2013年09月23日
/好来(ほうらい)らーめん@熊本県人吉市にてラーメン/こむらさき本店@熊本県熊本市中央区にて納豆ラーメン/桂花ラーメン本店@熊本県熊本市中央区にてこたろう/大砲ラーメン本店@福岡県久留米市にて昔ラーメン並/ 日の出と共に、いや、日の出前に出発。 今日は今回のラーメン修業で一番行きたかったお店へ。 そのお店に行くために今回の修業を企画したと言っても言い過ぎではない。 |
隼人から肥薩線に乗って1時間で吉松に到着。 ここで乗り換え待ち1時間かと思ったら5分後に列車が到着するとアナウンスがあるので、なんだ時刻表に乗っていない臨時便でもあるのか、と慌てて乗り換えてはみたものの。 確かに列車は到着したけど出発時間は変わらず。 駅によっては出発時間だけじゃなく列車の到着時間も掲示されているんだ。 |
定刻に人吉を出発。 ラーメンのことしか考えていなかったけど、この肥薩線って日本三大車窓だったり、スイッチバックだったり、ループ線だったりして、もうスマフォで時間をつぶしている場合ではない。 とはいえ、殆どが無人の山の中を走るので携帯の電波って殆ど圏外なんですけどね。 |
先ずは真幸駅。 スイッチバックで切り返して急勾配を登っていく。 線路が施設された頃は蒸気機関車だったんだなぁと、当たり前のことを駅舎で知る。 |
人吉までの各駅で5分くらい停車してしばし景観を眺められるのですけど、10分くらい停まってくれたらお土産も買えるんだけどな。 それでも慌てて買う人もいて、運転手さんに声を掛けられている人もいました。 |
人吉駅に到着。 まあ、温泉があるのでそれなりに飲食店があるけど、朝の10時から営業しているお店は見当たらない。 辺りをぶらっとしたけど特にめぼしい物は何も無かったので、だいぶ早いけどお店に行っておくか。
グーグルマップ上でなくても国道なんだけど、車がやっとすれ違うほどの広さ(狭さ)の道をとぼとぼと歩いて行きます。 今日は月曜日でお店は定休日なんだけど、祝日営業翌日定休を信じてお店に向かいます。 先に駐車場が見えてきて、ぷーんとラーメンの香りが漂ってきて、おお、無事にやっていた。 |
好来(ほうらい)らーめん@熊本県人吉市、ここが熊本ラーメン、マー油を全国に知らしめたなんつッ亭の古谷店主さんが修業されていたお店。 写真では何度か見たことがあるけど、実際にこうして目の前にすると感慨深い。 九州の気候をよく知らないけど、今日は関東で言うところの真夏に近い気温、店反対側のお店の軒先が日陰になっていたので、段差に腰掛けて開店を待ちます。 開店30分前になって、店内から同年代の男性が出てきて自動ドアのスイッチを入れ、そのまま戸を開けたままにしている。 |
提供の準備ができたから早めに開けるお店は多いけど、いくら何でも早いだろうと思いつつ、実際は何時からやるのか聞こうと、店先に歩いていって店内を覗いて覗くと、「どうぞ」と奥から年配の男性の声。 それじゃあと店内に入ると、先の男性は右手厨房に面した席に座ってラーメンを食べ出しているじゃないか。 まだ開店時間前だから店員さんが先に食事を取っているのかなと思いつつ、こんな場所で2人で営業するほどの店なのかなと思いつつ、左手を見ると老夫婦が既にテーブル席に座ってラーメンが出来上がるのを待っているじゃないですか。 |
えっ、いつの間に店内へ、、、30分以上は店先から目を話さなかったはず。 カウンターは無く、右手は2人、1人のテーブル、左手は4人掛けテーブル3卓、端のテーブルに座って店内を見渡すもメニューが見当たらない。 しょうがない、聞くかと、お冷やを持ってきて下さった店主さんに話しかけようとすると、「ラーメンしかないけどいいですか」と先を越され、返事は「はい」。 ラーメン屋だからラーメンしかないのはよく分かるけど、値段も表記(漢字、ひらがな、カタカナ)も分からない。 卓上には白胡椒、刻み唐辛子はいいとして、赤みがかかった液体は辣油なのか、醤油なのか、いずれにしても何に使うのだろう。
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五分ほどでラーメン550円(値段は会計の時に知りました)、これがなんつッ亭の原点となったラーメンなのか。 トンコツラーメンと言うか、マー油たっぷりと言うか、モヤシラーメンじゃないか!! モヤシはそのままでは食べにくいのでスープに浸かっている部分から食べ出すと、シャキシャキとしてなんかナムルみたいですね。 レンゲでスープをすくって飲んでみると、しっかりとした豚骨スープ、柔らかく優しい味わい、美味しいですねぇ。 なんつッ亭での印象とだいぶ違いますけど、ものすごくマー油が使われているのにスープと一体化してるんだ。 |
細麺は自家製麺で柔らか仕上げで、これもなんつッ亭とはだいぶ違うけど、美味しければそれで良し、です。 しかしこの麺量は一体なんなのでしょうか、軽く200g以上はありそうです(後で知りましたが、目分量だそうです)。 チャーシューは大ぶりなのが2枚、青ネギ、と一つ一つを噛みしめるように食べ続けて、ご馳走様でした。 食べ終わって会計、店主さんと少し話しをさせていただき、もっともっと話もしたかったのですが後客がひっきりなしなので、ご迷惑にならないようにお店を後にしました。 |
この感動を拙い文章ながらもスマフォの書き込んでいると、お店を開けていた男性が自転車で走ってきて。 別に待っていたワケじゃなくて、これより先に行くと駅まで日陰がないのでここにいたのですが。 どちらからというわけではなく話し出して、聞けば男性もこちらのお店で修業された方とか。 で、この酒屋で古谷さんが生活費を稼ぐために働いていたそうです。 |
人吉駅に戻って、お茶を飲みながらぶらぶらと。 老朽化した駅舎をどうやってバリアフリー化するか、色々なアプローチがあると思うけど、こうやって踏切を作ってしまうはかなり斬新。 |
中々電車が来ないなぁと待っていたら、SL人吉が入線してきました。 鉄道に詳しい友達に聞くと、かなり損傷が激しかったけど、設計図を元に修復したらしい。 |
川を見ながら2時間ほど。 こうしてラーメン修業にでると電車で1時間2時間は何とも思わなくなってくる。 車窓を楽しみながら(座った席が逆だと森林しか見えないけど)、ウツラウツラしながら寝ているんだか起きているんだか分からない空間を彷徨ったりして。 |
熊本に着いたら駅前から市電へ乗ります。 市電は慌てなくても5分、10分したら次が来るので、案内図を見て全体を把握し、降りる駅を探し、A系で行けばいいのかと確認します。 ちなみに全線均一150円、松山では乗り損なってしまい、筑豊電気軌道は未訪、全線乗車(制覇ではなく)はいつになることやら。 |
通町筋を降りて、ほぼ真っすぐ北上すると、アーケードが終わった辺りの左手に上通中央店、を過ぎて少し歩くとこむらさき本店@熊本県熊本市中央区。 新横浜ラーメン博物館に出店されているお店の本店、お店の雰囲気とかメニュー構成とか値段とか、ネットで調べたら分かると言えば分かるかも知れないけど、そういうことじゃないし。 |
店先にはラーメンのディスプレイが並べられ、どれにしようかとあれこれ見ながら検討します。 アイドルタイムなのか、店内はシーンと静まり返っていますが、急に団体客が来店されても対応可能3人体制はさすが新横浜ラーメン博物館に出店されているお店ですね。 『小さな店であることを恥じることはないよ そのあなたの小さな店に人の心に 優しさを一杯に満たそうよ』 奥に長い店内はカウンター8席、テーブルは4人掛け2卓、2人掛け、6人掛けと用意されていました。 |
誰もいないカウンター席に座って決めてきたメニューをオーダーし、ラーメンの出来上がりを待ちます。 メニューは基本のトンコツラーメンとして値段が高い順に紹介されていて、特製チャーシュー、チャーシュー、王様、コーン、ラーメン550円。 鶏ガラスープのラーメンもラインナップされていて、淡鶏メン、和風、ピザ風、味噌、そして冷麺。 サイドメニューの餃子は焼きと水が用意され、ご飯、サラダもありました。
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そうこうしているウチに納豆ラーメン560円、新横浜ラーメン博物館で見たときとの麺相と同じ、とても美しい。 納豆は店先のディスプレイでは普通粒でしたが提供されたのは小粒、挽き割りかと思いました。 この小粒の納豆が「どうやってこの組み合わせを見つけたんだ」と驚くほど、さらりとしたクリーミーなトンコツスープに合います。 ド豚骨にはワンタン、ライト豚骨には納豆、と。 |
クリーミーなトンコツスープを泳ぐような極細麺、とても美味しいですね。 納豆以外はメンマ、豆もやし、青ネギ、アオサ、とよく分からないけど全体的にとてもヘルシーなラインナップ。 スルッと食べてしまってご馳走様、とても美味しかったです。 |
次の店の場所を確認してから、モスバーガーで一息入れます。 モスバーガーのハンバーガーはとても美味しいので、ここ熊本でも食べてみたかったのですが、お腹の容量は有限なので諦めざるを得ず。 |
ここ熊本を発つ時間から大まかに逆算して、桂花ラーメン本店@熊本県熊本市中央区へ、ついに大好きな桂花の本店にやってきました。 いったん経営破綻しつつも救済措置が入って存続、現在は九州に6店舗、東京に6店舗のチェーン店になっています。 |
以前に訪問したことのある友達の話では「普通の中華料理屋だよ」と聞いていたので、ラーメン以外のメニューが充実しているのかと思ったら、餃子、チャーハン、おにぎりがある程度です。 店先のディスプレイを眺め、店内に入ると、おっ、今回のラーメン修業で初めての券売機、とお目当てのメニューがどこかボタンを探していると、「奥のお席でも伺います」と積極的な営業。 カウンター5席程度、テーブル30席程度と広くゆったりした店内、すっきりと綺麗にリニューアルされているのは経営が変わったことと無関係ではないでしょう。 |
先ずは赤阿蘇(芋)350円、ハーフ餃子230円、熊本というか九州だったらビールじゃなくて焼酎だろ、ロックも選べましたが水割りで。 この焼酎が恐ろしく口当たりが良くて飲みやすい、一口飲んだところで何杯も飲んでしまいたい欲望に駆られます。 程なくして焼き上がって来た餃子、野菜がたっぷりの餡でとても美味しい。 |
餃子をつまみにゆっくりと焼酎を飲んだところでラーメン、フルサイズを食べることもできたけど、東京では見かけないハーフサイズを食べてみることにしました。 桂花ラーメン600円のハーフがこけいか480円、太肉麺850円のハーフがこたろう680円、麺の固めは固めから柔らかめまで4段階ですけど、普通でお願いしました。
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こたろう680円、少ないのは麺だけのようでトッピングはフルサイズです。 この、真っ白に白濁したスープに真っ黒なマー油を合わせての焦げ茶色、東京の支店での再現性の高さを伺えます。 豚骨出汁と鶏ガラダシをブレンドした美味しさとマー油の香ばしさ、麺だけ少なくてスープはフルサイズ版って無いのかな。 麺は東京の支店で食べたのとはかなり違う細麺、店内には「自家製麺のストレート麺」と説明されていました。 |
トッピングの太肉(ターロー)の柔らかさ、スープとの相性、今まで食べた太肉の中で最高の出来映え、ああ、本店に食べに来て良かった。
キャベツは生かと思ったらさっと茹でられていてスープの温度を下げない工夫、工夫というかこうした方が美味しいし。 味玉の半身とメンマ、青ネギが散らされていました。 途中、残っていた焼酎を飲みながらスープを全ていただいてご馳走様でした。 |
市電の花畑町に着くとA系、B系があるけどつまり熊本駅に向かうか上熊本駅に向かうかの違い、先に来た方に乗る方が正解のよう。 熊本駅のお土産売り場をさっと流してホームへ、さてさて、1回福岡に戻ります。 |
久留米駅に着いた頃には辺りが真っ暗になっていて、改札を出たところでお店への道順を再確認します。 事前に調べておいても良いけど10軒、20軒と回るときは調べておいたのを探すより、新しく探した方が早かったりする。 で、西鉄に乗り換えるのもバスで向かうのも面倒くさかったので、30分歩くことにしました。 |
辺りが真っ暗な住宅街に引き込むような場所に灯台のように突き抜けた建物が目に付きますが、昼間だと見つけにくく、都内なら「目立たない場所ですが、頑張って下さい」とエールを送られるような立地です。
西鉄久留米駅からは徒歩5分ですがJR久留米駅からは35分の大砲ラーメン本店@福岡県久留米市、新横浜ラーメン博物館に出店されたラーメン屋巡りでもないけど、九州でこの店は外せない。 |
しばし店先で全体を眺めてから店内へ、あたりの静けさとは裏腹な活気、店内は豚骨臭に充満しています。 右手の厨房を囲むカウンターが10席と4席、奥には4人掛けのテーブルが6卓ほど。 空いているカウンター席に案内され、先ずはメニューを見ると、厨房の床が客間より低くなっていて、立っている店員さんと座っているお客さんの視線の高さが同じなんですね。 |
メニューはラーメンと昔ラーメンの二種類。ワンタンメンもあるし、ワンタンスーブもある。 トッピングはごく普通ですが「替ネギ」「替シナチク」と表記されているので、別皿で提供されるのかも。 お冷やは緑茶(写真ではホワイトバランスが崩れてますが)、コップはラーメン屋らしくない。 厨房ではぐわんぐわんと大きな寸胴でずっと豚骨を焚きっぱなし、呼び戻しという手法でトンコツスープを作っているわけですけど、もう、見ているだけで美味しそう。 |
程なくして昔ラーメン並570円、ぶくぶくと泡立つスープがもう堪りません。 写真を撮るのももどかしくスープを啜ってみると、体中がとろけそうに美味しい、いや、もうとろけてしまったかのように美味しい。 こんなに美味しいんだからもっと遅くまで営業すればいいのに夜9時までしかやらないんだよな。 細麺なのによくスープを吸い上げますねえ(当たり前)、美味しいですねえ。 チャーシュー、メンマと食べていると、クルトンが入っている?ワケでななくて背脂クルトンと呼ばれている、背脂を油揚げした、コリッとした食感。 |
海苔と青ネギは無くてもいいんじゃないかなと思いつつ、やっぱり好きな人もいるのだろうな。 ああ美味しかった、ご馳走様でした、飲み干したスープの底にはザラザラとした豚骨が沈んでいます。 会計しようと席を立つと、レジの近くにいた女子店員さんがすっと身を引いて店長さんらしき男性店員さんがレジへ。 アイコンタクトなんてしないんだよ、店員さん全員が、お客さん全員を見ていて自分が次にどうするべきか分かっている。 |
流石は全国からお客さんが来る店、そこまでされて黙っているのも失礼かと、少しお話させていただきました。 『大砲を食べずしてとんこつラーメンを語るなかれ』、私はまだまだ語るレベルには達していません。
ホテルまで歩いて15分、明日はそんなに急がないので氷結でも飲みますか。 |
posted by ふらわ at 00:00|
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日記
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