楽天優勝の経済効果は巨人以上、１２００億円か

　未曽有の被害をもたらした東日本大震災の被災地・宮城は、楽天優勝の瞬間、熱狂に包まれた。本拠地・Ｋスタでのパブリックビューイング（ＰＶ）、南三陸町の仮設商店街、仙台市内のスポーツバー…。支援活動やプレーを通じて人々を勇気づけた地元球団の選手たちに、ファンは惜しみない声援を送った。

　スポーツ、レジャーなど様々な分野で経済効果を試算している経済評論家の平野和之さん（３７）は、楽天優勝の経済効果を「１２００億円ぐらいまで及ぶ可能性がある」と推定した。

　平野さんによればリーグ優勝がもたらす経済効果は、平均で４００億円前後。しかし初優勝、東北復興などの要素に、親会社がネット通販会社であることなどを考慮すると異例の“４ケタ”に達する可能性があるという。「今年に限って言えば巨人よりも楽天の方が優勝の経済効果は大きいでしょう。常勝チームが勝つよりも弱かった者が、強者を凌駕（りょうが）していく方が、人々は共感しやすい。高視聴率を得たドラマの『半沢直樹』と同じですよ」

　本拠地のＫスタ宮城の収容人数は仮設スタンド含め約２万５０００人で、１２球団で最少。宮城県内だけでの入場料、グッズ販売、周辺飲食店などの経済効果なら２００億円台にとどまりそうだが、楽天が運営する会員制のインターネット仮想商店街「楽天市場」は日本経済全体に影響しそう。

　「楽天市場」は２７日午前０時から優勝セールをスタート。一部商品は、星野監督の背番号「７７」にちなんで、乗用車や海外ブランド品などを通常価格の７７％引きの特別価格で販売する。また、利用者には最大７７倍のポイント付与も行う。

（2013年9月27日06時03分  スポーツ報知）

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