばいいのか。「このまま65歳まで会社にいて給料を貰い、後は年金生活に入ろう」と思っていたら余りにもお気楽。いずれ「社員比率が高い50歳前後から退職勧奨を強化せざるを得ず、早期退職制度は40歳半ばまで引き下げられる」時代が来る。

企業側も高度経済成長期のように社員全員を最後まで“看取る”余裕などないから、社員も会社にしがみつかせて貰えなくなる訳です。「50歳前後の年代になると、会社にぶら下がり“給料以下の仕事しかできない人”は全体の5割を超え、2割位しか将来の役員として会社を担っていって欲しい人材はいない」のが現実。その2割に入れなければ退職しかないのです。

●会社にとっての課題は、要らない人材にどう「ご退場」いただくか
「50歳前後の社員を対象としたショック療法的な研修プログラム」の思惑。

①給料に見合った仕事ができなければ会社にいられないことを自覚して貰う。「そんなに頑張らなくても、定年まで給料は貰える」と努力を怠る人に警鐘を鳴らし、仕事ができる人材に変わって欲しい。
②ショック療法も効かなかった人には「早期退職制度」を利用して辞めて貰う。
③役員として会社を担う人材に、ここで改めて刺激を与え、より力を発揮して貰う。

これが50歳前後のサラリーマンに用意されているオーソドックスな3つの道。50歳前後のサラリーマンは会社にいられないばかりか、非常に厳しいシニア就職戦線に放り出されることを覚悟しておくべき。

●シニアに新たな活躍の場が登場「シニア派遣(顧問派遣)」という働き方
ビジネスの第一線で活躍してきたプロフェショナルをクライアント(企業)に派遣し、新規事業や課題解決等を支援するサービスを行う。人材大手といわれる企業も続々と参入し始めた。

・企業のニーズは、「新規事業の立ち上げや海外進出をサポートしてほしい」「大手企業に所属していた人材ノウハウや人脈を活用したい」「ある特定業界にネットワークを持つ人材を探している」「新規開拓力を強化したい」等。
・メリットは、高度なスキルを持つ即戦力を雇うとなると人件費がかかる。派遣ならコスト負担が小さく、複数の候補者の中から目的に合った最適な人材を選べる。
・働く側のシニアの思いは、「定年後もこれまで培ってきたスキル、ノウハウを生かせる仕事を続けたい」「若い世代の経営者を応援したい」「お金には替えられない財産をより多くの経営者に伝え、社会に貢献したい」等。

高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)が上がり続け、2020年には29.1%に達する(2010年は23%)と言われるシニア大国、日本。あちこちで元気に働くシニアの姿が今後ますます増えていきそうだ。

●意識が変わっていないのは50歳前後のサラリーマンだけ
「シニア派遣」で仕事を得た場合、実際どのくらい稼げるのか?報酬金額は「月額報酬20万円~×6ヵ月」がベース。週1回程度の訪問なら2~3社掛け持ちも可能。遣り甲斐がある、効率がいいという魅力もあり、定年後サラリーマンの“希望の星”になる可能性もある。最近では、サラリーマンと派遣を掛け持ちする人も現れ始めたという。他の会社や業種で自分のシステム開発などの技術レベルを試し、スキルアップを図るのが目的といった人が多いようだ。

採用や人材活用に対する経営者の考えも労働環境も大きく変わろうとしているが、変わっていないのは、「入社以来ずっと同じ会社に勤め、なんとか定年までしがみついていたい」と願っている50歳前後のサラリーマンだけかも。そろそろ変革の時期が来ているという事実を正視しなければいけない。

●あなたは「推薦コメント」をもらうことができるか?
シニア「派遣」は魅力的だが、そうやすやすと働ける訳ではない。派遣では“待ちの姿勢”では通用しない。クライアントの経営陣と話して課題を理解し、自分の引き出しを総ざらいして「このような方法で、いつまでに、これだけのことができます」という提案から始める。

そのため、専門的な能力やスキルはもちろん、コミュニケーション力や提案力、営業力なども求められる。いくつかの登録基準に、「複数の企業経営陣(勤めていた会社及びその他2社程度)からの推薦コメントの提出」が必要。あなたは、無事に推薦コメントを貰うことができるだろうか。

●実績やノウハウがあるのは当たり前。それをアピールする力が重要
顧問スタッフとして最も重要な資質は?「サラリーマン時代にどれだけ本気で仕事に向き合い、実績を出してきたか。その誇れる実績とノウハウを自分の言葉できちんと説明できるかどうか」ここがとても重要。自分にどんな能力・スキルがあり、どのように役立てることができるかをしっかりアピールし、相手の心をつかまなければ、契約には至りません。

「会社の顔色を窺ってビクビクしながら定年までしがみつくのはもうイヤ。長年培ってきた能力、スキルを生かし、得意分野で勝負したい!」「早期退職で少しでも多く退職金がもらえるなら、自分が主導権を持ち、プロとして多くの会社からほしがられる顧問スタッフになった方がいい!」と、シニア派遣を目指す人も増えている。

●50歳前後は、自分にカンフル剤を打つギリギリのタイミング
派遣に限らず、50歳前後のサラリーマンが今後辿るべき将来には、再就職や独立など幾つかの選択肢がある。ただ、「自らを査定し、強みを自覚して、それをアピールする力」がなければ、どの道も切り開けない。「自立心」が不可欠。「もう会社には頼れない」ことに早く気づいて行動しないと、手遅れになってしまう。

フランスでは、「デュトゥレー法(起業促進法)」という法律が2003年に施行され、会社に籍を置き給料をもらいながら、公認でセカンドキャリアの準備が一定期間できる制度がスタートしている。いつまでも受け身の姿勢では夢を実現するセカンドキャリアは描けない。“心を入れ替えてやる気を出す”には50歳前後がギリギリのタイミングかもしれない。カンフル剤が効くうちに早めに手当てをしたいもの。


【躁介のコメント】
大学に入ってからの勉強が大事なのは当然ながら、就職してからも「インプットとアウトプット」という勉強をし続ける必要があります。就職でなく「就社」をした人は、いずれ40代で肩叩きに遭う時代になるのは火を見るより明らかです。「勉強をしない=生き残れない」という、はっきりした時代になって行きそうな気がします。

23歳~65歳まで(43年間)第一線で働き続けられるということは、それだけ勉強し続けなければできない時代になっています。会社にぶら下がり“給料以下の仕事しかできない5割の人”に入らないためには、誰にも負けない自分だけの特技・スキル(高度なスキルを持った即戦力)を磨いて行く必要があります。「伝家の宝刀」がない人はもう生き残れなくなるのです。

そしていくら優れたスキルを持っていても、複数の企業経営陣から推薦コメントを貰うには、それだけ認められる働きをして企業に貢献していなければ容易ではないでしょう。「誇れる実績とノウハウを自分の言葉できちんと説明できるか」というプレゼン能力も、同時に磨いておかなければなりません。

「自らを査定し、強みを自覚し、それをアピールする力と自立心」を磨き続けたビジネスマンでないと、これからの時代には生き残れなくなりそうです。仕事人生前半:23歳~47歳まで(約25年間)のスキルと、仕事人生後半:47歳~65歳まで(約20年間)のスキルという、2本立のスキルを常に意識しながら生きて行く必要があるのではないかと思いました。

以前勤めていた会社でも社員が50歳以降になると、「役職定年制」で永年勤続の幹部が悉く降格させられるだけでなく、年俸も2割~3割ダウンになりました。それでも社員が辞めず会社にしがみ付くようであれば、更に年俸を下げられ、全盛期の半分位までカットして様子を見る嫌らしさが会社にはありました。経営者から完全に足元を見られている訳です。会社を退職してやっていけるスキルがあれば退職するのでしょうが、その会社でしか通用しないスキルしかなければ、年俸を半分にされても我慢してしがみつく以外に選択肢はない訳です。

23歳の時点で自分が「50歳になる前に肩叩きに遭う」ことなど考えたくもないでしょうが、スキルがなければ当然そうなることだけは間違いないでしょう。そして日本人同士の戦い(生存競争)だけでなく、外国人とも戦っていかざるを得ないより厳しい時代になっていくと思います。ガラパゴスな日本でしか通用しないスキルしか持っていなければ、確実に息の根を止められます。

どの世界に行っても通用する汎用性のあるスキルを磨いて行かなければ、50歳以降は惨めな人生しかないのです。私はまだ良い時代に生まれたなとつくづく思いますが、これから生まれて来る子供達は大変な競争を強いられるようで気の毒でなりません。暢気に(殆んど勉強もせず)生きてきた私の娘も、結婚し子供を産み育てて行く上で、相当な苦労をして行くだろうと思います。


一歩会社の外に出たら、年収400万円稼げない 
ダイヤモンドオンライン 2013年8月13日 河合起季氏の記事より ※詳細は原文参照
簡単に要約すると以下のような内容です。

●定年後の行き場を見失うサラリーマンたち
「定年」を意識し始めると、多くのサラリーマンは2つのタイプに分かれる。
A:「もう十分やったから、定年後はラクして楽しく暮らしたい」ご隠居願望タイプ
B:「第二の人生、これまでとは違うことをやってみたい!」青い鳥症候群タイプ

●「青い鳥」は、その場所にいなかった
会社に勤めている内に、もっと慎重に第二の人生を考えて計画を立てればよかったと思う人は多い。路頭に迷わないためにも、できるだけ早い内に「定年後のビジョン」を描いておくべきなのです。50歳前後のサラリーマンなら、リストラや定年で先輩たちがどこに就職していったか、給料はいくらか、数多くの例を見聞きしているだろう。調べるまでもなく、会社の外の世界がどれほど厳しいかはよく知っている筈。

●シニアの転職に特有な、雇用条件の事情とは?
50歳以上のサラリーマンが再就職した場合の年収は400万円が相場。定年後ならそこまで稼ぐのはかなり条件のよい場合。理由の一つは、シニアの就職市場が、この世代が退職金や年金を貰っていることが前提だから。多くの会社では、新たに雇う元部長クラスの人材が年収1000万円の社員より有能だったとしても、その人に同じ給料を出すことはない。定年後の再就職では大幅に賃金が下がる給料体系になっているから。高給を稼げるシニアは、新規事業の立ち上げや海外進出、特許管理といったスペシャリストに限られている。

●定年後に介護士として働きだした元自衛官の奮闘
ホームヘルパーの年収は250万から300万円位が相場。今は退職金が減ってきている問題もある。嘗ては3,500万~4,000万円あった会社でも2,000万円台前半まで落ちてきている。その分、雇用期間が延長されているが、かなりの給料ダウンは覚悟しなければならない。50代はまだ住宅ローンを抱え、子供が大学に通っていてお金がかかる人も少なくない。隠居生活に入ったり、青い鳥を追いかけるような余裕のある人はごく一部に過ぎないのです。真剣に考えておきたいのが「定年後のセカンドキャリア」。会社に残るにしろ再就職するにしろ、いざという時に困らないようにしたい。

●「天井感」から「下降」「離脱」へ
多くの会社では50代前半から「役職任期制・役職定年制」が敷かれ、能力や実績の有無に関わらず、原則として全員が職位を離れるのが決まり。その後、役員として残るのはごく一部。大半は、50歳代後半に定年退職か雇用延長かの選択を迫られる。所謂「キャリアの下降と離脱」。一般的な企業の場合、凡そ45歳位で、部長までいけるか課長補佐で終わるかが自分でもわかります。気持ちを切り替えて、なるべく早くプレーヤー能力を磨いてセカンドキャリアの形成を目指すべき。

●「人生の目標」すら、会社から与えられていた?
現実的には50歳代でキャリアビジョンを描いている人は極めて少ない。“自分の目標は全て会社が与えてくれていたものだった”現実に気づく。そして50歳を過ぎると、それさえも会社が与えてくれなくなり、会社を背負っているという自負も薄れてくる。そこで重要なのは、『私は○○ができます!』と言えるかどうか。50歳になったら、そろそろ会社が与えてくれたキャリアを自分のスキルや強みに換えて、70代までイキイキと働ける方法を見つけることが大切なのだ。

オリンピック候補地の「招致」ロゴマークと「正式」ロゴマーク

オリンピック候補地の「招致」ロゴマークと「正式」ロゴマーク

「オリンピック広場」 さんのサイトより
夏・冬のオリンピックやワールドカップを中心としたスポーツの総合情報ブログ

招致ロゴは、日本オリンピック委員会(JOC)が公募による作品の募集を行い、審査により選ばれたものです。2016年の東京オリンピック招致ロゴは、オリンピックカラー5色の水引が「結び」を表現し、日本を結び、世界を結ぶと言うテーマのロゴでした。

そして今回2020年の東京オリンピック招致ロゴは、「リース」がテーマ。黒以外のオリンピックカラー4色の「桜」で輪をつくり、クリスマスで飾られるリースを表現しています。リースには「戻る」 花輪には「永遠・幸福」という意味があり、世界の平和を祈り、1964年の東京五輪以来56年ぶりに東京に聖火を灯し、不況や震災を乗り越え、また元気な日本を取り戻そうというのが今回のロゴのテーマです。

開催地が正式に決まれば、招致ロゴとは別に「正式なロゴ」が新たにデザインされるそうです。あくまでも招致用のロゴマークは招致用のものでしかなく、「正式なロゴ」がまた新たに作られるとは経費が勿体無い気もしますが、そういうものなのでしょう。招致用のもより正式なものが遥かに優れたものになればいいですが、招致用の方が良かったのでは?と指摘されるようじゃ経費の無駄遣いになってしまいます。誰が見ても招致ロゴマークより数段レベルの高い正式ロゴマークを期待したいですね。

2012-2020 招致と公式マーク.JPG

2012年 ロンドンオリンピック
・招致マークは、2016年東京五輪招致のデザインに似たラインが、LONDONのロゴに絡む文字的マーク。
・正式マークは、余りにもポップアートっぽ過ぎてついていけない。2012がバラバラに見えてまとまりがない。

2014年 ソチオリンピック
・招致マークは、リレハンメルに似て奥行きがあり、ブルー地に白抜きが冬季らしくて秀逸だと思います。
・正式マークは、五輪の5色を使って奥行きもあるのだが、5つの形に洗練された美しさが感じられない。

2016年 リオ・デ・ジャネイロオリンピック
・招致マークは、はっきり言ってセンスがいいとは思えません。
・正式マークは、立体感と曲線美が絶妙で、色彩のバランスも良く、優れたマークになっていると思います。

2018年 平昌オリンピック
・招致マークは、立体感・奥行きがあり、韓国国旗の色と雪の結晶を表す水色のバランスが良いと思います。
・正式マークは、韓国らしさが全く出ていなくて、マークとしてのインパクトが非常に弱い感じ。
 どうしてこれが採用されたの?と驚きを隠せません。

2020年 東京オリンピック
・招致マークは、バランスも良くカラフルで華やかなのですが、シンプルさに欠けるのが難点と思います。
・正式マークは、シンプル且つ力強いインパクトのあるものを期待したいです。


「LOGO.JP」  さんのサイトより
ロゴマークや商標の用語説明、デザイナー必見の公募情報までロゴに関する幅広い情報をお届けするサイト

2012年ロンドンオリンピックのロゴマーク
2012年に開催されたロンドンオリンピックのロゴマークをデザインしたのは、「TATE」「東京メトロ」等のロゴマークを手がけたり、携帯電話のOrangeのマーケティングを担当した有名なデザイン会社Wolff Olins(ウルフ・オリンズ)。

開催年の「2012」という数字がパズルのようになっており、色が複数が展開されていて、TVやWebなどで動画として展開することまで考えられていた。セバスチャン・コー(2012年ロンドンオリンピック招致委員会の委員長)が直々にこの会社を指名したらしい。

2012 ロンドン.JPG

今までのオリンピックロゴとは少し趣の異なるデザインのため、色々な所なで論議を巻き起こした。その意見はどちらかというと否定的なものが多く、BBCはサイト上で「ロゴ変更キャンペーン」を開催し、一般参加だけではなく、プロの有名デザイナーであるネヴィル・ブロディやジョナサン・バーンブルックなども参加して、それぞれがデザインしたロンドンオリンピックのロゴを見ることができるようになっていたそうです。

ロゴマークの悪評に更に追い討ちをかけるように、発表会の際に使われた動画に使われていた点滅光で、少なくとも18人がてんかんの発作を起こしたそうです。(日本でも過去に某アニメで問題になった)委員会はすぐに、オフィシャル・ページの動画を中止し、委員会側は発作の原因はロゴマークそのものではなく動画であると、防戦に必死だったそうです。評判の善し悪しはともかくとして、みんなが話題にしているという意味では、ブランドとしての宣伝効果は物凄かったと言えます。

また、「デザイン料の400,000ポンド(約9千万円)は高過ぎるのではないか」といった意見が出たり、中には「これだけ話題になれば成功じゃないか」などと言い出す人もいたらしい。

オリンピックのシンボルマーク・ロゴの変遷

オリンピックのシンボルマーク・ロゴの変遷

①1964年夏季東京オリンピック・シンボルマーク
日本のグラフィックデザイナー亀倉雄策(1915年4月6日~1997年5月11日)がデザインした。代表作にフジテレビジョンの旧シンボルマーク(8マーク)や日本電信電話(NTT)のマーク(ダイナミックループ)、東京オリンピックのポスターなどがある。

②2016年夏季東京オリンピック・招致シンボルマーク
東京は「Uniting our worlds(世界を一つに)」がスローガンで、5色のオリンピックカラーが水引のように結ばれています。デザインをしたのはGKデザイングループに所属し、コスモ石油のロゴマークや東京都のシンボルマークも手がけた栄久庵憲司(えくあんけんじ)氏。

③2020年夏季東京オリンピック・招致シンボルマーク
こちらの招致ロゴは、日本を象徴する桜を赤、青、黄、緑のオリンピックカラーと東京を表す色「江戸むらさき」にして一つの大きな輪になるようにつなげたもの。招致委員会が2011年11月に発表したプレスリリースによれば、「ロゴは、公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)の公募による作品の募集を行い、審査委員会による審査を経て女子美術大学4年、島峰藍さんの作品に決定。

株式会社GKグラフィックス、久田邦夫氏によるアートディレクション、そして栄久庵憲司(えくあんけんじ)氏による監修の下、島峰さん本人がデザインの最終形まで制作いたしました。」とのこと。2011年9月12日~26日まで、プロアマ問わず、ロゴデザインを募集、審査委員会(水野正人、佐藤可士和、小山薫堂)による選考を実施し、グランプリ1点、優秀賞2点を選出。グランプリに選ばれた島峰さんのロゴをもとにブラッシュアップして制作したそうです。東京での開催が決まれば、この招致ロゴとは別に正式なロゴが新たにデザインされるそうです。(出典)『これ、誰がデザインしたの?』の著者と編集者によるブログ より

1964-2016-2020 招致ロゴ.JPG

④1972年冬季札幌オリンピック・シンボルマーク 
永井一正氏がデザインした。(3つの正方形ユニットが変化するロゴマークのデザイン)
1966年10月、指名コンペが行われた。指名されたのは、原弘、亀倉雄策、栗谷川健一、田中一光、永井一正、細谷巖、和田誠、仲條正義の8名。制作の条件としては、五輪マークと「SAPPORO1972」の文字を入れること、日本と冬または北海道を象徴することが示された。審査の結果、永井一正氏の提出した3点の中から、3つの正方形を縦に積み、日の丸、雪の結晶、五輪マークと「SAPPORO’72」がそれぞれの正方形に収まっているデザインが採用と決まった。

永井一正氏は最初から、日本を象徴するものとして日の丸を決めていた。亀倉雄策がデザインした東京オリンピックのマークが世界中に広がり、その成功と相俟って好イメージを持たれている為、夏と冬と続けてこのイメージを継承した方が世界に分かりやすいと思ったからだ。ところが日の丸は「赤」である為に冬のイメージと正反対になってしまう。それをどう解決するかがデザインをするにあたってのポイントだった。日の丸と雪を同じウェイトで切り離したことが結果的によかったと思う。そして東京オリンピックが金色を使用していたので、銀を用いた。

冬または北海道を象徴するものとしての雪の結晶は、現実のとんがった結晶ではなく、日本の古い紋章の中から「初雪」と呼ばれる紋章を選び出し、カーブの線を造形的に整理して、シャープにデザインし直した。「雪」であると同時に「初雪」であるという、いわば日本における雪の象形文字といえる文化遺産であり、日の丸とよくマッチして、力強い日本美を象徴し得たと思う。永井一正 1929年大阪生まれ。51年東京藝術大学彫刻科中退。60年日本デザインセンター創立とともに参加。現在、最高顧問。多くのCI、マークのほか、80年代後半より動物をモチーフにした「LIFE」シリーズを展開。

⑤1998年冬季長野オリンピック・シンボルマーク
篠塚正典氏がデザインした。多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン科卒業、アメリカの美術大学ア-トセンタ-カレッジ オブ デザイン グラフィック/パッケ-ジデザイン科を首席で卒業し、フリーランスデザイナーとしてソウルバスのデザイン事務所などで働いた経験がある。1993年、1998年長野冬季オリンピックのシンボルマークをデザイン。(世界のデザイナー約100人、1000案以上の中からのコンペティションを勝ち抜いて決定)冬季オリンピックのイメージと人が躍動するモチーフが合わさって花のようにも見えます。

⑥2008年夏季大阪オリンピック・招致シンボルマーク
地下鉄車両の側面の戸袋部分に大阪の「大」の字とサクラの花を掛け合わせたデザインのマークが広告として貼られていた。デザインした人が誰かは調べ切れませんでした。

札幌、長野、大阪招致ロゴ.JPG


1964年の第一回東京オリンピック以降のシンボルマークを集めました

オリンピックのシンボルマーク・ロゴについて
その国らしいオリジナリティがあるのと同時に、平面デザインでありながら立体感を感じさせ、
デザインの3要素である「Simple,Elegant,Sophisticated」があるかどうかを、どうしても見てしまいます。

1964年東京は、シンプルで強烈なんだけど、余りにもあっさりし過ぎていて私には物足りない。
1968年メキシコは、当時としては物凄く斬新なのだろうが、眼がチカチカしてじっと見ていられない。
1972年ミュンヘンは、黒一色でなくカラーだったら凄く良かったと思う。やはり色がほしい。
1976年モントリオールは、簡素過ぎてつまらない。
1980年モスクワは、センスは良いと思うが、マークの横にロゴを配するバランスが悪い。
1984年ロサンゼルスは、アメリカらしくて良いと思う。
1988年ソウルは、ずんぐり感がちょっと重苦しい感じがする。まぁ韓国らしさは出ていると思う。
1992年バルセロナは、手書き調のシンプルさは良いがやはり物足りない。
1996年アトランタは、これもまたアメリカンテイストという感じで、良くも悪くもない感じ。
2000年シドニーは、ラフなイメージでバルセロナの流れを汲んでいるようだが、なんか軽い感じ。
2004年アテネは、古臭くて地味な感じ。敢えてそれを狙っているのかも知れないが。
2008年北京は、古代洞窟の壁画っぽく、如何にも歴史ある中国らしいところは良いと思うが、ダサい感じもする。
2012年ロンドンは、ポップアートっぽ過ぎてついていけない。バラバラなイメージでしか眼に飛び込んでこない。
2016年リオデジャネイロは、立体感と曲線美が絶妙で、なかなか優れたマークになっていると思う。
2020年第二回東京オリンピックの正式なマークは、一体誰が起用されどうなるのか?大変気になります。

1972年札幌は、デザイナーの意図はよく分かるのだが、好みの問題でどうしても好きになれない。
1978年インスブルックは、イマイチ。素人っぽい。
1980年レイクプラシッドは、センスが悪いと思う。ヨーロッパ的な洗練されたものを感じない。
1984年サラエボは、なんか堅苦しい感じ。企業の社章のようにも見える。
1988年カルガリーはちょっと複雑過ぎて怖さを感じる。
1992年アルベールビルは、オリンピックという感じがあまりしない。
1994年リレハンメルは、オーロラのような立体感がありとても洒落ていると思う。
1998年長野は、躍動感はあるのだが、散漫な感じがして個人的には嫌い。
2002年ソルトレイクは、まぁまぁデザイン的には良いが、ロゴよりマーク部分が小さいのが気になる。
2006年トリノは、立体感があり色も冬季五輪らしいし、ひねったところにセンスの良さを感じる。一番好み。
2010年バンクーバーは、オリンピックのマークらしいのだが個人的にはイマイチ。
2014年ソチは、五輪の5色に忠実な点は良いが、形に洗練された巧さを感じない。
2018年平昌は、韓国らしさが全く出ていなくて、マークとしてのインパクトが非常に弱い感じ。

オリンピック総覧-縮小.jpg
※1964年インスブルックオリンピックと1968年グルノーブルオリンピックのシンボルマークは未集です。

シンボルマークは一つの「個性ある意匠」であり「オリジナリティの塊」のようなものですから、人それぞれに好き嫌いはあるでしょうが、デザインには正解も不正解もありません。しかし、2012年のロンドンオリンピックのシンボルマークは、かなり不評だったと言われているようですが、なるほどと納得できます。

1964年東京オリンピックのシンボルマークは、あまりにも国旗のイメージそのまま過ぎて、個人的には好みません。札幌オリンピックのシンボルマークも8年前を意識し過ぎて、二番煎じのようでこれも好きになれません。2016年東京オリンピック招致のシンボルマークは、五輪の5色を再現し過ぎてうるさい感じがしますし、2020年東京オリンピック招致のシンボルマークは、バランスも良く華やかなのですが、シンプルさに欠けると思います。

1998長野オリンピックのシンボルマークは、ひとつひとつの形が複雑過ぎて、まとまりがないように思います。2008年大阪オリンピック招致のシンボルマークはシンプルで力強くていいのですが、1970年万博のイメージがどうしても見え隠れしてしまいます。やはりシンプルでエレガントでソフィスティケイティッドなシンボルマークがベストだと思いますので、どのマークに対しても個人的には不満を抱いてしまいます。
2006 トリノ.JPG
外国のシンボルマークで個人的に素晴らしいと思うのは、1972年ミュンヘンオリンピック、1984年ロスアンゼルスオリンピック、1994年リレハンメルオリンピック、2006年トリノオリンピック、2016年リオ・デ・ジャネイロオリンピックの5つです。中でも個人的には、2006年トリノオリンピックのシンボルマークが一番の好みです。


夏季オリンピック
夏季五輪の開催国(数字は開催年で色は開催国の色が緑は1回・青は2回以上行なわれた国)

夏季オリンピック.JPG

冬季オリンピック
世界地図の●が冬季五輪開催地で色が付いている国が開催国で数字が開催年。
更に開催国の色は緑が1回のみ・青は2回以上開催した国

冬季オリンピック.JPG


オリンピックのマークロゴとは関係ありませんが、
1988年ソウル・オリンピックの公式テーマ・ソング(HAND IN HAND~手に手取り~)は、オリンピック史上に残る不朽の名曲だと思います。個人的な話ですが、前年1987年12月に息子が産まれ、1988年はスイミングスクールのマスターズコースで週3回泳ぐ生活をしていました。将来に対する不安もなく、希望に満ち溢れて家族三人が幸せに暮らしていた時期でした。あの頃の幸せな生活はもう二度と戻っては来ないのだなと感傷的になってしまい、この曲を聴く度に涙が止まりません。
Hand in Hand ,Koreana - 1988 Seoul Olympic song

東大を目指さず海外の大学で猛勉強し、国際的に活躍すべき時代!

今や東大を目指さず海外の大学で猛勉強し、国際的に活躍すべき時代!

以下NEWSポストセブンの5つの記事をご紹介します。
日本のトップ進学校の生徒達には、特に認識しておいて貰いたいことばかりです。

①ハーバードの正規日本人留学生は7人 その内4人輩出の予備校
...東大なんか目指さず、東大を滑り止めにしてアメリカの大学を目指せ!経済的にもリーズナブル!

②ハーバード大とイェール大合格の学生 毎日スタバで勉強した
...学力低下や経営難に揺れている日本の大学に見切りをつけ、海外へ勇躍する高校生が今後増えて行くだろう。

③ハーバード大の日本人留学生数 韓国人の1/8、中国人の1/7
...ハーバード大学2009年の留学生666人の内、韓国42人、中国36人、シンガポール22人、インド20人、日本人は僅か5人という情けない現実を知る必要がある。

④国際的に活躍する人材輩出するのは中国の大学と大前研一氏
...学生の「世界で活躍する」というアンビションをどう育てるのか?今の東大では無理。このままでは強烈な国際感覚と明確なキャリアパスを想定して猛勉強する中国人やインド人に勝てる訳がない。

⑤韓国人学生 日本人学生を「ありがたいくらい馬鹿」と評す
...勤勉で優秀だった「アジアの盟主」の座から転げ落ちた日本は、勉強しない能力の低さと劣る知識を韓国、中国から馬鹿にされている。単に目的意識がなく、努力をしない学生が圧倒的に多いのが今の日本の実情。

東京大学は本来「日本のエリート」を育てる場所の筈。だが近年大学は変質し、逆に東大卒の官僚や学者が日本をダメにしていると、東大OBの和田秀樹氏は指摘しています。特に教育問題や3.11以降の対応などに関しての罪は重いが、一切責任を取らない体質が特徴のようだ。日本に閉じこもって海外に出て行かなければ、この体質は変わらないだろう。

【躁介のコメント】
日本で最も優秀な学生が受験すると言われている東大理科Ⅲ類に受かる程の頭脳があるのなら、本当に医学を学んで医者になりたいと思っている人以外(8割近くいるようです)海外の大学で学び、グローバルに活躍できる人材となって、これからの日本を牽引して行ってほしいと願っています。

東大医学部を卒業し、大学病院での政治的駆け引きや責任回避だけは誰よりも上手い「狡賢い医者」として、己れの生活の安定と経済的満足だけを追い求めて生きて行く人生で、本当に満足できるのでしょうか?明治維新の志士達のように、これからの日本を自分達で引っ張って行こうという気概は欠片もないのでしょうか?優れた頭脳を己れの保身だけに使う視野狭窄な人生ではなく、世界に於ける存在感が希薄になりつつある日本を、自分の力で牽引して行けるような人生に賭けてほしいと心から願っております。

東進ハイスクールの講師である林修先生が「金スマSP」で、今年東大に受かった学生(予備校時代の教え子達)に対して贈ったメッセージがあります。「もう二度と抜かない刀を自慢に生きるようなつまんない生き方はやめてください!」...この言葉を、灘高校→東大理科Ⅲ類の優秀な生徒達には常に頭に入れておいて貰いたいと思います。受験学力では日本で最高峰なのはもう充分証明されたからいいでしょう。それだけを自慢に成長を止めるような生き方だけはしてほしくないですね。世界最高峰の場所で更に己れの能力を磨いて、日本を牽引して行ってほしいのです。

18歳時点で「日本で最高の頭脳を持っている」ことを証明する為だけの人生なんかに満足せず、世界中から尊敬を受けるような生き方を海外に出て行って見つけてほしいのです。


ハーバードの正規日本人留学生は7人 その内4人輩出の予備校
NEWSポストセブン 2012.06.02 の記事(週刊ポスト2012年6月8日号)より

ベネッセコーポレーションが運営する、難関海外大学進学者向けの予備校「Route H」(ルートH)は、ハーバード、イェールをはじめブラウン、コロンビア、コーネル、ダートマス、プリンストン、ペンシルベニアといったアメリカの最難関8大学、通称「アイビーリーグ」への登竜門として着実な実績をあげている。同社の藤井雅徳氏はいう。

「ルートHは少数精鋭主義を貫いており、現在中1から高3までの6学年を定員15名で指導しています」ルートHは2008年5月に創設され、現在まで3期で合計10人の卒業生を輩出している。このうち女子が5人、さらに地方出身は3人(大阪2人、福岡1人)という内訳だ。「大学別ではハーバード大に5人、イェール大に3人が合格しています」ただし、両大学にパスしたスーパー受験生が3人いるので、実際にアイビーリーグに進学したのは6人だ。藤井氏は、この数字の持つ意味を説明した。

「海外難関大への進学は実に狭い門です。ハーバード大に正規留学(進学)する日本人学生は現在7人しかおらず、合格するのは年に1人か2人だけです。そこにルートHから4人(うち1人が今年9月入学)を送り出しました」しかし、ハーバード大の日本人学生がたったの7人とは! 藤井氏は苦笑した。

「まず合格率がわずか5%だという、厳しい事実を認識してください。合格者枠は2000人程度しかありません。そのうえ、留学生は全合格者の1割程度(200人)です。近年は中国やインドに加えアフリカ、中近東から優秀な学生が受験するので、ますます厳しい戦いになっています」ちなみに、国内難関の東大は25%、毎年3000人が入学する。

「アイビーリーグ8校にマサチューセッツ工科大学、カリフォルニア大バークレー校といった有名大学を加えても、日本人学生は毎年で20人位しか入学していないはずです」ルートHの月謝は2万5000円。特別講習などを含めて年間50万~75万円ほどだ。受講生は、灘校など“東大合格者数上位校”の生徒が中心だ。「年に2人くらいしか合格しないという実態なので、積極的に募集をしているわけではありません。それでも生徒はフェイスブックなどで情報交換して、うちを見つけてきますね」当然、受講希望者の偏差値は高い。

ほとんどが東大を併願するのも特徴だ。だが、本気になって受講する生徒は、最初から日本の大学を選択肢に入れていない。「世界に出て自分を試したいという気持ちがなければ、アイビーリーグの大学に合格するのは難しい。実際、ルートHの受講を希望しても、9割は海外進学を断念。東大に進学して、大学院から海外受験をしようというパターンに落ち着いてしまいます」

受講生の家庭環境にも興味がわく。ルートHの受講生の親の職業は、医師や国際的ビジネスマンがいる一方で、「一般会社員の親御さんもいる」(藤井氏)とのこと。親の仕事云々よりも、「子どもが海外の大学に行きたいといったら、背中を押してくれるのが共通の家庭環境」なのだ。同じく、息子や娘を海外留学させるとなると、費用面で尻込みしてしまう。だが、留学事情に詳しい森田正康氏は首を振った。

森田氏は、海外難関大留学の支援やコンサルティングを行なう「ヒトメディア」の社長を務めている。これまでハーバード大にも学生を送り込んだ。「才能と学識、語学力があれば、東大に進学するより海外難関大を選ぶ方が経済的にもリーズナブルです。ハーバードやイェール大は奨学金制度が充実しており、世帯収入が700万円以下の学生の学費はほぼゼロになります」

アメリカでの生活費は、円高もあって年間100万円ほどだという。対する日本では―昨年の全国大学生協連の調査によると、下宿生の生活費が月あたり約6万3130円。国公立大の学費が月4万5000円。アパート代を含めると年に200万円近くは必要だ。「地方から東大に進学するより、アメリカの有名大に留学したほうが安くつく計算になります」(森田氏)


ハーバード大とイェール大合格の学生 毎日スタバで勉強した
NEWSポストセブン 2012.06.03 の記事(週刊ポスト2012年6月8日号)より

ベネッセコーポレーションが運営する、難関海外大学進学者向けの予備校「Route H」(ルートH)は、ハーバードやイェールといった最難関8大学へ日本人留学生を送りこむ実績をあげている。たとえば、ハーバードには7人の正規留学の日本人学生がいるが、このうち4人がルートHの出身者だ。ルートHのOBで、「ハーバード大とイェール大に同時合格」したスーパー受験生がいる。彼の名は古賀健太氏。大分生まれの福岡育ちで、灘校に学んだ。現在はイェール大2年生だ。

「いま、人工知能の研究をしています」高1までは東大志望だったが、高校の先輩がハーバード大に合格したことを知り大いに発奮、栄光をつかんだ。この先輩は北川拓也氏で、今もアメリカの大学院で物理学を研究している。
古賀氏は7歳から10歳までをオーストラリアで過ごしたという。「だからといってTOEFLやSAT(アメリカ版センター試験)で合格するレベルにはほど遠かったです。毎日、スターバックスへいき、外国人家族の隣に座って英会話を聞き取りリスニングの勉強にしました。英語の参考書も例文を全て暗誦できるようにしました」

古賀氏が入試で驚いたのはOB面接だった。「ハーバード大からは、都市銀行の巨大なフロアに呼び出されました。一転してイェール大は都内のスタバ(笑い)。しかも担当OBはジーンズ姿。ここで4時間たっぷりインタビューを受けたんです」彼は11歳からマジックをたしなみ、今はプロのマジシャンでもある。そういった「勉強以外の勉強」に熱中したことも、海外難関大合格の一助となった。

「受験勉強といっても、具体的な対策の立てようがありませんからね(笑い)。僕の場合、エッセイは先生に添削してもらいませんでした。そんなことをしたら、自分の文章や表現じゃなくなってしまうからです」アメリカへの日本人留学生の実数は、2万4,000人とピーク時の半分以下。そんな今こそチャンスだと関係者は口を揃える。

「直に海外大学の学部に入学しようと焦る必要はありません。現地の“ELS”(語学学校)で語学力を養ってから入学するという手もあります」(ベネッセコーポレーション藤井雅徳氏)日本の大学は学力低下や経営難に揺れている。もう暫く経てば日本の大学にハナから見切りをつけ、海外へ勇躍する高校生は珍しくなくなるのだろうか。


ハーバード大の日本人留学生数 韓国人の1/8、中国人の1/7
NEWSポストセブン 2010.10.27 の記事(週刊ポスト2010年11月5日号)より

今年のノーベル化学賞受賞が決まった根岸英一氏、鈴木章氏はともに若い時期に海外に飛び出して研究に励んだ。しかし、近年の若者は「内向き」志向が強い。若手社員の意欲低下は企業経営にも影響が甚大だ。海外に長期派遣される研究者の数がピーク時よりも半減している。海外の大学や研究機関に1か月以上滞在する研究者は昨年度で3,739人。ピークだった2000年度の7,674人から大きく減少している。

白熱教室で話題のハーバード大学でも、昨年の留学生666人のうち日本人はたったの5人だった。韓国42人、中国36人、シンガポール22人、インド20人に比べると大きく水をあけられている。米国への留学生自体、昨年の日本は3万人足らずで、約10万人のインド・中国、約7万人の韓国の後塵を拝している。

留学生の減少で、日本の大学の存在感も低下している。米国の大学院の博士号取得者の出身大学別ランキング(2008年)では、日本の大学は425位に東京大(23人)が入るだけ。1位の清華大(472人)をはじめ中国の大学がベスト10の3つを占めているのに対し、あまりに情けない。


国際的に活躍する人材輩出するのは中国の大学と大前研一氏
NEWSポストセブン 2011.08.27 の記事(週刊ポスト2011年9月2日号)より

東京大学が来年度から、主に外国人留学生を対象とした「10月入学コース」を教養学部に新設する。東大は日本人学生の入学時期についても、海外留学を促して国際化を加速するため、秋に移行することを検討しているという。この件について、大前研一氏はこう指摘する。頭が固い東大がようやく重い腰を上げただけの話であり、単に秋入学に移行しただけではグローバル人材が育つわけがない。重要なのは、学生の「世界で活躍する」というアンビションをどう育てるのか、ということである。

しかし、そこで問題になるのが、東大をはじめとする日本の大学教授に、アンビションを持って世界で活躍できる学生を育成しようという意志と素質、そして能力があるのか、ということだ。国際的に存在感を増している中国の清華大学、北京大学、上海交通大学といった一流大学の場合、すでに英語による授業を次々と導入しており、英語力が必須になっている。たとえば、EUと中国政府の合弁による上海のCEIBS(China Europe International Business School=中欧国際工商学院)はアジアナンバーワンのMBAスクールともいわれるが、欧米の学者を大勢招聘し、全ての授業を英語で行なっている。キャンパスも上海だけでなく、北京と深センに拡大している。

そういう環境で育った学生たちは強烈な国際感覚を持っており、英語も堪能だ。私は何人ものCEIBSの学生と会話をしたが、みんな海外留学の経験はないのに、ネイティブ並みの英語を駆使していた。そして、成績上位の学生たちは、いずれアメリカやイギリス、オーストラリアなどの大学院に留学して外資系企業に入社するか起業する、という明確なキャリアパスを想定して猛勉強している。

この情況を鑑みても、これから中国の大学が国際的に活躍する人材を輩出するのは間違いないだろう。共産党政権にとっては、むしろ重荷になってくるのではないか、とさえ思えるのである。実際、すでにIMF(国際通貨基金)では、1人増員された副専務理事に初めて中国人の朱民・元中国人民銀行副総裁が就任した。今後中国は、資金力だけでなく人材面でもアジアではインドと並んで、更に発言力を強めることになるだろう。


韓国人学生 日本人学生を「ありがたいくらい馬鹿」と評す
NEWSポストセブン 2011.02.03 の記事(SAPIO2011年2月9日・16日号)より

2010年発表されたOECDの生徒の学習達成度調査(PISA)の最新ランキングで、日本は「上海」、「韓国」に惨敗していた。「読解力」で上海は1 位、韓国は2位、日本8位。「数学的リテラシー」で上海は1位、韓国は4位、日本は9位。「科学的リテラシー」では6位の韓国に僅差で勝った(5位)ものの、やはり1位の座は上海に奪われた。

日本人は勤勉で優秀、だったのも今は昔。「アジアの盟主」の座から転げ落ちた日本は、アジア中でも韓国、中国から馬鹿にされている。まずは韓国。ネット上には日本人の知性、能力の低さに呆れる書き込みが溢れている。「日本の若者は率直に言うと、ごくわずかの一流の大学生を除くと韓国の大学生より勉強する時間が少なく、韓国の大学生より知識も劣る」

「アメリカ映画を字幕ではなく、日本語の吹き替えで上映したら、客が増えたそうだ。“字幕を読むのがそんなに嫌いなら英語の勉強でもしろ”と言いたくなる」日本で教鞭を執ったこともある、韓国人教師はこう言う。「ハーバード大学の留学生数で、日本人は韓国の8分の1、中国の7分の1です。“内向き”だとか、“草食系”だとか言われていますが、私から見れば単に目的意識がなく、努力をしない学生が圧倒的に多い。

このままでは単純労働しかできないのに、何の疑問も抱かず中国人より稼げると信じているのだから呆れる。日本を支える“技術”が石油のように湧いて出てくるとでも思っているのでしょうか」ある韓国人学生は、日本人留学生と竹島の領土問題について討論しようとしたが、相手の日本人が何も知らず、そもそも議論すらできなかった。「とにかく国際感覚がない。国際問題に関心がない。独島(竹島)を知らない韓国人はいませんが、日本人は結構知らない人がいる。日本政府が領土として主張しているのに、それを知らないとは、ありがたいくらい馬鹿ですね」

今でしょ先生 東大合格者にマザコンなど3つの特徴と指摘

今でしょ先生 東大合格者にマザコンなど3つの特徴と指摘
NEWS ポストセブン 6月1日(女性セブン2013年6月13日号)の記事より

定員130名の教室はいつも超満員。日程が発表されると、すぐに締め切りになってしまう。大手予備校・東進ハイスクールで現代文を教える“今でしょ先生”こと林修さん(47才)は、受験生の間でカリスマ的な人気を誇る。今年、CM出演をきっかけに大ブレーク。連日、テレビやイベントなどにひっぱりだこだ。「いつやるか? 今でしょ!」はすっかりおなじみのフレーズとなり、年末の流行語大賞の有力候補と目されている。

「これまでの歴史を見てもブームは去っていくものだと分かっているので、あまり踊らされていません。元々感情の起伏がない方で、常に冷静です。どの位でこれが終わるのかなと思っていますから。芸能人のブームの場合、ブームが去っても同じ場所に戻るしかないけれど、ぼくの場合、本業は別にあって“アウエー”でのブームなのでいつでも戻れますからね」(林さん・以下「」内同)

まるで他人事のように自身を冷静に語る林さん。4月に刊行した『今やる人になる40の習慣』(宝島社)では、何ごとも“今やる”ことの重要性を説き、やらないといけないことを先送りして後悔や失敗をしないための習慣を綴っている。東大の受験生に圧倒的な信頼を寄せられる著者だが、子供の進学に悩む親が“今やる”べきことは一体どのようなことなのだろうか。

これまでの講師経験から東大合格者には、次の3つの特徴が挙げられるという。
①マザコン ②親から勉強しろと言われなかった ③完璧主義ではない

「母親が手をかけてきっちり育てているので、子供はそんな母親のことを大好きになるからマザコンになる。そして、親が子供のことをちゃんと見ているから、勉強しろなんて言わないのです。できる子というのは、自分に自信があるので、できないことをできないと率直に認めて、得意科目をさらに伸ばすことを考える。嫌いな科目を捨てて得意な科目で補えば、東大には受かります。決して完璧じゃなく、できない自分も受け容れるわけです。

逆にいうと、こういった条件を持った子に育てば、定員3,000人の東大生になれる確率はぐんと高まりますね」母親たちの中には「東大に入るような子は“地頭”がいい」と言う人もいるが、著者は3~5才までの育て方が大きな分かれ目だと指摘する。この時期に子供ときちんとコミュニケーションを取っているかどうかで“できる子”になるかが決まる。

「いい加減で怒気に満ちた言葉を使っていると、子供のコミュニケーション能力は上がりません。子供に聞かせる日本語のレベルを上げ、知的好奇心を高めるようなコミュニケーションを取ることが大切です。それをやらずに、子供が大きくなったとき、“うちの子は全然勉強しない”と言っても手遅れなのです」


大手4予備校の東大合格者実績 実際の合格者数より多い理由
NEWS ポストセブン 2013年4月7日の記事より

「いつやるか。今でしょ!」でブレイク中の東進ハイスクール講師・林修さんの授業は連日、学生で超満員となるというが、学生が予備校を決める時に重視しているのは講師陣の充実ばかりではない。有名大学の合格実績もバロメーターのひとつだ。ところが、この実績に、ちょっと「?」な数字がある。大手予備校4校が発表している2012年の東大合格者数を見てほしい。

■駿台予備校 1,235名 ■河合塾 1,184名 ■東進 588名 ■代々木ゼミナール 350名

合計すると3,357名。ところが、この年の東大合格者数は3,108人。なんと200名以上も実際の数字を上回っているのだ。一体なぜか?「各予備校によって、自校の合格者とする基準が異なるためです」こう話すのは、学力問題および予備校事情に詳しい教育評論家の小宮山博仁さんだ。

例えば、東進では高校3年生時に在籍した現役生のみをカウント。通期で受講した生徒のみを対象とし、短期の講習のみを受けた生徒は含まれていない。ホームページには、「他の大手予備校とは基準が違います」とわざわざ書かれている。実際、他の3校では、講習生をカウントして合格実績として発表している。

「つまり、ひとりの生徒が通期である個人塾の衛星授業に通って、春期や夏期の講習を別の予備校で受講すれば、ダブルでカウントされる可能性がある。とくに地方の学生は、地元の小さな塾に通って、講習だけを大都市の大手予備校で受ける人も多い。また、東進は現役生のみとしていますが、ほかの3校は浪人生もカウントしている点も異なります」(小宮山さん)

各予備校は、この合格者実績を増やそうと必死のようだ。その背景には、予備校間の激しいバトルがある。浪人生がピーク時から半減し、大学受験の現役志向が強まり、市場も縮小傾向に。そんな中でも、大手予備校では小学生を対象にした中学受験部門を強化するなど、各校がしのぎを削る状況は変わっていない。

「予備校によっては、東大合格者実績を増やそうと、東大志望者を対象にした講習に優秀な生徒を招くケースもあると聞きます。東大合格者実績が多ければ、大学進学を予定している高校生だけではなく、中学受験を考える学生にも、大きなアピールポイントになります。地方では北海道大、東北大など、旧帝大の合格実績が多いとそれだけ学生を集めやすくなりますからね」(小宮山さん)

子供たちよ、英語の前に国語を勉強せよ!

子供たちよ、英語のまえに国語を勉強せよ。
プレジデントFamily 2013年7月号の記事より転載

内田 樹(うちだ・たつる)思想家、武道家、翻訳家、神戸女学院大学名誉教授。1950年、東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。90年に神戸女学院大学助教授となり、現在同大学名誉教授。合気道六段、居合道三段の武道家であり、神戸市に能舞台と道場を融合させた凱風館を設立。専門は、フランス現代思想、ユダヤ文化、映画、武道等、幅広い。

「英語を学べ」とメディアをはじめ社会も、文部科学省も騒ぎ立てる昨今。特に文科省は2002年から、「英語が使える日本人」の育成のための戦略構想を発表しているが、子供たちの英語力が向上したかと問われれば、甚だ疑問だと答えるしかない。大学生にしても、英語力についての評価は高いのに英語力そのものは低下し続けるばかり。この矛盾した事態はなぜ起きたのか?

●子供の英語力が向上しない原因は日本語力の無さにある
何年も「英語の重要性」が叫ばれているが、子供の英語力は向上しないどころか、むしろ後退気味……。一体、その原因はどこにあるのか?「日本語力の低下と深い関係がある」と教育について数多くの著作を持つ、思想家の内田樹さんが分析。英語以上に国語の重要性を力説する彼に、その真意を問う。

英語力が下がった理由は「英語を学ぶと将来的に有利」などと、英語力を実利に結びつけるようになったからである。学習の“報賞”が予め開示された場合に、子供たちはいかに効率よく“報賞”を手に入れるかを考える。最小の学習時間で、最大の効果を求めるようになり、最も費用対効果のよい学習法を探すようになる。

書店に「6週間でTOEICのスコアが100点上がる方法」と「3週間で100点上がる方法」が並んでいれば、躊躇わずに「3週間」の本を選ぶだろう。「聞き流すだけで英語力が上がる」とか「居眠りしながら英語力が身につく」とかいう商品が市場に溢れている。これらは全て「最小の学習努力で最大の効果」を目指している。頭がいい子ほどその傾向は強い。

その結果、子供たちに「英語ができるといいことがある」というアナウンスをすればするほど、彼らの英語学習時間が短くなるという奇妙なスパイラルが生じたのである。

かつての「英語が好き」な子供たちは、誰に言われなくても英語の小説を読み、英語の音楽を聴き、英語の映画を観て、厚みのある英語力を身につけた。そのようにして得た英語力は試験の点数にそのまま反映されるわけではない。無駄が多過ぎたからである。入学試験に出るはずのない「無用の知識」を大量に含んでいたからだ。けれども、その「試験には出ない知識」が彼らの英語力の厚みを形成していた。

予め“報賞”を開示すれば、子供たちは必ずそこに至る「最短距離」を探すから厚みがない。だから、「この教科を勉強すると、いいことがある」という誘導の仕方はしてならないのである。今学校で教えている教科の中で「成績がいいと金になる」と露骨に効用が示されているのは英語だけだ。近代教育史上、今の英語ほど実利と有用性がうるさく言われている教科は存在しない。

●英語力の低下より深刻なのは国語力の低下である
だが、これについては「国語力をつけるといいことがある」という類いの利益誘導はほとんど見ることができない。それは「日本人なのだから、自分は日本語がうまく使えているはず」「母語運用能力には差などない」という思い込みがあるからだ。でも、実際には英語以上に大きな差がある。

母語はあらゆる知性的・情緒的なイノベーションの培養基である。私は母語によってしか「喉元まで出かかったアイディア」を言葉にすることができない。後天的な努力によって英語で読んだり、書いたり、話したり、場合によっては考えたりすることも可能だが、英語で“創造する”ことはできない。母語を話す時だけ、私たちは「それまで存在しなかった語」や「それまで発音されたことのない音韻」を口にすることが許される。

それでコミュニケーションが可能であり、ニュアンスが正しく伝わるのであれば、「文法的に間違った言い方」をすることも許される。その「間違った言い方」が広く使われるようになれば、いずれ辞書に載ることもある。そういうことは外国語では起きない。私たち非英語話者は英語に新しい語彙を追加することもできないし、文法的に間違っているが“言いたいことはわかる”言い回しを英語話者に受け容れさせることもできない。

母語は話者に思考の自由、アイディアの創造を保証する。だから、母語が国際語である人々はその時点で既に国際競争におけるアドバンテージを握っているのだ。英語が現在国際共通語であるのは、イギリス、アメリカという英語国が20世紀世界の覇権国家だったからである。それにインターネットの共通言語が英語になってしまった。これによってかつては国際共通語として競合していたフランス語、ドイツ語はその地位を失った。

英語=母語が国際共通語である国民は政治交渉でも、経済活動でも、学術活動でも、あらゆる点で優位に立つことができる。国際的なネゴシエーションも、商取引も、学会発表も、すべて母語で行うことができる特権がどれほどのものか、私たちのようなマイナー言語の話者にはとても想像が及ばない。だから、英語話者たちはこの特権を決して手放さない。

英語ができれば世界中どこでも誰とでもコミュニケーションができるという言い方は、フェアで民主的なコミュニケーションのルールであるかのように見えるけれど、実際には英語話者があらゆる領域で優位性を保持し続けるためのトリックなのである。

●言語は政治的なものである
だから英語話者たちは英語圏の政治的優位を固定化するために、英語学習について強い方向性を打ち出している。それは英語教育を「読み書き」から「会話」中心にシフトさせるという流れである。これはどこでも植民地支配に際して宗主国が植民地住民に対して行ってきたことである。植民地住民に読み書きを教えた場合に、優秀な子供であれば短期間に宗主国の言語を習得し、文学や哲学や宗教書まで読んで理解できるようになってしまう。

読み書き中心で語学学習した場合に、植民地住民が宗主国民を知的に圧倒するという事態が出現しうる。植民地の現地官僚が名前だけ知っていて読んだことがないような古典を諳(そら)んじてみせる現地人というのは、彼らにとって「悪夢」である。だから、「会話」を教えるのである。宗主国の言語を会話学習に限定している限り、植民地住民が知的に宗主国民を脅かすという事態は絶対に起こらない。

あらゆる会話局面において、ネイティブ・スピーカーはノン・ネイティブスピーカーに対して、その発音の誤りを正し、語彙選択の不適切を指摘し、話の腰を折って「そんな言い方はしない」とコンテンツごと否定する権利を留保できる。オーラル・コミュニケーション中心で宗主国語を教える限り、圧倒的にネイティブ有利な言語の政治が実現するのだ。

●日本人は古来さまざまな外国語を採り入れてきた
漢字を“やまとことば”にはめ込むハイブリッド言語を作り出し、明治維新後は猛然たる勢いで欧米のテクニカルタームを漢字二字の熟語に置き換えて、感動的な質と速度の翻訳事業を成し遂げた。この時「読み書きはいいから、会話中心で外国語教育は行うべきだ」というような理屈がまかり通っていて、人々が外国人とネイティブの発音に近い会話をすることに知的努力を集中していたら、日本はいまだ蛮国のレベルにとどまっていたであろう。

英語教育のモデルとしてよくあげられるのがシンガポールである。住民の多くは中国の福建省や河南省にルーツを持つ中華系だが、公用語は英語であるお陰で東アジアの経済的・学術的中心となっている。しかし、そのことの代償もシンガポールの中国人たちは支払っている。今の若者たちは祖父母と共通の言語を持っていない。先祖が書いた日記も手紙も読めない。先祖伝来の食文化や生活習慣も希薄化している。

文芸評論家の江藤淳は、母語で読み、書き、語ることで伝来の文化に触れる経験を「死者たちとの共生」と呼んだ。その意味でシンガポールの若者たちは「共生すべき死者」を今は持っていない。だから、シンガポール文学というものがない。シンガポール音楽というものもない。シンガポール美術というものもない。オーケストラもあるし、立派な美術館もあるが、楽団員は海外から集めてきた人たちであり、収蔵品は金で買ってきたものである。国民をどうやって国民的に統合するのか、それがシンガポールの最大の悩みだ。

また、フィリピンは久しくアメリカの植民地であったから、人々は英語を話す。しかし国際化が進んでいると言うことができるかどうか私にはわからない。フィリピン人はタガログ語という母語を持つが、日本の明治維新のときのような翻訳文化がなかったために、タガログ語では政治や経済や学術を語ることができない。だから、政治家も官僚も学者もみな英語で話すほかない。これを幸運と言うべきなのか、悲劇的と呼ぶべきなのか。たとえば漱石も鴎外も荷風も読めない日本の若者たちを想像してみるとよい。彼らが自国文化への繋がりを実感し、自国文化への誇りを持つことは随分困難になったであろう。

●母語の運用能力を上げるためにどのような方法があるか
1つは音読である。無文字言語というものは存在するが、音を持たない言語は存在しない。言語の本質は音である。古典をひたすら音読すると、意味は自ずとわかってくる。同僚の日本文学者が授業で樋口一葉の『たけくらべ』を読ませたところ、学生たちが「意味がわからない」と言う。でも音読させたら意味がわかったと顔を輝かせたそうです。

音読の最良の形は謡曲だろう。能楽の謡(うたい)は「謡うエンサイクロペディア」である。漢籍仏典、記紀神話、万葉集、古今集、源氏平家、伊勢物語から近世に至るまでの文学・宗教・歴史の基礎教養を謡って覚えることができる。話芸を聴くこともリズミカルで響きのよい日本語を習得する上で効果的である。落語でも歌舞伎でも、「こういう風に語るとグルーブ感が出る」という消息は、名人の話芸を聴いて習得するのが最も効果的である。

話を英語に戻そう。私自身は、今日本の学校で行われている英語学習に疑問を抱いているが、国際共通語の必要性と有用性はもちろん認めている。そのうえで、英語ではなく、「リンガフランカ」を学習するということを提案している。これは非英語圏の人たちが英語によって意思疎通を果たすことをめざすコミュニケーションのための言語のこと。かつてヨーロッパではラテン語がそうだった。

ラテン語は死語であり、それを母語とするものがいなかった。だから、ラテン語で意思疎通する人たちは誰もアドバンテージを持たなかったのだ。「リンガフランカ」はPoor Englishと言い換えてもいい。とにかく通じればいい。発音がいいとか悪いとか、そういう言い回しはしないとか、文法的にどうだとか、そういうことを言わない。

「リンガフランカ」の授業では、教師は決して生徒の発音の間違いや文法上の間違いを指摘しない。身振り手振りも、絵を描くことも、コミュニケーションに資するふるまいは全て許される。そして、点数も成績もつけない。この授業で、オーラル・コミュニケーションの基本は身につくはずである。その後“正しい英語”で古典を読み、政治や経済や学術の専門的なテキストを読むといった、授業に移行する。これで、日本人の英語力は今より随分向上するはずであるし、物怖じしない英語話者が誕生すると思う。しかし、英語より前に、母語=日本語の学習が大切だ。


【躁介のコメント】
息子が独力で京大に合格できる学力を身につけた基礎は、幼児時代~小学校時代に徹底して幅広く読書をしていたことにあると思います。いつ見ても常に片手には本を持っていました。「ラッキーマン」などの漫画を読むことも多かったのですが、漫画からでも漢字にルビが振ってあれば自然に読み方を憶えます。「ラッキーマン」を15回位繰り返し読んで漢字を自然に覚えたとも言っておりました。小学校時代から漢字に強かったのはその所為だと思います。私と息子との決定的な違いは、この「幼児時代~小学校時代に徹底して読書をしたか否かの差」だと痛感しております。

全ての教科の基本になるのが国語力である以上、読書量に比例して国語力の有無が決まるように思います。私は中学時代に英数塾で数学と英語を徹底的に学びましたが、国語力の無さが決定的な弱点でした。息子の場合、塾で学ばなかったために、英語の勉強方法が高校2年まで分からず随分苦しんだようですが、国語と数学には秀でていたので、独学ながら英語と理科の学力も伸ばすことができたように思います。ただ社会系教科は地理以外興味がなかったようです。

高校時代も、息子はよく「国語という教科は得意ではないが、決して苦手ではない!」と言っておりました。そのくせ高校の宿題だった「読書感想文」などは殆んど提出しなかったため、考査の点からいつも「マイナス10点」と赤字で書かれてありました。また高校2年から古典を「捨て教科」にして殆んど勉強しませんでしたが、読解力の基礎があったので、常にそれなりの点は取っておりました。要領が良かったのかも知れません。

子供を「自学自習のできる賢い子」にするための基礎は、幼児時代~小学校時代に徹底して読書好きにさせるように親が仕向けることかも知れません。親が常に図書館に子供を連れて行ってやるとか、親が楽しそうに本を読んでいる姿を子供に見せていれば、読書って楽しいものだと抵抗なく受け入れられる筈です。放っておいても自ら本を読む子ならいいですが、自ら本を読むタイプでなければ母親が手本を示し、読書の楽しさを徹底的に教えることが何よりも大切だと思います。これは東進ハイスクール講師の林修先生も繰り返し強調されております。

私に学力がなかったのは、家に本など一冊もなかったし、両親が本を読んでいる姿など一度も見たことがなかった劣悪な環境も影響していると思います。家内は常に図書館に行って本を借りるような読書好きだったので、小さい頃の息子に良い影響を与えたのは間違いないと思いますが、娘は全く読まなかったことを考えると、本人の先天的資質もある程度あるのかも知れません。娘の場合本を読むより外で走り回る方が楽しかったのでしょう。その点は私の悪い遺伝子を受け継いでしまったのかも知れません。

「本を読むことに対して、全く苦にならない性格」或いは「サッと素早く読んで、そこに何が書いてあるのかを的確に把握する能力」を早い時期から身につけさせることが、子供の教育(基礎)に於いて最も重要なことではないかと痛感しております。中学~高校時代に高い月謝を払って学習塾や予備校に通わせることより、幼児期~小学生の間にありとあらゆる本に接する環境に置いてやることが母親の役割だと思っています。

子供の教育費は、大学を卒業させるまでに1000万以上必要!

「教育費の総額」を知っている親は●●より2.5倍も貯めている!
WooRis(ウーリス)2013年09月05日の記事より転載

お子さんをお持ちの皆さん、教育費の準備は万全ですか?
ソニー生命株式会社が実施した「子供の将来と教育費に関する調査」で、子供が大学を卒業するまでに必要な教育費を正確に把握していない親の割合が全体の半数近く、48.5%に達すると分かりました。

教育費はマイホームと同じく大きな支出になります。例えば子供が公立の小・中学校を出て、私立の高校、私立の大学(文系)へと進学した場合、凡そどれだけの教育費がかかるか、数秒以内に答えられますか?子供が独立するまでに必要な教育費を正確に把握している親とそうでない親の場合、将来のために備える金額が約2.5倍も違うという結果も同調査で判明しています。

そこで今回は、子供1人に必要な教育費をケース別にまとめたいと思います。手遅れになる前に概算を把握し、将来の備えを見直してみては如何でしょうか。

■安くても総額1,000万、最も高いと総額で2,800万超
子供が大学を卒業して自立するまでにはいろいろなコースがあります。そこでケース別に、教育費が総額いくら必要なのかを一覧にしました。因みに以下の金額は全て「自宅通い」を想定しています。

大学入学時に実家を子供が出た場合、想定金額に「300万円ほどプラス」する必要があります。また私立大学の場合は文系よりも理系のほうが授業料が高いため、「130万円ほどを総額にプラス」してください。
※参考のため、2006年度 読売ウイークリーで特集された記事の教育費合計数値も記しておきます。

(1)幼稚園(公立)小学校(公立)中学校(公立)高校(公立)大学(国立)10,729,611円 (1,073万円)
※2006年 読売ウイークリー 教育費合計1,345万円 1,073万と1,345万の平均は、1,209万円。

(2)幼稚園(私立)小学校(公立)中学校(公立)高校(公立)大学(私立)13,867,929円 (1,387万円)
※2006年 読売ウイークリー 教育費合計1,540万円 1,387万と1,540万の平均は、1,464万円。

(3)幼稚園(私立)小学校(公立)中学校(公立)高校(私立)大学(私立)15,428,011円(1,543万円)
※2006年 読売ウイークリー 教育費合計1,767~1,883万円 1,825万と1,543万の平均は、1,684万円。

(4)幼稚園(私立)小学校(公立)中学校(私立)高校(私立)大学(私立)17,883,721円(1,788万円)
※2006年 読売ウイークリー 教育費合計2,063~2,179万円 2,121万と1,788万の平均は、1,955万円。

(5)幼稚園(私立)小学校(私立)中学校(私立)高校(私立)大学(私立)24,581,438円(2,458万円)
※2006年 読売ウイークリー 私立大医学部系なら、教育費合計4,424万円

繰り返しますが上述の金額は全て「実家通い」を想定しているので、大学入学時に子供が実家を離れれば、総額で300万円をプラス、また私立理系に通った場合は130万円をプラスする必要があります。※2006年 読売ウイークリーの記事によると、基本的養育費(1人1,640万円必要)と教育費を合計すれば、なんと1人2,985万円~6,064万円になるようです。数字だけをみれば、とても出せるような額ではないことが分かると思います。

■意識の高い家庭は、1カ月に3万円程子どもの教育費のために蓄えている
仮に子供が全て国公立の学校に通ったとしても総額で1人1,000万円はかかります。控え目な中古住宅が地方ならば買えてしまう金額です。子どもの教育費が将来的にどれ程かかるのか正確に把握している家庭の場合、1カ月で平均3万円程を教育費の備えに回していると冒頭の調査でも判明しています。その金額平均は意識の低い家庭の2.5倍です。

子供の教育費の総額が予想外の金額で驚いたでしょうか、それとも想定していた金額でしたでしょうか。もし備えが足りないのならば、早急に家計とプランを見直す必要があります。


【躁介のコメント】
子供の教育費にそれだけ莫大なお金がかかるなら、じゃどうすればいいのか?
①子供の教育に自信がなければ、ただ只管将来に備え計画的にお金を貯め続ける。
②子供が3歳~5歳の大事な時期に、親も一緒になって色んなジャンルの本を沢山読ませ、
あらゆることに興味を持つ賢い子供に育て、いずれは学費の安い国公立大学に入れるよう指導・教育する。
③高校までの学費は親が出してやるが、大学4年間の学費は奨学金を借りさせ本人に責任を持たせる。

①は両親が共働きでもなければ無理でしょうし、②を実行するには親の姿勢が逆に問われます。そして③が一番現実的ですが、下手をすると子供が就職もできず奨学金の返済もできないという最悪の事態に陥る可能性もあります。できるだけ親が援助してやるご家庭が大半だと思いますが、老後資金が益々減ってジリ貧になるのは目に見えています。理想としてはできるだけ子供が小さい頃に幅広い読書をさせ、勉強好きな子供にして教育費にお金がかからないような方向に持って行くのが一番かも知れません。

子供が高校受験や大学受験の時期に(経済的不安で)慌てない為には、子供に対する幼児期の教育が何よりも大切だと思います。これは東進ハイスクール講師の林修先生が何度も繰り返し訴えていることです。子供が中学生や高校生になってから「勉強しろ!」と慌ててみても、もう手遅れだからです。小学校を卒業するまでに勉強する習慣を身につけていない子供が、その後逆転する可能性は極めて少ないと思います。

私の場合、息子に対しては家内が結構手をかけ(幼児期に)時間をかけて面倒を見てきたので、親が何も言わなくても自主的に勉強する子になり助かりましたが、娘は野良犬のように自由放任状態にして育ててしまったので、全く勉強しない子になり、短大時代には大層学費がかかりました。世間の平均に比べれば教育費が少なかったとは言え、私の失業時期とも重なり、経済的には大変でした。娘に対する教育には失敗したと思っています。

しかし娘はそんな親の苦労など全く知りませんし知ろうともしません。親が学費や教育費を出すのは当然の義務だ位(それ位のこと、どこの家庭でもやっていることだし、当然のことでしょ!と言われました)にしか思っていないのです。親としては非常に情けなったのですが、親が責任を持ってきちんと教育してこなかった天罰だと反省したものです。このように子供の教育に失敗すれば、後でその報いを受けるのは親の方なのです。そのことを充分認識して子供が小さい頃からしっかり教育していくことが大切だと思います。

親が子の幼児教育をしっかりできなかった天罰は、物凄い経済的負担となって子供の高校~大学時代に一気に襲い掛かってくるでしょう。賢い親はだから幼児教育をしっかりやる訳です。

息子と娘の教育費(入学金・授業料や稽古・塾代・Z会通信添削費用など)を以前詳細に計算したことがありましたが、 2人合計しても約1,000万程度でした。雑誌に書かれている平均金額では、子供が2人いれば合計2,400万近くかかるようなので、我が家の場合平均の半分以下というか、40%程度で済んだことになります。つくづく息子は金銭面では親孝行してくれたんだなと感謝しましたが、最後は19歳で自ら命を絶ってしまい、経済的負担なんかより遥かに大きな負担をかけられてしまいました。

逆に娘には(短大ながら)学費がかなりかかってしまいましたが、就活もうまく行き、今は毎日明るく元気に働いておりますし、母親思いの子に育ってくれたので、経済的負担をかけた分違う面で挽回してくれているのではないかと思っております。家内にすれば子供はもう娘1人しかいないので、物凄く頼りにしているようです。つくづく「人間万事塞翁が馬」だと痛感しております。※人間万事塞翁が馬とは、人生に於ける幸不幸は予測し難いということ。幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるか分からないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。

Lify.jpライフィ(保険選びのお約立ち情報サイト)より 

子供の学費、教育費総額.JPG

●息子にかかった学費&教育費:
私立幼稚園(年中~年長)2年間で約¥91万、公立小学校約¥100万、市立中学校約¥70万、府立高等学校約¥90万、国立大学(1年で死去)約¥115万、合計約¥465万(習い事:幼稚園時代スイミング1~2年、小学校時代スイミング3~4年、珠算教室3年、将棋教室2年、中学時代珠算教室3年と、Z会通信添削1年、高校時代Z会通信添削2年半)※もし大学1年で亡くならず4年間通っていたとしたら+200万として、合計約¥665万

●娘にかかった学費&教育費:
私立幼稚園(年中~年長)2年間で約¥80万、公立小学校約¥75万、市立中学校約¥50万、市立高等学校約¥65万、私立短期大学(2年)約¥250万、合計約¥510万(習い事:小学校時代スイミング2~3年、中学3年夏期講習2週間のみ、高校時代は習い事なし...専らアルバイトに精を出していた)

息子と娘の学費・教育費.JPG

●息子の習い事にかかった経費合計:120万+α
・幼稚園児2年位?スイミングスクール 合計10万位
・小学校時2年か3年位?スイミングスクール 合計20万位
・珠算教室小学校~中学校時代の6年間 合計40万位(最後は特待生で学費減免)
・将棋教室2年位? 合計4万位
・中学時代卓球部でラケット代その他 合計数万位
・Z会通信添削中学3年~高校3年までの4年 合計36万位

●娘の習い事にかかった経費合計:30万+α
・小学校時2年か3年位?スイミングスクール合計20万位
・小学校高学年時 地域のキックベース倶楽部に加入
・中学時代卓球部ラケット代その他 合計数万位
・中学3年時に(受験対策のため)夏期講習 合計6万位
・高校時代水泳部マネージャーその他

息子と娘にかかった学費(授業料)&教育費(習い事経費)合計:約¥975万(息子が大学4年まで生きていたら総合計約¥1,175万)...学費&教育費面で見る限り、世間相場の半分以下で2人の子供を育てることができたことになります。やはり塾や予備校などの習い事・教育費が少なくて済んだことや、2人の子供が私立大学(4年制)ではなかったので、経済的負担にならずに済んだように思います。子供がもしも3人いて全員私立大学に進学していたら、我が家ならきっと破産していたと思います。
プロフィール

躁介

Author:躁介
鬱飲屋躁介 うつのみやそうすけ
大手前高校出身の芥川賞作家 三田誠広氏の「パパは塾長さん 父と子の中学受験」にヒントを得て、克明に記録してきた豊富な資料を元に「能ない鳶は 能ある鷹をうめるか」を執筆。
当初「企画出版化」を目指したが出版社数社に断られ、自ら自費出版し息子の高校時代~大学時代の級友達を中心に回覧。そして2010年末、遂に電子書籍化が完成。
その後息子の大学生活や、強迫神経症を悪化させ死に至る道へと突き進む悲痛な過程を、第二作「能ある鷹も爪を剥がし」に書いたが、非公開品として永遠に封印。
※ペンネームの「鬱と躁」、著書タイトルの「鳶と鷹」、一作目と二作目の「栄光と挫折」、それぞれ3つが対になって関連しております。

能ない鳶は能ある鷹をうめるか
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