6月に国内FA権を取得した涌井。来季のV奪回を期す阪神が、熱い視線を送る【拡大】
クライマックス・シリーズからの逆転日本一を目指す虎だが、雪辱を期する来季への戦いはすでに幕を開けている。阪神が、国内FA権を取得済みの涌井の調査を進めていることが判明した。
「現状を見たら、先発がほしいのは明らか」
球団幹部が補強のマストポイントを指摘した。阪神は昨季5位から躍進したものの、巨人に大差をつけられて22日にはV逸が決定。8年ぶりの夢が霧散した。リーグ最少の総得点(497点)ながら2位を維持してきた背景には、12球団トップの防御率(3・03)を誇る投手陣の奮闘があったが、先発の駒を見れば、不足は明らかだ。
メッセンジャー、スタンリッジ、能見、藤浪の4人に続く5、6番手の不在-。岩田は不振を極め、左ひじに不安を抱える榎田は断続的な登板。鶴、秋山、白仁田らも好投が続かず、若手の台頭もない中、勝負の夏場に4本柱が登板間隔を詰める“やりくり”を強いられた。さらにメッセンジャーにメジャーのスカウトが熱視線を送るなど、契約最終年を迎える両助っ投の去就は不確定。来年に向け、先発補強は不可欠というわけだ。