JR北海道:「基準変更知らぬ」…担当者に引き継がれず
毎日新聞 2013年09月28日 15時00分(最終更新 09月28日 15時04分)
保線現場でも民営化による採用抑制で30〜40代が極端に少ない傾向にある。あるベテラン保線担当者は嘆く。「保線の技術力が落ちていることも原因の一つ。人も減って担当区間が長くなり、綱渡りで仕事している。現場は『安全第一』というトップのかけ声通りになっていない」
保線に詳しい北見工業大の白川龍生准教授(鉄道工学)は「85年のレール変更を現場で経験していない若い世代が増えた。また以前より人事異動が増えたことで、現場の保線担当者間でしっかりと引き継ぎがされていなかった可能性がある」と話している。
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国土交通省は28日も、鉄道事業法に基づき同社への特別保安監査(立ち入り検査)を実施した。監査は函館線で起きた貨物列車の脱線事故を受け、21日に開始。保守管理上の不備が見つかった後は監査員を9人から20人に増強して続いている。