【柴田眞樹】絵本の読み聞かせで命や助け合いの大切さを訴え続けている夢ら丘(むらおか)実果さんと吉沢誠さんの授業が、久喜市立栗橋南小学校(金子孝雄校長)であり、6年生の児童130人が熱心に耳を傾けた。
イラストレーターの夢ら丘さんは、子どもの時にぜんそくで、みんなと一緒のことが出来なかった。友人が自殺したり、交通事故で絵筆が持てなくなったりつらい体験をしたが、家族や友人の支えで立ち直り、自殺やうつ病に苦しむ人を減らしたいと絵本を作った。
自分に価値がないと思い悩むホシガラスが友人たちとの対話を通じ、自信を取り戻す「カーくんと森のなかまたち」は、夢ら丘さんが絵を、吉沢さんが文章を担当。24日にあった授業では、読み聞かせの後、「カー君が元気のないわけは?」「本当に価値がない?」「どうして元気になった?」などと、子どもたちに尋ねながら「一人ひとりの命はかけがえのない大切なもの」と強調した。
子どもたちは各クラスに分かれて話し合い、最後に「みんな、その人にしかできないことを持っているのがわかった」「人は支え合って生きている。苦しんでいる人がいたら話を聞いてあげたい」などと感想を発表した。