中央大(韓国)の教授が、自分の論文を書き写して作成した論文を他の学術誌に載せ、さらに別の教授が、本人の了解を得てこの論文をほぼまるごと盗作し自分の論文として発表するという、深刻な盗作事件が起こった。
中央大は今月25日、研究委員会の全体会議を開き、盗作疑惑が持ち上がっていた経営経済学部のA教授(42)およびB教授(41)の論文で、重大な盗作が確認されたという結論を下した。中央大は27日にこの結論を公表した。中央大の関係者は「当初は疑惑レベルにとどまっていた盗作問題が、深刻なレベルの事件だということが判明した。事案の重大性からみて、解任などの重い処分は避けられないだろう」と語った。
中央大によると、A教授は2010年、韓国経営教育学会で「資産特定性の状況における企業のガバナンス選択が技術的成果に及ぼす影響に関する研究」と題する論文を発表した。A教授は同年、自分が執筆したこの論文を書き写し、別のタイトルで戦略経営研究誌に発表した。中央大の研究委員会は「本文の半分以上が一致し、統計・図表および結論が実質的に同一の盗作」と発表した。
B教授は、A教授が書き写して発表した英文の論文をそのまま韓国語に翻訳、2013年に「資産特定性の状況における生産方式の選択が技術的成果に及ぼす影響」というタイトルで大韓経営学会誌に掲載した。中央大教務処の関係者は「そのまま翻訳したといえる水準で、事実上同じ論文とみていい」と語った。
2人の非常識な行動も明らかになった。B教授は、研究委員会の事情聴取で「A教授は、私がA教授の論文を参考にすることに同意した」と語ったという。中央大の関係者は「2人はぐるになって論文を書き写しており、理解できない行動だ。2人の間には論文をめぐる『ある種の取引』が存在していたのではないか、という見方もある」と語った。