憤怒レポート第5弾 役人天国・地方公務員は「管理職だらけ」 課長補佐以上がウヨウヨ!

2012年01月27日(金) フライデー

フライデー経済の死角

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1月某日、午前10時過ぎ。愛知県庁内の食堂に、何やら話し込んでいる職員と思しき男性3人の姿があった
玄海原発のやらせメール問題などで批判を集めた佐賀県はワースト2。古川康知事の厚顔無恥ぶりが極立つ〔PHOTO〕結束武郎

 前出・若林氏も、こんな経験をした。

「これは地方ではなく省庁の外郭団体にいた時の話なのですが、海外出張の際、私は格安航空券を手配したんです。すると上司に、『高いチケットで出張している人に迷惑がかかる』と叱られました。公務員は予算を取ってくることが省益になるという価値観なので、予算を削るようなことは悪になる。慣例を崩すことがタブーなのは、地方公務員も同じです」

 無責任と言おうか、我が身が大事すぎると言おうか。前出・中野氏は市役所勤務の新人時代にこんな管理職を見た。

「僕が市役所の税務課にいた時、いかにも怖そうな人が税金の支払いに来た。職員たちはみんな、自分が対応したくないから目線を外す。結局、1年目で、窓口に一番近い席にいる僕が対応することになった。案の定、彼は激しい口調で文句をつけてきた。でも、誰も助けに来てくれない。管理職の人たちも無視している。民間企業でこんなことあり得ますか」

愛知県人事課の「迷回答」

 地方自治体の人件費が膨らむ原因には、前号でも指摘した「わたり」という〝横並びの役職手当〟の問題もある。管理職でもないのに、年功によって管理職級の給与を支払う「裏手当」のことだ。部下もいないし、平職員でもできる仕事しかしないのに、課長や部長級の給与をもらう。役所側は、「職員の間に不満が残らないようにするため」と、この制度を擁護する。悪しき平等主義が堂々とまかり通っているのだ。

 中野氏によると、県庁の課長時代には窓際にぽつんと独立した机に座っている「得体の知れない人」がたくさんいたという。「わたり」の対象者である。この〝隠れ管理職〟を含めれば、全職員に占める管理職の割合は、次ページの表の数字をはるかに超えることになる。

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