経済の死角

憤怒レポート第4弾
不平不満はすべて「手当」でカネに
地方公務員の「役人天国」にメスを!

2012年01月20日(金) フライデー
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〔PHOTO〕gettyimages

 凄まじい好待遇は国家公務員だけではない。打ち出の小槌の「特殊勤務手当」に、〝わたり〟と呼ばれる横並びの「役職手当」・・・。公務員の8割を占める地方公務員のあり得ない超厚遇を斬る!

 公務員の高給ぶりと「官民格差」の実態を、昨年3回にわたって報じた本誌「公務員天国」追及レポートは、大きな反響を呼んだ。その厚遇ぶりは、給与や手当だけでなく、住宅補助、退職金、年金にまで及び、民間企業に勤めるサラリーマンの憤激をかった。

 しかし、公務員問題はそれだけに止まらない。これまで主に国家公務員のバラ色の生活ぶりを取り上げてきたが、今回からもう一つの公務員天国「地方公務員」に焦点を当てる。実は、地方公務員のほうが国家公務員より数段、恵まれているのである。

 ジャーナリストの北沢栄氏が指摘する。

「地方公務員の給与は平均して国家公務員よりも高く、地域の民間企業の給与に比べても高くなっています。その原因は過剰な手当です。地方公務員には『特殊勤務手当』なるものがあり、これがお手盛りに活用されている。国家公務員にはない地方独特の手当がいくつもあり、多額の公金が支出されているのです」

 総務省の「平成22年('10年)地方公務員給与実態調査」によると、地方公務員の平均給与月額は38万5573円(平均年齢42・9歳)。これに対して、国家公務員の平均は40万8496円(平均年齢42・2歳)。これだけ見ると国家公務員のほうが高い。が、実態は違う。北沢氏の指摘する諸手当を入れると、地方公務員は42万7227円となり、国家公務員より高くなる計算となるのだ。

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