リラックスした表情で練習する藤本=トヨタスポーツセンターで(宮崎厚志撮影)
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名古屋グランパスのMF藤本淳吾(29)が26日、次節川崎戦での汚名返上を誓った。0−2で完敗した21日の前節FC東京戦では、プレーに精彩を欠き今季初めて前半45分だけで交代。試合直後はショックを隠しきれなかったが「プレーが軽かった」と反省した。仕切り直しとなる川崎戦。ACL出場の望みをつなぐためにも公式戦3連敗中のチームを再びけん引する。
ショックだった。21日のFC東京戦、前半だけでピッチを去った藤本は、報道陣を避けるように誰よりも早くスタジアムを後にした。「納得して替えられることはない。まだ0−1だったし、なんでっていう思いは少なからずあった」。日ごろから「自分の出来次第でチームは変わってくる」と自覚している中盤の要にとっては、屈辱の懲罰交代。ただ、冷静に自らのプレーを省みれば、次節に向けた修正点は見えてきた。
FC東京戦では対面するDF太田との球際の競り合いで後手に回った。太田に攻撃的なポジショニングを許したことで藤本だけでなくチーム全体守備の時間が長くなった。「プレーが軽かったって思いました。球際とか」と反省。無念の交代も「そういう状況にさせたのも自分。次の試合でしっかりとがんばりたい」と前向きに切り替えた。
チームは8月28日の大分戦以来、1カ月間白星がなくACL出場権を得る3位の浦和とは勝ち点11差もついた。これ以上の黒星はアジア制覇への道も閉ざすこととなる。藤本自身も7月13日の鳥栖戦以来ゴールから遠ざかっている。「修正点は全部。球際で軽いプレーをしないように」と責任を自らに課した藤本。汚名返上の勝利で、再浮上への先鞭(せんべん)をつける。 (宮崎厚志)
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