サッカー:ブラジル戦のチケット高騰、協会に批判の声

サッカー:ブラジル戦のチケット高騰、協会に批判の声

 来月12日午後8時、ソウル・ワールドカップ競技場で行われるサッカー韓国代表対ブラジル代表の親善試合は、久々に韓国国内で行われるビッグマッチだ。来年ブラジルで開催されるワールドカップ(W杯)で最も強力な優勝候補とされる「サンバ軍団」が、2002年以来11年ぶりに来韓するということで、サッカーファンたちの期待も高まっている。02年の試合では韓国が2-3で敗れた。大韓サッカー協会は27日から、協会のチケット販売サイトとハナ銀行の各支店でブラジル戦の入場券を販売する。

 ところが、今回はチケットの価格がいつもの試合とは異なる。02年から今年7月のオーストラリア戦まで、ソウル・ワールドカップ競技場で開催された国際Aマッチの入場券の価格は、大半が1等席5万ウォン(約4600円)、2等席が3万ウォン(約2800円)、3等席が2万ウォン(1800円)。7万ウォン(約6400円)の特等席が販売されることもあるが、毎回ではなかった。

 だが今回は、入場券のランクが5段階に分けられ、価格も大幅に跳ね上がっている。スペシャル席は韓国で開催される国際Aマッチ史上最高額の20万ウォン(約1万8000円)に決まった。スペシャル席は300席ほど用意され、観客にはビュッフェ式の食事と7万ウォン相当の代表ユニホームが提供される。特等席は10万ウォン(約9200円)で高級弁当がついてくる。以下、1等席は8万ウォン(約7400円)、2等席が5万ウォン、3等席が3万ウォン。各座席とも1.6-2倍の値上がりだ。このためサッカーファンの間では「サッカー協会は利益を求め過ぎているのではないか」との批判も出ている。

 サッカー協会は「ファンに良質のコンテンツを提供するために避けられない選択」との立場だ。同協会のチョ・ジュンホン広報チーム長は「今回、ブラジルチームを招くために過去最高額の費用を支払った。今年から毎年1、2回は世界トップクラスのチームと国際Aマッチを行う計画だが、その費用を賄うために、入場券価格を弾力的に運用することにした」と説明した。

 通常は国際Aマッチを開催する際、相手チームを招待するための費用は3億-5億ウォン(約2800万-4600万円)程度。だがサッカー協会の関係者によると、今回のブラジル戦については「航空運賃や滞在費を合わせると、通常のAマッチの5倍以上の費用が掛かる」という。この関係者は「その代わり、ネイマール(バルセロナ)など世界的なスターたちを必ず来韓させることについて大枠で合意したため、ファンたちは高いチケット価格に見合ったレベルの高い試合を楽しめるはずだ」と説明した。

 「第2のペレ」ことネイマールの来韓で「サッカー観戦チケット20万ウォン時代」が幕を開けた。それならば、31年前に「本物のペレ」が来韓した際のチケット価格はいくらだったのだろうか? サッカー資料収集家のイ・ジェヒョン氏(サッカー歴史文化研究所所長)は「1972年、当代最高のスターだったペレはサントスのメンバーとして来韓し、ソウル運動場で韓国代表と対戦した。当時の試合パンフレットによると、特等席が1000ウォン(現在のレートで約92円、以下同じ)、一般席が500ウォン(約46円)、軍人・警察は200ウォン(約18円)となっている」と語った。当時はラーメンの価格とソウル市の市内バス料金が20ウォン(約1.8円)だった。

チャン・ミンソク記者
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