アジア・太平洋株式サマリー:香港・中国株は下落、インド上昇
9月26日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式相場は下落。ハンセン指数は月間ベースで1年ぶりの大幅高となっているが、上げ幅を縮めた。中国本土市場は10月1日から7日まで国慶節の連休のため休場となる。
玩具や衣料品の納入業者であるリー・アンド・フォン (利豊、494HK)は3.1%安。米ウォルマート・ストアーズが在庫増加の対応策として発注を減らしていると伝えられた。住宅建設のニューワールド・デベロップメント(新世界発展、17 HK)は1.2%安。通期利益が市場予想を下回った。
取引初日となった金融取引用ソフトの匯財軟件 (8018 HK)は538%高。香港での上場初日の値上がり率として1996年10月以来の大きさを記録した。
ハンセン指数 は前日比84.60ポイント(0.4%)安の23125.03。ハンセン中国企業株(H株 )指数は同0.5%安の10541.03で終了した。
敦沛証券のバイスプレジデント、ジャクソン・ウォン氏(香港在勤)は電話取材に対して、「今月の相場は良好だったため、市場参加者は来週の中国の連休を前に投資資金を一部引き揚げているのだろう」と指摘。「米連邦債務の上限問題が解決されるまで、投資家は大きなポジションを取らない。問題が合意に至らなければシステミックリスクがもたらされる恐れがあるからだ」と述べた。
【中国株式市況】
中国株式相場は3日続落。上海総合指数が約3週間ぶり安値となった。このところの値上がりは行き過ぎとの懸念から、上海自由貿易区の関連銘柄が下げた。
港湾運営の上海国際港務 (集団、600018 CH)と卸売りの上海物資貿易(600822 CH)は共に値幅制限いっぱいの10%安。両銘柄とも7-9月期に株価が倍以上になった。時価総額で中国2位の証券会社、海通証券 (600837 CH)は1.7%安で3日続落。リース会社をプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社のTPGから買収する計画を示したことが嫌気されている。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の両方に連動する上海総合指数 は前日比42.71ポイント(1.9%)安の2155.81と、6日以来の安値で終了。自由貿易区で規制が緩和されれば恩恵を受けるとの観測から、社名に「上海」が付く銘柄はこれまで指数の上昇をけん引してきた。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は前日比1.8%安の2384.44。
華西証券の魏瑋アナリスト(上海在勤)は、「上海自由貿易区の関連企業の株価はあまりに高くなり、現在の業績見通しからするとバリュエーション(株価評価)が高過ぎる」と指摘。「正式オープンが近づく中、良いニュースは全て織り込まれたので、これら株式を手放すべき時だ」と述べた。
【インド株式市況】
月次のデリバティブ(金融派生商品)取引の満期日となる26日のインド株式相場は上昇。医薬品株と消費関連銘柄が上げを主導した。
インド最大の製薬会社、サン・ファーマシューティカル ・インダストリーズは2.2%高となり、業種別の指数の最高更新に寄与した。たばこのITCは1週間で最大の上昇。発電設備インド最大手のバーラト重電機はほぼ2カ月ぶりの高値で引けた。
ムンバイ市場のS&Pセンセックス 指数は前日比37.61ポイント(0.2%)高の19893.85で終了。月間ベースでは5月以来の上昇へと向かっている。外国人投資家のインド株売買動向も、今月は5月以来の買い越しとなる見込みだ。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比18.52ポイント(0.4%)高の5294.46。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比9.26ポイント(0.5%)高の2007.32。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比99.22ポイント(1.2%)安の8184.68。
更新日時: 2013/09/26 21:14 JST