柏崎刈羽原発:新潟知事が安全審査承認…条件付きで
毎日新聞 2013年09月26日 21時14分(最終更新 09月26日 22時45分)
新潟県の泉田裕彦知事は26日、東京電力が柏崎刈羽原発(同県柏崎市、刈羽村)6、7号機の再稼働に向けた安全審査申請を行うことを、条件付きで承認した。東電は27日、原子力規制委員会に安全審査を申請する。東電が早期申請を決定した7月2日からおよそ3カ月。再稼働に向けた手続きを一歩踏み出すこととなった。
新潟県は審査申請の条件として、▽今後、県と東電が協議し、改善する必要があれば申請内容を修正する▽フィルター付きベント(事故の際、原子炉格納容器の破損を防ぐため、放射性物質をできるだけ除去して排気する装置)は、地元自治体の了解なしには使用しない−−ことを提示した。東電が規制委に提出する審査申請書に反映すれば、申請を承認するとしている。
承認した理由について泉田知事は「東電が安全確保に自信を持てず、『(規制委という)第三者の目を入れたい』との状況を放置することは、地元にとっても望ましくない」と説明した。
申請をめぐっては、25日に泉田知事と東電の広瀬直己社長が県庁で2度目の会談を行い、広瀬社長が県の承認前に申請しないことや、泉田知事が安全性を懸念していたベント装置を、原子炉建屋の地下にもう一つ設置する方針を表明し、申請に理解を求めた。泉田知事は検討する考えを示していた。【浜中慎哉、塚本恒】