柏崎刈羽原発 きょう審査申請9月27日 5時45分
新潟県にある柏崎刈羽原子力発電所の2基について、東京電力は27日、運転再開の前提となる安全審査を原子力規制委員会に申請します。
柏崎刈羽原発は福島第一原発と同じタイプでは初めての申請で、規制委員会はおととしの事故を教訓に安全性をいかに確認するのか問われることになります。
新潟県は26日、東京電力に対し柏崎刈羽原発の6号機7号機について、運転再開の前提となる安全審査を申請することを条件付きで承認しました。
これを受けて東京電力は27日午前、柏崎刈羽原発の2基について、原子力規制委員会に申請します。柏崎刈羽原発の2基は、福島第一原発と同じ沸騰水型では初めての申請で、これまでに審査を受けている6つの原発とはタイプが異なります。
沸騰水型の審査の焦点の1つは、新たな規制基準で設置が義務づけられたフィルターベントで、放射性物質の放出を抑えながら格納容器の圧力を下げる機能のほか、電源を失っても手動で操作できるかや耐震性などが確認されます。
また規制委員会は、これまで80人態勢で審査に当たってきましたが、異なるタイプの原発の審査をどのような態勢で行うのかを明らかにしておらず、事故を教訓に安全性をいかに確認するのか問われることになります。
承認の背景に県議会の要請か
新潟県の泉田知事が承認した背景には、運転停止で地元経済が落ち込むなか、速やかに申請を認め安全性を確認すべきだとする県議会などからの要請があったものとみられます。
新潟県は26日柏崎刈羽原発の運転再開に向け、東京電力が国に安全審査を申請することを条件付きで承認し、東京電力は27日原子力規制委員会に申請します。
申請の承認に当たり新潟県は、原発事故の際、放射性物質の放出を抑えながら格納容器の圧力を下げる「フィルターベント」について、住民の被ばくを避けるための運用方法について、新潟県や地元自治体と協議することなどを条件としています。
泉田知事はこれまでフィルターベントについて、安全審査の申請の前に新潟県の事前了解を得るよう東京電力に強く求めていましたが、事前了解をせずに申請を承認しました。
その背景には、原発の運転停止により地元経済が落ち込むなか「速やかに申請を認め安全性を確認すべきだ」とする県議会などからの要請があったものと見られます。一方、新潟県がつけた条件では、地元の了解が得られない限りフィルターベントの使用を認めないなどとしていて、新潟県が原発の安全確保に関わろうとする姿勢がうかがえます。
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